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【市況】センチメントは改善傾向にあり、短期的な売り方の買い戻しを誘う流れにも/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 2日の日本株市場は堅調な相場展開が見込まれる。1日の米国市場ではNYダウが603ドル高だった。製薬会社ジョンソン・エンド・ジョンソン開発ワクチンが当局により緊急使用が許可されワクチン接種ペースが加速するとの期待が強まったほか、1.9兆ドル規模の追加経済対策が速やかに成立する可能性が高まったことなどが材料視され強い値動きとなった。また、米国債相場も落ち着きを取り戻したほか、2月ISM製造業景況指数が予想を上回ると上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円高の29900円。円相場は1ドル106円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、節目の3万円回復を意識した相場展開になりそうである。先週の下落要因とされていた長期金利が落ち着きをみせていることが安心感につながっており、米国では半導体株などの上昇もみられており、指数インパクトの大きい値がさ株への買いに波及しそうである。もっとも、節目の3万円接近では強弱感が対立しやすいほか、ADRの日本株ではソフトバンクG<9984>の上値の重さが目立っており、日経平均の上値の重石になる可能性がありそうだ。

 とはいえ、先週の下落部分を埋める動きをみせてくることにより、下へのバイアスが強まるとみていたセンチメントは改善傾向にあり、短期的な売り方の買い戻しを誘う流れにも向かいやすいところである。来週には先物・オプション特別清算指数算出を控えており、ポジションを大きく傾けづらいところであろうが、値動きが出やすいところでもあり急激な動意次第ではヘッジ対応の流れが強まりやすく、インデックスに絡んだ売買に振らされやすい点は注視しておきたいところ。

 なお、ナスダックの上昇のほか、VIX指数は23台まで低下していることもあり、個人投資家の売買も活発化しやすいところである。マザーズの中小型株など、特に指数インパクトの大きい時価総額上位銘柄などへは短期的な値幅取り狙いの動きが強まりそうである。
《AK》

 提供:フィスコ

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