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【特集】含み益が大きいと答えた銘柄のトップはメガバンク、では含み損銘柄のワーストは?

強い投資家はどんな人~日本株投資家3900人調査で解明!(データ分析・全体編) ~ 第1回

筆者/真弓重孝 = 『株探』編集部・編集統括プロデューサー
ビジネス誌、マネー誌などを経て、2018年4月にみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)に入社。現在に至る。

強い投資家はどのような投資戦略を取り、何に注目して銘柄選択を行ってきたのか。そして今後の投資態度や方針、期待銘柄とは?

これらを解明するため、『株探』編集部はインターネットによる第1回 「株探-個人投資家大調査」(2021春)を実施(*)、最終的に3920人の回答を得られた(**)。

アンケートの告知は『株探』のサイトおよびメールマガジン、また兄弟サイトである『みんなの株式』のメールマガジン(***)で行った。そして回答者は、日本株に投資していない人を対象から外していることから、本調査の回答者は『株探』利用者の日本株投資家が主体という特性を持つ。

調査によって、「投資履歴やスタイル」「運用成績」「注目の指標・情報」、「足元で含み損益の大きい銘柄」や「今後の期待銘柄」、そして『株探』および『株探プレミアム』で活用する情報や機能などが判明した。

*  実施期間は2021年3月15日正午から3月31日午後8時。** 重複等の回答を除く。***告知については、『株探』『みんなの株式』経由以外では、個人投資家のたけぞう氏、DUKE。氏、モンサン(いずれもハンドルネーム)および株式ジャーナリストで『株探プレミアム』の寄稿者である和島英樹氏に、各自のツイッターで1度ツイートを依頼



回答データから、主に2つの切り口の記事を掲載予定

「個人投資家大調査」(2021春)の結果を基にした本コラムは、今後2つのタイプの記事を掲載していく予定だ。1つは、回答データの分析編。もう1つは回答者へ取材を実施した個人投資家のケーススタディ編だ。

ケース編は『株探プレミアム』の人気コラム、「すご腕投資家さんに聞く 『銘柄選び』の技」そして「目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技」と、同様の主旨の内容になる。

ケース編の取材は、現在進行中で、既に10人を超える個人投資家に取材を実施済み、ないし実施の予定が入っている。取材は逐次行っていく予定のため、ケーススタディ編は長期にわたって紹介していく方針だ。

初回の今回はデータ編。全回答者のデータを分析した内容をこれから紹介していこう。

多いのは「40~50歳代」「男性」「会社員等」、年収1000万円以上は10%超

まず回答者全体のプロフィールを簡潔に紹介すると、年齢では「40歳代」が最多で、僅差で「50代」、そして「60代」「30代」「70代」「20代」「10代」となった。

居住地は「関東」「近畿・中部」「九州・沖縄」「中国・四国」「北海道・東北」「海外」の順。
性別は「男性」が85%、「女性」が15%近くだった。

職業は「会社員等」が約46%で、続いて「定年退職者」が約17%、「自営業」「パート等」「会社役員等」となり、「専業投資家」は8番目だった。

年収は「200万~800万円未満」が全体の3分の2を占め、「1000万円以上」は10.1%になった。
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投資歴20年以上は20%超、億以上の運用額は2.6%

ここから投資に関するデータを紹介していく。まず投資歴については、運用を開始した年では、
「2015~19年」の次に「2020年以降」の順となり、コロナデビューした投資家が多い様子がうかがえる。

3番目からは「2000~09年」「2010~14年」となった。また「1999年以前」に投資を始めた投資歴が20年を超える投資家も22%近く占めた。

■投資を開始した年
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日本株の運用額は「1000万円未満」が3分の2となった。投資歴が5年以内の回答者が半数近く占めることから、現在、資産拡大に取り組み始めた回答者が多い状況がうかがえる。

次に「1000万~5000万円未満が4分の1強、「5000万円~1億円未満」が3.7%、「1億円以上」は2.6%になった。投資歴別の運用成績や各種のデータは別の機会に紹介する。

■日本株の運用額
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足元(今年3月15~31日)および2020年の運用成績を聞くと、足元で「利益・含み益あり」が62.4%、「損失・含み損あり」が30.5%となった。

年初からTOPIX(東証株価指数)は上昇基調を維持し、東証マザーズ指数は2月中旬まで騰勢を強めた後、下落基調に転じるなどボラが高かったことを反映している可能性がある。

足元で利益を出した人で昨年末からの運用成績を聞くと、トップは「10~20%未満」、次いで「5~10%未満」「20~30%未満」の順となった。減少率については、「0~▲30%未満」が約半数を占めた(▲はマイナス)。

