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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米クオリティ株の下落を受けたNTショートのスタンス


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28090 -370 (-1.30%)
TOPIX先物 1887.5 -22.0 (-1.15%)
シカゴ先物 28130 -330
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。ウォルマートの予想を上回る決算を好感するなど、朝方は強い動きを見せた。しかし、イエレン財務長官が商業会議所で行った講演で、バイデン政権によるインフラ計画について、財源確保を目的とした法人税引き上げへの支持を訴えたことが売りにつながったようである。アップルやアマゾン、アルファベットなどクオリティ株が軒並み下落。S&P業種別指数は食品・生活必需品小売、ヘルスケア機器・サービス、不動産が下落する一方、電気通信サービス、エネルギー、資本財が下落した。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比330円安の2万8130円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比20円安の2万8440円で始まり、その後はじりじりと軟化しており、米国市場の取引開始後は2万8200円~2万8300円辺りでの保ち合いが続いた。しかし、取引終了間際にレンジを切り下げると、一時2万8080円まで下落幅を広げており、安値圏となる2万8090円で取引を終えた。

 イエレン財務長官の発言を受けたクオリティ株への利益確定の流れが、指数インパクトの大きい値がさ株への重荷となることから、日経225先物はショートの動きが先行することになりそうである。

 VIX指数は21.34に上昇して終えており、75日移動平均線を若干上回ってきている。リスクオフに向かわせる水準ではないものの、積極的にポジションを傾けづらい需給状況であるため、ヘッジ対応を考慮したNTによるスプレッド狙いに向かいやすい。18日のNT倍率は先物中心限月で14.90倍に上昇していたが、米クオリティ株の下落影響により、NTショート(日経225先物売り・TOPIX先物買い)のスタンスとなろう。

 なお、チャート形状では日経225先物は5月14日の安値2万7130円(ナイトセッションを含む)から下値を切り上げる形状を続けており、前日の安値を割り込まずに2万8000円辺りでの底堅さが見られるようであれば、短期的には押し目狙いのロングポジションも。

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