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【市況】12日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、回復期待を受け景気循環株への移行再開

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場はまちまち、回復期待を受け景気循環株への移行再開

ダウ平均は293.05ドル高の32778.64ドル、ナスダックは78.81ポイント安の13319.86で取引を終了した。

1.9兆ドル規模の追加経済対策法案の成立後、バイデン大統領は11日夜の演説で5月1日までにワクチン接種の対象を全成人に拡大、独立記念日7月4日までには正常化を目指す方針を示したため景気循環株中心に買われ寄り付き後、上昇した。ダウは終日堅調に推移。一方、回復期待に長期金利が再び上昇したためハイテク株に売りが広がりナスダックは下落した。セクター別では、銀行や資本財が上昇した一方、半導体・同製造装置、メディア・娯楽が下落した。

製薬会社のノババックス(NVAX)は、開発中の新型コロナウイルスワクチンの最終治験で有効性96%の効果が見られたとする好結果を受け、当局への承認申請に近づいたとの期待に上昇した。通信のAT&T(ATT)は動画配信サービス「HBOマックス」契約者数の見通しを引き上げ、上昇。インフラ構造物の工事会社のエイジオン(AEGN)は投資会社による買収の思惑で急伸した。一方、化粧品小売りチェーンのアルタ・ビューティ(ULTA)はCEOの辞任発表に加えて、既存店売り上げや収益見通しが市場予想を下回ったことが嫌気され。下落。動画配信のネットフリックス(NFLX)はパスワードの共有取り締まりを試行していると発表し、下落した。

バイデン大統領は、経済対策法案が2021年に700万人の雇用を創出すると自信を表明した。

(Horiko Capital Management LLC)



■NY為替:米長期金利上昇を意識してドル・円は一時109円14銭

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円14銭まで上昇後、一時108円82銭まで反落したが、109円04銭で引けた。1.9兆ドル規模の追加経済対策の成立に加えて、バイデン大統領は国民に向けた演説で「ワクチン接種を5月1日までに全成人を対象にする」との計画を発表し、7月4日の独立記念日までに正常化を目指すとしたことから、景気回復期待が一段と強まり、米10年債利回りは再び1.6%台に達したため、ドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1911ドルまで下落後、1.1961ドルまで反発し、1.1951ドルで引けた。ユーロ域内の金利上昇を受けたユーロ買いが下支えとなったが、欧州中央銀行(ECB)の緩和姿勢やイタリアが都市封鎖計画を発表したため、上値は限定的となった。ユーロ・円は129円98銭まで弱含んだのち、130円39銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3864ドルまで下落後、1.3935ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9325フランまで上昇後、0.9278フランまで反落した。



■NY原油:反落、米長期金利の上昇を警戒

12日のNY原油先物4月限は、反落(NYMEX原油4月限終値:65.61 ↓0.41)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比-0.41ドルの65.61ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは65.41ドル-66.24ドル。アジア市場で65.41ドルまで下げた後、ロンドン市場で66.24ドルまで戻したが、ニューヨーク市場では米長期金利の上昇を警戒した売りが増えたことで66.19ドルから一時65.44ドルまで下落した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 37.94ドル +0.70ドル(+1.88%)
モルガン・スタンレー(MS) 84.34ドル +1.09ドル(+1.31%)
ゴールドマン・サックス(GS)348.81ドル +6.71ドル(+1.96%)
インテル(INTC) 62.90ドル -0.41ドル(-0.65%)
アップル(AAPL) 121.03ドル -0.93ドル(-0.76%)
アルファベット(GOOG) 2061.92ドル -52.85ドル(-2.50%)
フェイスブック(FB) 268.40ドル -5.48ドル(-2.00%)
キャタピラー(CAT) 229.00ドル +9.24ドル(+4.20%)
アルコア(AA) 31.51ドル -0.65ドル(-2.02%)
ウォルマート(WMT) 134.12ドル +1.99ドル(+1.51%)
《ST》

 提供:フィスコ

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