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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米半導体株上昇も2万8000円を挟んだこう着感の強い展開か


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27950 -20 (-0.07%)
TOPIX先物 1886.0 -3.0 (-0.15%)
シカゴ先物 27935 -35
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。暗号資産(仮想通貨)の急落による金融市場へのリスクが警戒された。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨において、このまま経済回復が続けば、いずれ金融緩和の縮小に向けた協議を始める可能性に言及したことが伝わったことも重荷になった。

 ただし、自社株買いを発表したアドバンスド・マイクロ・デバイセズ(AMD)が2.4%の上昇となったほか、半導体株は全般買われており、半導体SOX指数は上昇。ナスダックも小幅な下落にとどまっている。S&P業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方、エネルギー、自動車・自動車部品、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比35円安の2万7935円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比30円安の2万7940円で始まり、米国市場の取引開始後は2万7600円まで下落。ただし、その後はじりじりと下落幅を縮小するなか、一時2万8030円とプラスに転じる場面も見られている。引けにかけては2万7800円~2万8000円辺りでの保ち合いが続き、2万7950円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢から始まることになりそうだが、引き続き方向感に欠ける動きにより、2万8000円を挟んだこう着感の強い展開が見込まれる。米半導体株の上昇を受けた値がさハイテク株への物色は期待される一方、新疆ウイグル自治区での強制労働問題をめぐり、米国がユニクロ製シャツの輸入を差し止めたことから、指数インパクトの大きいファーストリテイリング <9983> が指数の重荷となろう。

 また、VIX指数は22.18で終えており、再び75日移動平均線を上回ってきた。高いところでは25.96まで上昇するなど、ボラティリティの高い状況である。NT倍率は先物中心限月で14.80倍に下落しており、これまでの15.00倍から15.20倍のレンジから、14.80倍から15.00倍辺りでのレンジに移行。ハイテク株の強い動きによるNT上昇の場面においては、引き続きNTショートによるスプレッド対応を狙ったポジション構築となろうが、狭いレンジでの推移によりスプレッドも取りづらくなっている。

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