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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):マネックスG、コマツ、ファストリ

マネックスG <日足> 「株探」多機能チャートより
■MTG <7806>  1,573円  +106 円 (+7.2%)  本日終値
 MTG<7806>が大幅反発。SMBC日興証券が29日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を1500円から2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、21年9月期第1四半期営業利益は14億円と同証券予想の3億円を大幅に上回ったことを評価しており、棚卸評価基準の変更による一時要因を除いても、製品ミックスの改善や固定費削減が想定を超え好印象という。これを受けて、21年9月期通期予想は会社計画14億円に対し同証券では33億円と予想している。また、中期的な業績ドライバーとして、ブランド力と製品開発力を生かした革新的な新製品の収益寄与や、赤字事業の採算改善とみているが、未実現カタリストとして、B2B取引の拡大や物販に頼らない新たなストック型の安定的な収益基盤を構築できれば、株式市場における更なる評価向上につながるとしている。

■マネックスグループ <8698>  927円  +53 円 (+6.1%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 マネックスグループ<8698>が急反発。きょうは配当権利落ちの関係で全体相場は逆風環境にあるが、そのなか同社株は高水準の売買代金をこなし株価も強さが目立った。ネット証券大手の同社だが、子会社に仮想通貨取引所のコインチェックを擁しており、ビットコイン関連の象徴株との位置づけで投資資金が断続的に流入した。目先は、ビットコイン価格が再び上昇に転じており、きょう朝方現在で1ビットコイン=633万円台と前日比で約22万5000円高に買われており、これが株価の刺激材料となった。ビットコインは投機性が高くボラティリティの高さが特徴だが、米EV大手のテスラが決済手段にビットコインを利用できるようにしたほか、自らもビットコインを約1兆1600億円分購入するなどで話題となり、今なおビットコイン市場には継続的に資金が流入した。

■コマツ <6301>  3,479円  +127 円 (+3.8%)  本日終値
 コマツ<6301>は4日続伸。バイデン米大統領は31日にインフラ投資などに関する新たな経済政策を発表する予定だ。育児や医療支援などを含め総額3兆ドル(約330兆円)規模となる見通しであり、米国ではキャタピラーなど資本財株が堅調に推移するなか、建機大手のコマツへの追い風になるとの期待が出ている。また、きょうの日本経済新聞は、住宅需要が堅調なうえにプラスチックの代替素材として紙が注目されるなか、「林業機械事業の売上高を現状の1000億円程度から、2024年度までに4割増やす」と報じている。

■ファーストリテイリング <9983>  89,130円  +2,740 円 (+3.2%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>は売買代金で上位3傑に食い込み、2700円を超える上昇をみせた。全般株式市場は、きょうは実質新年度入り商いで権利落ち日に当たるため、配当権利落ち分で日経平均は178円程度の下げ圧力が働いているが、足もとでは50円安程度にとどまり、実質的にはプラス圏での推移となっている。それを支えているのが同社株で、先物を絡めたインデックス買いが株価に浮揚力を与え、日経平均を1銘柄で90円以上も押し上げた。同社の株価は前週末からリバウンド局面にあり、きょうで4連騰。株式需給面でも信用倍率が1.1倍と売り買いが拮抗し下値抵抗力に反映されている。

■USENHD <9418>  2,100円  +60 円 (+2.9%)  本日終値
 USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で傘下で動画配信サービスのU―NEXTについて、「米AT&T傘下のワーナーメディアと日本での独占契約を結び、4月1日からワーナー作品の独占配信を始める」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、U―NEXTは手薄だった海外ドラマを増やして有料会員の拡大を目指す一方、動画配信で後発のワーナーは日本進出の足がかりにするのが狙いという。ワーナーの動画配信サービス「HBOマックス」の新旧作品を日本で独占配信し、21年に1000話超を配信する予定としている。

■セレス <3696>  4,470円  +125 円 (+2.9%)  本日終値
 セレス<3696>が急反発。同社は29日取引終了後、中小企業向けITツール導入支援ビジネスを展開するライトアップ<6580>と業務提携することを発表した。セレスが運営する日本最大級の資金調達情報サイト「資金調達プロ」とライトアップの補助金・助成金支援サービス「Jシステム」で相互集客を開始することで業容拡大への期待が高まった。これを材料視する形で投資資金が流入した。株価は今月22日に5260円の上場来高値をつけた後調整局面に入っていたが、目先仕切り直しの買いを誘導した。

■サムティ <3244>  2,076円  +58 円 (+2.9%)  本日終値
 サムティ<3244>が後場上げ幅を拡大。午前11時30分ごろ、21年11月期の連結業績予想について、売上高を766億~922億円から880億~1200億円(前期比13.0%減~18.7%増)へ、純利益を107億~120億円から113億~123億円(同6.5~15.9%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を44円から45円へ引き上げたことが好感された。SPC(特定目的会社)を通じて取得したホテル「アロフト大阪堂島」及び「(仮称)シャングリ・ラ京都二条城」の開発事業参画に伴い、負ののれんを計上する予定となったことが要因としている。なお、年間配当は84円となり、前期実績に対しては2円の増配になる予定だ。同時に発表した第1四半期(20年12月~21年2月)決算は、売上高33億100万円(前年同期比73.8%減)、最終損益9億500万円の赤字(前年同期25億7700万円の黒字)だった。

■チェンジ <3962>  3,475円  +95 円 (+2.8%)  本日終値
 チェンジ<3962>は小幅に4日続伸。この日は23日に発表した海外公募・売り出しの受渡日を迎えた。発行・売り出し価格は3211円で決まったが、一時3490円まで上昇する場面があった。海外公募・売り出しが一巡したことから、今後の需給改善期待も膨らんだ。ただ、買い一巡後は売りに押され軟化して推移している。

■日本航空 <9201>  2,476円  +61 円 (+2.5%)  本日終値
 日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>の空運2銘柄が揃って買い物を集めた。前日の米国株市場ではNYダウがワクチン普及を背景とする景気回復期待を背景に景気敏感株に買いが集まった。世界的にみても航空会社はアフターコロナで最も大きく恩恵を受ける業態であり、東京市場でも経済活動の正常化に対する思惑を背景に空運株に注目度が高い。

■アドベンチャー <6030>  5,440円  +100 円 (+1.9%)  本日終値
 アドベンチャー<6030>が反発。29日の取引終了後、「skyticket 高速バス」が京王電鉄バス(東京都府中市)の予約システム「SRS」とのシステム連携を開始したと発表しており、これが好感された。今回の連携により、「skyticket」は利用者のニーズに沿った商品を更に幅広く提供することが可能となるほか、掲載路線の拡充で顧客満足度の増加と成約率の上昇による業績への貢献が期待されている。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。

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