■足元と2020年の運用成績
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コロナ大暴落と反動が起きた2020年の運用成績では、「利益・含み益あり」が過半数を超え、「損失・含み損あり」が32.4%だった(上のグラフの下段)。

昨年、リターンを出した人の増加率で最も多いのが、「10~30%未満」「5~10%未満」「5%未満」の順で、これらの増加率で全体の80%超を占めた。また「2~10倍未満」は3.1%、10倍以上は0.4%になった。

投資開始後に利益を生み資産を増やした人は、逆の人の約2倍

投資開始以来の運用成績を聞いたところは、「利益を生み、資産増」となった人は60%近くで、「損失を出し、資産減」となった人は約30%と、資産増となった比率が資産減の2倍近くあった。

■投資開始以来の運用成績
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また資産増のパフォーマンスを聞いたところ、「10~30%未満」が最も多く、次に「5~10%未満」で3番目が「30~50%未満」だった。2倍以上に増やしたと回答した人は全体の14.0%を占め、10倍以上では同3.8%になる。

■投資開始から資産を増やした人のパフォーマンス
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逆に資産を減らした人では、こちらも「▲10~▲30%未満」が最も多く、次に「▲5~▲10%未満」と「▲30~▲50%未満」が拮抗する形で占める。また10分の1以下になったと回答した人も1.3%いた。

■投資開始から資産を減らした人のパフォーマンス
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資産を増やした「勝ち組」と、減らした「残念組」の明暗を分けたものや、パフォーマンスの差が生じたのには、投資開始時期などや他の要因でどのような特徴があるのかは後日紹介する。

投資スタイルは「グロース重視」と「バリュー重視」が双璧

採用している投資スタイルを紹介すると、最も多いのが「グロース重視」。僅差で続くのが「バリュー重視」だった。なお投資スタイル別の運用成績や各種のデータは、別の機会に紹介予定。

■採用する投資スタイル
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平均的な銘柄の保有期間は「1カ月以上~1年未満」が最も多く、次に「1週間以上~1カ月未満」で「1年以上」は15.7%だった(回答は必須で2つまでの複数回答可)。

■平均的の保有期間
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注:回答は1つもしくは2つまで選択可能

回答時点の含み損益がそれぞれ最大の銘柄を挙げた結果は、以下の通り。なお含み益が最大と回答とした銘柄のランキングの中に、『株探』を運営するミンカブ・ジ・インフォノイド<4436>が含まれていたが、当調査は主に『株探』を主体に告知したことを踏まえ、ランキングの中から除外している。

■含み益が最大と回答した銘柄の上位30
順位銘柄名<コード>
1三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>
2オリックス<8591>
3ファーマフーズ<2929>
4イオン<8267>
5ソフトバンクグループ<9984>
6日本郵船<9101>
7ソニーグループ<6758>
8レーザーテック<6920>
9ENEOSホールディングス<5020>
10伊藤忠商事<8001>
11エムスリー<2413>
12三井住友フィナンシャルグループ<8316>
13マネックスグループ<8698>
14KDDI<9433>
15三菱商事<8058>
15日本電産<6594>
17オリエンタルランド<4661>
18コニカミノルタ<4902>
19武田薬品工業<4502>
19日本航空<9201>
22楽天グループ<4755>
23スクロール<8005>
24日本郵政<6178>
25任天堂<7974>
26セントケア・ホールディング<2374>
27CAICA<2315>
27三櫻工業<6584>
27丸紅<8002>
27ANAホールディングス<9202>
30千代田化工建設<6366>


■含み損が最大と回答した銘柄の上位30
順位銘柄名<コード>
1日本たばこ産業<2914>
2NEXT FUNDS 日経平均Dインバ<1357>
3Zホールディングス<4689>
4アンジェス<4563>
5チェンジ<3962>
6みずほフィナンシャルグループ<8411>
7QDレーザ<6613>
8東京電力ホールディングス<9501>
9明光ネットワークジャパン<4668>
10エムスリー<2413>
11メディカル・データ・ビジョン<3902>
12CYBERDYNE<7779>
13ペッパーフードサービス<3053>
14ファーマフーズ<2929>
15プレシジョン・システム・サイエンス<7707>
15武田薬品工業<4502>
17マネックスグループ<8698>
18フーバーブレイン<3927>
19Link-U<4446>
19シャープ<6753>
22Robot Home<1435>
23リミックスポイント<3825>
24AI inside<4488>
25ワコム<6727>
26ニチコン<6996>
27SUBARU<7270>
27Chatwork<4448>
27JTOWER<4485>
27オンコリスバイオファーマ<4588>
30スリー・ディー・マトリックス<7777>
注:銘柄名の一部は簡易表記

なお、次回は注目指標や今後6カ月の投資方針、また回答時点で売買益期待で挙げた銘柄などを紹介する。


※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。


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