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【材料】ピアラ---20年12月期は増収増益、既存案件の拡大や新規案件の獲得が売上に大きく寄与

ピアラ <日足> 「株探」多機能チャートより

ピアラ <7044>は12日、2020年12月期連結決算を発表した。売上高が前期比7.5%増の145.85億円、営業利益が同23.4%増の5.03億円、経常利益が同15.4%増の4.69億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同7.3%増の3.34億円となった。

既存事業においては、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響によるエステ等の広告の減少やリアルイベントの中止、大口クライアントの業務停止によるマーケティング支援の停止が発生し想定以上に回復が緩やかであったものの、巣ごもり需要によるECニーズの高まりが追い風となり、既存案件の拡大や新規案件の獲得が売上に大きく寄与した。特に当連結会計年度後半から、今後の大ヒットにつながる可能性の高い新規案件が多数発生し、既存事業の成長を促進するための準備が整った。

グローバル展開については、越境EC支援を中心に、タイではメディア×EC×レストランで日本商品を広告・販売する取り組みとして初の体験型レストランをオープンしたほか、中国での日本IP事業への参入や、在日中国人インフルエンサーと包括契約を締結しライブコマースでの日本商品の販売開始等、積極的に取り組んだ。

一方で新たな収益源の確保を目指して、2つの新たな取り組みを開始し将来の成長への布石を打った。まず、本格的にエンターテインメント業界のDX化を進めるべく、次世代型総合エンターテインメントプラットフォーム「サイバースター」をリリースした。これにより、ライブ配信やギフティング、EC、ファンクラブ運営、電子チケット販売、グッズの商品企画・受注生産、フルフィルメント、さらにそれらを同社が持つマーケティングのノウハウを活用しデータ分析を行うことで、ファンを囲い込み、醸成することが可能となる。

また、ヘルスケア、ビューティ、食品等の領域および周辺の事業領域において成長が見込める国内外の企業に投資を行うファンドを設立し、そのファンドを運営する子会社としてピアラベンチャーズを設立した。品質の高い商品を持ちながらもマーケティング活動等への資金調達が困難で、機会損失が生じている地方の中小企業やスタートアップ企業にファンドから投資することで、資金面での支援をより強化し、投資先の成長、バリューアップへとつなげる。また同社のKPI保証サービスによるマーケティング支援を投資先に行うことで、企業成長の最大化と同社の既存事業であるマーケティング支援のさらなる成長を目指す。

2021年12月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比25.1%増の182.41億円、営業利益が同40.0%増の7.05億円、経常利益が同45.7%増の6.84億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同41.0%増の4.71億円を見込んでいる。

《ST》

 提供:フィスコ

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