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【特集】連続増収増益の注目企業、株価押し目の見極めは(和島英樹)

「明日の好悪材料Next」~第45回
和島英樹和島英樹(Hideki Wajima)
株式ジャーナリスト
日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社。株式新聞社(現モーニングスター)記者を経て、2000年にラジオNIKKEIに入社。東証・記者クラブキャップ、解説委員などを歴任。現在、レギュラー出演している番組に、ラジオNIKKEI「マーケットプレス」、日経CNBC「デイリーフォーカス」毎週水曜日がある。日本テクニカルアナリスト協会評議委員。国際認定テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。

3月26日分
3月29日分
3月30日分
3月31日分
4月1日分

3月26日~4月1日ではMonotaRO<3064>が自社株買いを発表し、JCRファーマ<4552>は期待の新薬に関する試験での学術論文が機関誌電子版に掲載。西松屋チェーン<7545>が2月期本決算を発表している。

3月26日 MonotaRO<3064> ~ ☆テクニカル・チェック銘柄
■好悪材料~発行済み株式数(自社株を除く)の0.007%にあたる1万6600株(金額で1億2450万円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は4月1日から4月9日まで

工場用間接資材や工事用品をネット経由で通販。主要顧客は国内中小製造業者や個人。自社サイト「monotaro.com」で必要なものの必要な時に利用する。午後3時までに注文を受けたものは原則的に当日出荷し、翌日には顧客が受け取ることが出来る。顧客の購買データを蓄積することで、さらに売れ筋などを読み円滑なオペレーションが可能になる。1800万点の品揃え、45万点の在庫商品をワンプライスという透明性の高い価格で提供している。

2021年12月期は売上高1942億2000万円(前期比23.4%増)、営業利益246億7800万円(同25.9%増)、1株利益34.7円を計画している。

計画では21期連続の増収、12期連続の営業増収となる。また今期末の口座数は、約692万口座(前期比25.8%増)と見込む。

自社株買い実施の理由について発表資料では「経営環境の変化に対応した、機動的な資本政策の遂行を目的として自社株式を取得する」としている。

■『株探』プレミアムで確認できるMonotaROの通期業績の成長性推移
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週足チャートのRCI(順位相関係数)をチェックする。

RCIは現在の価格が割高か割安かを判断するテクニカル指標。投資家の心理を数値化して、売買のタイミングを探ることが出来る。マイナス100~プラス100の範囲で動く。一般的にはプラス80%以上で売られ過ぎ、マイナス80%以下で売られ過ぎと判断する。パラメータは9を重視する。実践的には底値から上がり始め、マイナス80%を超えてから「買い」、天井から下げり始め80%を下回ったら「売り」と判断するケースなどがある。

9週間のRCIは下向きで上値の重い状況を示唆している。長期の26週を下に抜けるデッドクロスも示現している。

RCIとは別に移動平均線をみると、昨年3月からは赤色の26週線がサポートラインになっている。昨春以降をみると株価が20年7月高値で調整入り→26週線がサポート→9週のRCI反転、20年12月高値→26週線サポート→同RCI反転となっている。

この経験則から次の買いタイミングはRCIが底入れから反転に向かう場面になる可能性がある。

■MonotaROの週足チャートとRCI(2018年4月~)
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3月29日分 JCRファーマ<4552>
■好悪材料~血液脳関門通過型ハンター症候群酵素阻害剤「JR―141」のブラジル臨床第2相試験結果を報告する学術論文が米国遺伝子細胞治療学会の機関誌電子版に掲載

遺伝子組み換えヒト成長ホルモン製剤が主力。難病だが患者数が少ない希少疾病医薬品の開発に注力している。独自の脳関門通過技術「J―Brain Cargo(ジェイ・ブレインカーゴ)は、これまで困難だった薬の有効成分を脳内に届けることが出来る。ハンター症候群は特定の酵素が作れず中枢神経の障害が徐々に重くなる希少疾病。

「JR-141」(開発コード)は3月23日に、ハンター症候群の日本で厚生労働省から製造販売承認を取得している。ブラジルでは20年12月に製造販売承認を申請している。

脳内に薬物を届けることのできるジェイ・ブレインカーゴ技術は、将来的にはアルツハイマー型認知症薬への応用も期待されている。

■『株探』プレミアムで確認できるJCRファーマの通期業績の成長性推移
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3月30日 西松屋チェーン<7545>
■好悪材料~今期経常は13%増で2期連続最高益、前期配当を1円増額・今期も23円配継続へ。また、発行済み株式数(自社株を除く)の2.65%にあたる164万6000株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は4月1日から6月30日まで

ベビー・子供服と生活雑貨のロードサイド店「西松屋」を全国展開。店舗の標準化や店内作業の簡素化によるローコストオペレーションに特色。SPA(製造小売り)への業態転換も進めている。

2021年2月期の売上高は1594億1800万円(前年比11.5%増)、営業利益120億9400万円(同6.3倍)となった。プライベートブランド(PB)商品の売上高が順調に推移。決算短信では「仕入計画とシーズンごとの在庫管理を徹底し値下げ販売が減少したことで、売上高総利益率が改善した」などとしている。

2022年2月期は売上高1700億円(前期比6.6%増)、営業利益137億円(同13.3%増)、1株利益147.3円を計画している。自社株買い実施の理由は「経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実行および株主への利益還元を目的」としている。

■『株探』プレミアムで確認できる西松屋の財務データの長期推移
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※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



 

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