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【特集】桂畑誠治氏【GW目前で上値重い、全体相場の流れは変わるか】(1) <相場観特集>

桂畑誠治氏(第一生命経済研究所 主任エコノミスト)

―新型コロナ感染拡大で市場のセンチメントは悪化傾向―

 週明け26日の東京株式市場は日経平均が反発に転じたが3万円大台を前に上値の重い展開は拭えなかった。企業の決算発表が本格化するなか買いポジションを高める動きは期待しにくく、新型コロナウイルスの感染拡大も警戒されている。一方、外国為替市場では1ドル=107円台後半の推移と円高方向にあるのも気になるところだ。ここからの株式市場と為替の見通しについて、それぞれ専門家に意見を聞いた。

●「日経平均は3万円手前のボックス圏で推移」

桂畑誠治氏(第一生命経済研究所 主任エコノミスト)

 きょうは日経平均がプラス圏で推移したが、上値の重さが意識された。国内では変異ウイルスを含めた新型コロナウイルスの感染者数が拡大傾向となり、4都府県に3度目の緊急事態宣言が発令されたこともあって、株式市場も慎重なムードが漂う。

 日本では新型コロナ感染者数は欧米に比較して少ないものの、新型コロナワクチンの調達が遅れワクチン普及率が際立って低いことが気にされており、これが海外投資家などが日本株を買いあぐねている背景にあると思われる。また、米中摩擦の問題も重荷だ。先の日米首脳会談を契機に日本と中国の関係が悪化するとの思惑も経済への影響が懸念され株を買えない理由となり得る。

 ただ、企業の決算発表については、好内容でも今22年3月期業績見通しが市場コンセンサスより低いことで売られる銘柄が目を引いているものの、全体で見れば今期の業績予想は市場コンセンサスを上回る内容となることが予想され、決算発表で材料出尽くしという銘柄ばかりではない。

 日経平均株価は当面ボックス圏の推移が予想される。ゴールデンウイーク明け後をにらんだ向こう1ヵ月の予想レンジは下値は2万8400円前後、上値は3万円近辺とみている。物色対象としては、景気敏感株は買いづらく、半導体周辺やネット関連などハイテク株が相対的に有利といえそうだ。


(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(かつらはた・せいじ)
第一生命経済研究所 経済調査部・主任エコノミスト。担当は、米国経済・金融市場・海外経済総括。1992年、日本総合研究所入社。95年、日本経済研究センターに出向。99年、丸三証券入社。日本、米国、欧州、新興国の経済・金融市場などの分析を担当。2001年から現職。この間、欧州、新興国経済などの担当を兼務。

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