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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~経済活動が進むとの見方から、より買い戻しを意識した物色

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

15日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:経済活動が進むとの見方から、より買い戻しを意識した物色
■第一生命HD、今期最終益2620億円に上方修正 1840億円から
■前場の注目材料:福島・宮城震度6強、首都圏・東北など停電93万戸


■経済活動が進むとの見方から、より買い戻しを意識した物色

15日の日本株市場は堅調な展開が見込まれる。12日の米国市場ではNYダウが27ドル高だった。2月のミシガン大消費者マインド指数が予想外に低下したことや3連休前の利益確定売りが優勢となったが、下院歳入委員会が1400ドルの個人向け現金給付を柱とする5935億ドル規模の家計支援策を可決しバイデン政権の追加経済対策成立期待が高まったことから上昇に転じている。また、大統領が製薬大手ファイザー、モデルナと新型コロナワクチンの追加供給契約し全国民の接種分を確保したと発表したことなどが下支えとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比235円高の29615円。円相場は1ドル105円00銭辺りで推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まろう。新型コロナに関しては緊急事態の延長など依然として不透明感が強い一方で、足元では新規感染者数が落ち着きをみせている。また、米ファイザーが開発したワクチンについて、厚労省専門家部会が承認を了承したことにより、国内においても発症を予防する効果が期待され、経済活動が進むとの見方から、より買い戻しを意識した物色が見込まれる。

決算発表については先週末で一巡したこともあり、今後は機関投資家についても動きやすくなると考えられ、改めて決算を手掛かりとした見直しの流れが期待されることであろう。一方で13日夜遅く、福島と宮城で震度6強の激しい揺れを観測する地震があった。気象庁は、今後1週間程度は最大震度6強程度の揺れを伴う地震に注意するよう呼びかけており、上値の重石となる可能性は意識しておきたいところである。

とはいえ、ワクチン接種が開始されることから経済活動が進むとの見方が高まりやすいことから押し目買い意欲の強さが意識されやすい。シカゴ先物にサヤ寄せする形から、2月SQ値(29718.77円)が意識されてくることもあり、先物主導での買い戻しなども意識されやすいところである。週明けの米国市場は祝日で休場となることから海外勢のフローが限られる可能性がありそうだが、ショートも出難い需給状況である。

物色の流れとしては経済活動が進むとの見方からバリュー志向に向かいやすいほか、地震の影響から防災関連への物色も意識されやすいだろう。そのほか、決算を見直す流れからハイテクセクターに対する押し目買い意欲の強さもみられそうである。先高期待から個人主体の売買が活発になりやすく、中小型株への物色も期待されよう。


■第一生命HD、今期最終益2620億円に上方修正 1840億円から

第一生命HD<8750>は2021年3月期業績予想の修正を発表。当期純利益について、840億円から2620億円に上方修正。持分法適用関連会社の保有株式を売却したことにより、売却益が発生して増加する見込み。また、内外経済環境の改善を受けた第一生命保険における資産運用収益の増加等を見込む一方、第一生命保険において再保険の戦略的な活用の観点から新規出再額の増額(再保険料の増加)を見込んでいる。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(31458.40、+27.70)
・ナスダック総合指数は上昇(14095.47、+69.70)
・シカゴ日経225先物は上昇(29615、大阪比+235)
・1ドル104円90-00銭
・SOX指数は上昇(3219.87、+39.03)
・VIX指数は低下(19.97、-1.28)
・米原油先物は上昇(59.47、+1.23)
・日銀のETF購入
・海外コロナ向けワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化


・福島・宮城震度6強、首都圏・東北など停電93万戸
・知事に一定の裁量、改正特措法施行、時短命令/違反過料
・接種努力義務妊婦除外へ、コロナワクチン、16歳以上に「勧奨」
・米国務長官訪日か、来月、アジア歴訪計画、米報道
・ネット広告税、米で初、メリーランド州、巨大IT反発、訴訟も


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 10-12月期GDP1次速報(前期比年率予想:+10.1%、7-9月期:+22.9%)

<海外>
・休場:香港、中国、米国
《ST》

 提供:フィスコ

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