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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ボトムレンジまでの低下を見せたNT倍率の修正を意識


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28580 -110 (-0.38%)
TOPIX先物 1901.5 -7.0 (-0.36%)
シカゴ先物 28615 -75
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。インフレを警戒した動きからハイテク株への売りが続き、ナスダックは一時2%を超える下落となった。イスラエルとパレスチナの衝突を巡る中東情勢の緊張なども重荷となった。しかし、その後、ハイテク株については急ピッチの調整に対する値ごろ感からの買いが強まり下落幅を縮め、NYダウも引けにかけて下げ幅を縮小している。S&P業種別指数は素材、半導体・同製造装置が上昇する一方、エネルギー、保険、自動車・自動車部品が下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比75円安の2万8615円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比70円安の2万8620円で始まり、その後2万8700円まで切り返す場面も見られたが、米国市場の下落影響を受けて一時2万8260円まで軟化。売り一巡後は下落幅を縮め、2万8500円を挟んだレンジ推移となり、引けにかけてレンジを切り上げ、2万8580円で取引を終えた。

 本日も神経質な展開が見込まれるものの、NYダウが支持線として機能している25日移動平均線水準で下げ止まりを見せたほか、ナスダックも下落幅を縮めていることから、11日の大幅な下落に対する自律反発の動きが期待されやすい面はあるだろう。また、SOX指数は小幅ではあるが上昇していることもあり、ボトムレンジまでの低下を見せたNT倍率の修正を意識させよう。

 しかし、VIX指数は21.84まで上昇しており、足元で上値抵抗線として機能していた75日移動平均線を突破した。イスラエルとパレスチナの衝突を巡る中東情勢の緊張といった地政学リスクが重荷となる可能性も警戒され、ハイテク株への買い戻しの勢いは強まりづらい。そのため、自律反発の域は脱せず、戻りの鈍さが意識される場面における、リスク回避的なヘッジ売りには警戒しておく必要があると考えられる。

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