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【特集】過去最高を更新計画の東京エレクトロン、株価動向のポイントは(和島英樹)

「明日の好悪材料Next」~第50回
和島英樹和島英樹(Hideki Wajima)
株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

【今回チェックした「明日の好悪材料」記事一覧】
4月30日分
5月6日分

4月30日~5月6日分はゴールデンウィークの最中で2営業日だったが、4月30日には注目決算が多くあった。半導体関連の東京エレクトロン<8035>は前今期ともに2ケタの営業増益見込みで、レーザーテック<6920>は第3四半期を大幅増益で通過。また東京都競馬<9672>も第1四半期が好調となっている。

4月30日分 東京エレクトロン<8035> ~ ☆テクニカル・チェック銘柄
■好悪材料~今期経常は37%増で2期連増最高益、前期配当を41円増額・今期は280円増配へ

半導体製造装置で世界3位。コータ・デベロッパ(塗布現像装置)、エッチング(表面加工)、成膜装置など前工程の製造装置に強みがある。

21年3月期の売上高1兆3991億200万円(前年比24.1%増)、営業利益3206億8500万円(同35.1%増)となった。期末配当は前回予想比41円増配の421円に、年間配当は前期比193円増の781円とする方針。

メモリ(記憶)では先端世代における生産能力増強に向けた積極的な投資を背景に、DRAM、不揮発性メモリ向けが大きく伸び、ロジック(演算)・ファンドリ(受託)においても幅広い投資が継続したという。納品した装置の改造や部品交換を行うフィールドソリューションも拡大している。

■『株探プレミアム』で確認できる東京エレクトロンの四半期決算の成長性推移
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2022年3月期は売上計上基準の変更で前期との比較はないが、売上高1兆7000億円、営業利益4420億円、1株利益2121.4円を計画している。配当は年1061円、うち中間配当524円とする方針。営業利益は単純比較で前期比37.8%増と連続の最高益更新となる見込み。

月足チャートをボリンジャーバンドでチェックする。ボリンジャーバンドは相場の勢いを示すテクニカル指標で、ティピカルプライス(高値・安値・終値の平均値=TP)の移動平均線とプラス・マイナスの1σ(シグマ)~3σで構成される。

東京エレクトロンの足元の月足チャートでは、+1σと+2σの間で株価が推移するバンドウォークが継続している。バンドウォークが継続している間は、基調の強さを示しており、トレンドに追随していく手法が有効といえる。

一方、同社株の過去の動向を見ると、前回高値2017年11月の2万387円を、前々回14年12月9451円を付ける過程でも+3σを超えることはない

仮に今回、+3σに接近する場面が出るようなら過熱サインになる可能性がある。+1σを明確に割り込めば調整入りの示唆にもなりそうだ。

■東京エレクトロンの月足チャートとボリンジャーバンド(2013年12月~)
【タイトル】
注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同

4月30日分 レーザーテック<6920>
■好悪材料~7~3月期(3Q累計)経常が2.1倍増益で着地・1~3月期も7.4倍増益

半導体マスク欠陥検査装置が柱。マスクブランクス(転写原版)検査装置のシェアは100%。微細化に不可欠なEUV(極端紫外線)露光装置用検査装置市場を独占している。

21年6月期の第3四半期累計(20年7月~21年3月)の業績を発表、売上高は519億4500万円(前年同期比2.0倍)、営業利益は185億8400万円(同2.0倍)となった。

■『株探プレミアム』で確認できるレーザーテックの四半期決算の成長性推移
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高速通信規格「5G」のスマートフォンを始めとする通信機器のほか、リモートワークやオンライン会議などの広がりによるPC並びにデータセンター向けの最先端半導体に対する需要が堅調に推移した。

同社によれば、顧客であるロジック・メモリデバイスメーカーは最先端のEUV(極端紫外線)向けリソグラフィを用いた半導体製造工程の能力増強投資を継続。またマスクブランクスメーカーも中長期の需要拡大を見据えてEUV関連分野の投資に取り組んでいる。これらから「半導体関連装置市場は今後の拡大が見込まれる」との見方をする。

通期の売上高は620億円(前期比45.6%増)、営業利益200億円(同32.8%増)、1株利益155.2円を計画している。営業利益の進ちょく率は92.9%に達している。

4月30日分 東京都競馬<9672>
■好悪材料~1~3月期(1Q)経常は59%増益で着地

東京・大井競馬場と群馬・伊勢崎オートレース場の大家。東京都が筆頭株主。遊園地サマーランド運営や倉庫の賃貸にも展開。

21年12月期の第1四半期(1~3月)の決算を発表、売上高は70億9600万円(前年同期比27.1%増)、営業利益は27億4900万円(同61.3%増)となった。営業利益の上期計画である53億3800万円に対する進ちょく率は51、4%となった

■東京都競馬の直近の業績動向
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地方競馬インターネット投票「SPAT(スパット)4」が引き続き好調に推移している。大井競馬、伊勢崎オートレースは新型コロナでの緊急事態宣言で無観客開催と場外発売所の閉鎖が響くが、これを補った格好になる。

SPAT4は全国の地方競馬の馬券を全レース購入できるネット投票システム。入会金・年会費無料で、馬券を購入した金額に応じて現金と交換(キャッシュバック)できるポイントシステムや提携銀行数の多さが特徴としている。

通期計画では売上高328億円(前期比13.9%増)、営業利益126億円(同12.8%増)、1株利益306.0円を見込む。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



 

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