【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):郵船、大塚商会、ソニーG
郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより
タムロン<7740>が大幅に4日続伸し、年初来高値を更新した。同社は28日取引終了後に、21年12月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前期比48.2%増の53億円(従来予想は44億円)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高見通しも同16.0%増の561億円(従来予想は540億円)に上方修正。好調なミラーレスカメラ市場を追い風に自社ブランド交換レンズの売り上げが伸びているほか、車載カメラ用レンズの販売も好調に推移していることなどが主な要因だとしている。なお、同日に発表した第1四半期(1~3月)の連結決算は、売上高が前年同期比14.1%増の126億700万円、営業利益が同2.8倍の13億300万円で着地した。
■日本郵船 <9101> 4,290円 +225 円 (+5.5%) 本日終値
28日に業績修正を発表。「前期経常を5%上方修正・最高益予想を上乗せ」が好感された。
日本郵船 <9101> が4月28日大引け後(15:30)に業績修正を発表。21年3月期の連結経常利益を従来予想の2000億円→2100億円(前の期は444億円)に5.0%上方修正し、増益率が4.5倍→4.7倍に拡大し、従来の13期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。
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■三菱総合研究所 <3636> 4,120円 +210 円 (+5.4%) 本日終値
28日に決算を発表。「1-3月期(2Q)経常は12%増益」が好感された。
三菱総合研究所 <3636> が4月28日大引け後(16:00)に決算を発表。21年9月期第2四半期累計(20年10月-21年3月)の連結経常利益は前年同期比10.6%減の64.6億円に減ったが、通期計画の75億円に対する進捗率は86.2%に達し、5年平均の73.0%も上回った。
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■大塚商会 <4768> 5,510円 +270 円 (+5.2%) 本日終値
28日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は5%増益で着地」が好感された。
大塚商会 <4768> が4月28日大引け後(15:00)に決算を発表。21年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比4.6%増の172億円に伸び、1-6月期(上期)計画の325億円に対する進捗率は53.0%に達し、5年平均の45.4%も上回った。
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■ニッパツ <5991> 808円 +23 円 (+2.9%) 本日終値
ニッパツ<5991>が続伸。28日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が5610億円から5720億円(前の期比13.9%減)へ、営業利益が60億円から110億円(同46.9%減)へ、純利益が45億円から95億円(同2.1倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好材料視された。新型コロナウイルス感染症の世界的な再拡大や半導体の供給不足などの影響を考慮して今年2月に業績予想を発表したが、徹底的な固定費削減への取り組みや、為替が想定より円安に推移したことなどから、想定を上回ったとしている。なお、未定としていた期末配当は12円にするとあわせて発表しており、年間配当は17円(前期17円)となる。
■三菱倉庫 <9301> 3,245円 +85 円 (+2.7%) 本日終値
三菱倉庫<9301>は後場一段高。午後1時ごろに発表した22年3月期連結業績予想で、売上高2270億円(前期比6.2%増)、営業利益126億円(同7.4%増)、純利益133億円(同66.0%減)と営業増益を見込み、年間配当予想を前期比18円増の78円を予定していることが好感された。物流事業の倉庫、陸上運送の両事業で三郷2号配送センター(第2期)の通期稼働や、南本牧配送センター、茨木4号配送センターの取り扱い増加などによる配送センター業務の拡大が見込まれるほか、港湾運送事業でコンテナ貨物の取扱量の回復が予想され、物流事業全体で増収が予想されることが牽引役となる。また、不動産賃貸事業で名駅ダイヤメイテツビル、グランフロント大阪(共有持分)の通期寄与や、今期に新型コロナウイルス感染症の影響を受け業績が低迷した商業施設の回復が見込まれることなども寄与する。なお、21年3月期決算は、売上高2137億2900万円(前の期比6.7%減)、営業利益117億3500万円(同3.8%減)、純利益391億6000万円(同3.3倍)だった。同時に、200万株(発行済み株数の2.42%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月6日から9月30日まで。株主還元の一層の充実を図るためとしている。
■日本ハム <2282> 4,875円 +55 円 (+1.1%) 本日終値
日本ハム<2282>が反発。午後1時30分ごろ、集計中の21年3月期連結業績について、最終利益が260億円から320億円(前の期比66.5%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上高は1兆1800億円から1兆1760億円(同4.4%減)へやや下振れたものの、加工事業で主力ブランド商品の販売が堅調に推移し、利益率が改善したことに加えて、食肉事業で国産鶏肉の相場が高水準を維持し、生産部門の収益性が向上したことなどが利益を押し上げた。また、為替差益が生じたことも寄与した。
■INPEX <1605> 746円 +1 円 (+0.1%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。29日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比1.15ドル高の1バレル=65.01ドルと上昇した。29日に発表された米1~3月期実質国内総生産(GDP)は前期比年率6.4%増と市場予想(6.1%増)を上回り好調だった。米景気回復期待が強まるなか、原油需要も堅調に推移するとの見方が浮上。これを受け、米国市場ではエクソン・モービルなどが上昇しており、この日の東京市場でもINPEXなどに買いが流入した。
■AI inside <4488> 30,300円 -7,000 円 (-18.8%) ストップ安 本日終値
AI inside<4488>がストップ安。28日の取引終了後、NTT西日本(大阪市中央区)向けに提供しているAI-OCRサービスのライセンスのうち、未使用分が不更新となる見込みと発表しており、業績への影響を警戒した売りが出たようだ。両社は19年12月にパートナー契約を締結し、AIinsの「DX Suite Liteプラン」について、NTT西日本が「おまかせAI OCR」という名称で提供できるようにしたが、多くのユーザがライセンスを1年間の最低利用期間を待たずに解約しており、21年3月末時点でAIinsがNTT西日本に対して許諾しているライセンス数9284件のうち、21年5月から6月の不更新見込件数は合計7636件になるという。これによる21年3月期業績への影響はないものの、9284件のすべてが今後更新されないものと仮定した場合、21年3月期に計上見込みの売り上げ21億3700万円のうち、17億6300万円が22年3月期には減少することになるとしている。
■ソニーグループ <6758> 10,900円 -910 円 (-7.7%) 本日終値 東証1部 下落率9位
ソニーグループ<6758>が急落。株価は一時、28日終値に比べて6%超安に売られた。同社が28日取引終了後に発表した21年3月期の連結純利益は前期比2倍の1兆1717億7600万円と過去最高益を更新した。ゲームや音楽などエンターテインメント事業が好調だった。22年3月期の同利益は6600億円の見込み。今期から国際会計基準が採用されるため前期との単純比較はできないが、市場では7400億円前後の利益水準が予想されていたことから、この日は売りが先行した。
株探ニュース