【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9000円を挟んだこう着感の強い展開のなかで底堅さを見極め
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28920 -130 (-0.44%)
TOPIX先物 1900.5 -5.5 (-0.28%)
シカゴ先物 29075 +25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
29日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。注目された連邦公開市場委員会(FOMC)では大規模緩和の据え置きが決定されたほか、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は資産購入の縮小議論をする時期ではないとの見解を示した。しかし、市場の一部にフロス(小さな泡)の部分があると言及したことを受けて28日は下落していたが、29日の市場ではこの下落分を吸収する上昇となっている。また、1-3月の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率6.4%増に加速したことが材料視された。
シカゴ先物清算値は大阪比25円高の2万9075円だった。28日の日経225先物のナイトセッションは日中比10円安の2万9040円で始まり、その後は2万9000円~2万9090円辺りでのこう着に。米国市場の取引開始後はパウエルFRB議長の発言を嫌気した米株安を受けて軟化し、取引終了間際には2万8900円まで下落幅を広げており、ほぼ安値水準の2万8920円で取引を終えた。
本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、2万9000円を挟んだこう着感の強い相場展開のなか、2万9000円を支持線とした底堅さを見極めることになりそうだ。米決算では、良好な内容ながらもアップルが買い一巡後に下落へ転じている一方で、フェイスブックは7%超、クアルコムは4%を超える上昇となるなど反応はまちまち。国内ではソニーグループ<6758>が今期見通しを受けてADRで軟化しており、方向感をつかみづらくさせよう。
また、VIX指数は17.61と小幅に上昇した。引き続きボトム圏での推移であり、基本的にはリスク選好姿勢としつつも、上値抵抗の25日移動平均線を上回る場面も見られており、強弱感が対立しやすい。大型連休に入ることもあり、よりタームの短いスキャルピングトレード中心になるとみておきたい。
なお、NT倍率は先物中心限月で保ち合いレンジの上限である75日移動平均線を上放れつつある。ソニーグループの決算を受けた初動により、いったんはNT倍率の低下が意識されやすいところ。しかし、改めてショートを仕掛けてくる動きは考えづらく、引き続きNTロングでのスプレッド狙いのスタンスは継続となろう。
株探ニュース

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