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【市況】19日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、金融の下落が重し

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場はまちまち、金融の下落が重し

ダウ平均は234.33ドル安の32627.97ドル、ナスダックは99.07ポイント高の13215.23で取引を終了した。

アラスカ州で開催された米中外交トップ会談で、米中の対立が露呈し警戒感から寄り付き後、下落。米連邦準備制度理事会(FRB)が新型コロナウイルパンデミックによる金融市場混乱を受け昨年4月から実施していた大手銀に対する資本規制の特例的な緩和措置を計画通り3月末で終了することを発表すると金融中心にさらに売りが加速し、ダウは終日軟調に推移した。一方、押し目からの買いにハイテクは持ち直し、ナスダック総合指数は堅調推移となった。セクター別では、小売りが上昇した一方、銀行・保険が下げた

自動車メーカーのフォード(F)はバークレイズの投資判断引き上げを受けて、上昇。運送会社のフェデックス(FDX)は2月28日までの第3四半期決算が予想を上回り、上昇した。クルーズ船運営のロイヤルカリビアン(RCL)はカリブのクルーズを6月から運航再開すると発表し、上昇。一方、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は中国軍の施設や軍関係者が暮らす住宅への同社製車両の乗り入れが禁止されたとの報道が嫌気され、下落した。クレジットカードのビザ(V)はデビットカードを巡る違法な市場独占慣行の疑いで当局による調査の対象となっているとの報道が警戒され、下落した。

FRBのパウエル議長は、ウォールストリートジャーナル紙への寄稿文で、「引き続き経済に必要である支援を供給していく」と、公約した。

(Horiko Capital Management LLC)



■NY為替:米長期金利の高止まりを意識してドル下げ渋り

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円05銭まで上昇後、108円77銭へ反落し、108円90銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)は新型コロナウイルスのパンデミック対策の一環として、昨年4月から実施していた大手銀行に対する自己資本規制である補完的レバレッジ比率(SLR)に関する優遇措置の終了を発表したため、米国債相場は下落。長期債利回りの上昇に伴うドル買いが観測された。その後、利回りの上昇が一段落したため、ドル買いは後退。

ユーロ・ドルは1.1874ドルまで下落後、1.1912ドルまで上昇して1.1902ドルで引けた。新型コロナウイルス変異株の感染拡大やワクチン配給の混乱でイタリアやフランスの一部都市で都市封鎖措置(ロックダウン)が導入されたため、域内景気回復の遅れへの懸念が高まり、ユーロ売りが続いた。ユーロ・円は129円32銭まで下落後、129円69銭まで反発。ポンド・ドルは1.3917ドルから1.3831ドルまで下落。ドル・スイスは0.9279フランから0.9320フランまで上昇した。



■NY原油:反発、ドル高一服で押し目買いが入る

19日のNY原油先物5月限は、反発(NYMEX原油5月限終値:61.44 ↑1.38)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比+1.38ドルの61.44ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは59.01ドル-61.80ドル。ロンドン市場で61.41ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の序盤にかけて日中安値の59.01ドルまで反落した。しかしながら、ドル高一服を意識した押し目買いが観測されており、通常取引終了後の時間外取引で61.80ドルまで上昇した。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 38.53ドル -0.41ドル(-1.05%)
モルガン・スタンレー(MS) 82.94ドル -1.00ドル(-1.19%)
ゴールドマン・サックス(GS)344.20ドル -3.80ドル(-1.09%)
インテル(INTC) 63.76ドル +0.04ドル(+0.05%)
アップル(AAPL) 119.99ドル -0.54ドル(-0.45%)
アルファベット(GOOG) 2043.20ドル +6.98ドル(+0.34%)
フェイスブック(FB) 290.11ドル +11.49ドル(+4.12%)
キャタピラー(CAT) 225.29ドル -5.39ドル(-2.34%)
アルコア(AA) 31.14ドル -0.05ドル(-0.16%)
ウォルマート(WMT) 131.74ドル +1.73ドル(+1.33%)
《ST》

 提供:フィスコ

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