【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「新年度に向けて押し目買いが続く」
株式評論家 富田隆弥
◆花見の季節がやってきた。緊急事態宣言も解除される。コロナが収束したわけではなく手放しで喜ぶわけにはいかないが、昨年と状況が大きく異なるだけに、今年は「春」を少し謳歌したい。
◆さて、18日に日経平均株価は302円高の3万216円と反発し、3万円大台を取り戻した。17日のFOMCで金融緩和の継続が示され安心買いを誘った。TOPIXは24ポイント高の2008ポイントと8日続伸し、29年10ヵ月ぶりに2000ポイント大台に乗せてきた。NYダウ平均が順調に最高値を更新し、日本株はこれから4月新年度を迎える。景気敏感株や金融株などバリュー株を中心に堅調な地合いは続くと思われ、日経平均は次の節目となる3万1500円を目指してもおかしくない。
◆とはいえ、スピード調整を挟むことは想定しておきたい。日経平均は3月5日の安値2万8308円から直近18日の高値まで2週間で7.6%上げ、2月16日の高値3万714円に迫ってきた。騰落レシオ122%、サイコロジカルライン8勝4敗、RCI短期線(9日線、13日線)が高値圏に来るなど、テクニカル指標は再び過熱を帯びてきた。
◆米国の長期金利上昇には注意すべきだし、日本では配当権利取り(権利付き最終日29日)や年度末が意識されてまだ乱高下しやすい局面にある。だが、日経平均のチャートは75日移動平均線(18日現在2万8265円)や13週移動平均線(同2万8702円)にサポートされて上昇基調にある。「流れに従うのが基本」であるから、投資スタンスも「押し目買い」が続こう。
(3月18日 記、毎週土曜日に更新)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
株探ニュース