市場ニュース

戻る
 

【市況】株価指数先物【寄り前コメント】長期金利上昇を警戒しつつも、リスク選好姿勢は継続


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29530 -60 (-0.20%)
TOPIX先物 1940.0 +4.0 (+0.20%)
シカゴ先物 29540 -50
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場はNYダウ、S&P500が上昇する一方で、ナスダックは下落。3月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)が83と予想中央値78.5を上回る伸びとなり、1年ぶりの高水準となった。バイデン政権が提案する1兆9000ドルの追加経済対策法案の成立や新型コロナウイルスワクチンの接種進展を背景に、景気見通しに対する期待感が高まっている。一方、長期金利が再び上昇したためハイテク株に売りが広がり、ナスダックは下落した。

 シカゴ先物清算値は大阪比50円安の2万9540円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比100円安の2万9490円で始まり、開始直後に2万9340円をつけた後は2万9380円~2万9460円辺りでのレンジ推移に。引けにかけてはじりじりと下落幅を縮め、2万9530円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや利食い優勢の展開から始まろう。ナスダックの下落も若干ながら影響する面もありそうだ。ただし、12日の日中取引で500円を超える上昇をみせたことから利益確定の売りも意識されやすく、売り先行の展開は想定内であろう。

 もっとも、米10年債利回りが一時1.64%を上回ったことで、グロース株からバリュー株へのローテーションが再開したものの、ナスダックの下落幅は前日までのリバウンドに対する利益確定のレベルである。VIX指数は20.69と終値ベースでは2月12日以来の低い水準であり、落ち着きをみせている。急ピッチの金利上昇を警戒視しつつも、各国の緩和的な金融政策の長期化により、リスク選好姿勢は継続するとみられている。とはいえ、今週は16日-17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)、18-19日の日銀金融政策決定会合といった重要イベントの影響を受けやすいため、押し目狙いのスタンスで対応したい。

 なお、NT倍率は先物中心限月で限月交代の影響もあって、15.28倍と上値を抑えられていた75日移動平均線(15.21倍)を上回っている。同線を上回っての推移が続くようであれば、15.36倍辺りで推移している25日移動平均線を意識してくる可能性も想定しておきたいところである。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均