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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):コーテクHD、ラクーンHD、ガイシ

コーテクHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■コーテクHD <3635>  6,170円  +160 円 (+2.7%)  本日終値
 コーエーテクモホールディングス<3635>が高い。25日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を510億円から560億円(前期比31.3%増)へ、営業利益を170億円から220億円(同56.0%増)へ、純利益を180億円から250億円(同63.3%増)へ上方修正し、71円50銭を予定していた期末一括配当を100円に引き上げると発表したことが好感された。9月に国内で配信を開始したスマートフォンゲーム「三國志 覇道」が好調に推移したほか、IPを許諾し中国で配信中の「三国志・戦略版」のロイヤルティー収入も引き続き高い水準となったことが牽引した。また、任天堂<7974>の「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の世界観を継承したニンテンドースイッチ用「ゼルダ無双 厄災の黙示録」を11月に発売し、12月末までの累計出荷本数が350万本を突破し、「無双」シリーズとして1タイトルで最高の出荷本数となったことも寄与した。なお、第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高439億4900万円(前年同期比64.7%増)、営業利益193億6700万円(同3.0倍)、純利益222億200万円(同2.3倍)だった。

■ラクーンHD <3031>  1,962円  +41 円 (+2.1%)  本日終値
 ラクーンホールディングス<3031>は4日続伸。25日の取引終了後、BtoBの越境ECサイト「SD export(エスディーエクスポート)」で、ライブコマースを活用したオンライン展示会を2月10日まで行うと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルスの影響で海外往来が制限されるなか、対面での展示会に代わる方法として、日本商品を現地で購入する海外バイヤーに向けた先行受注商品の販売・PRを支援するのが狙い。開催期間中は1日1社の国内メーカーがライブコマースに登壇し新商品を紹介する予定で、主に台湾、香港、マカオを対象に中国語で同時翻訳し、視聴者である海外バイヤーからもリアルタイムに質問を受け付けるという。

■日本ガイシ <5333>  1,788円  +35 円 (+2.0%)  本日終値
 日本ガイシ<5333>が続伸。この日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと共同で、人工衛星に搭載する展開反射鏡用の金属メッシュを開発したと発表しており、これが好材料視された。同社とJAXA、太陽金網(大阪市中央区)、テクノソルバ(神奈川県藤沢市)、光洋マテリカ(名古屋市昭和区)の4者で開発。従来の金属メッシュは、貴金属である金やレアメタルであるモリブデンが使用されており、材料が高価で入手しづらいことが難点だったが、今回開発した金属メッシュは、入手しやすく安価なジルコニウムと銅による製造とすることで、従来品と比較して大幅な低コスト化に成功したことが特徴。また、次世代通信衛星に向け、通信速度の高速化を実現するためには高い周波数帯に対応可能な大型の展開反射鏡の実現が不可欠となるが、今後、次世代通信衛星や小型SAR(合成開口レーダ)衛星などの商用衛星への活用も期待できるとしている。

■GMO-GS <3788>  9,530円  +170 円 (+1.8%)  本日終値
 GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>は続伸。この日、電子契約サービス「GMO電子印鑑Agree」の導入企業数が20年12月31日時点で14万社を突破したと発表しており、これが好材料視された。11月9日に7万社を突破したが、2カ月弱で導入企業数が倍になった。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府がテレワークを強力に推進していることを受けて導入が加速したようだ。

■東映アニメーション <4816>  10,180円  +130 円 (+1.3%)  本日終値
 東映アニメーション<4816>は6日続伸し連日の昨年来高値更新。25日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を500億円から506億円(前期比7.7%減)へ、営業利益を100億円から140億円(同13.0%減)へ、純利益を70億円から100億円(同12.6%減)へ上方修正した。朝方は材料出尽くしとみた売りに押される場面もあったものの、海外版権事業の成長などへの期待から買いが優勢となり、プラスに転じている。海外版権部門で「スラムダンク」や「ドラゴンボール」のゲーム化権販売、海外映像部門でサウジアラビア向け劇場作品の納品や北米での「ドラゴンボール超 ブロリー」の劇場上映権販売などが期初の見通しを上回って好調に推移したことが要因としている。なお、第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高376億3200万円(前年同期比9.1%減)、営業利益119億200万円(同2.7%減)、純利益86億2400万円(同3.0%減)だった。

■東京エレクトロン <8035>  44,410円  +440 円 (+1.0%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が続伸、全体地合い悪のなかも利益確定売りをこなし、5日移動平均線を絡めた上昇基調を堅持している。世界的な半導体不足を背景に大手自動車メーカーなどが生産調整を余儀なくされており、日米欧の政府が台湾に半導体増産の協力要請を行うなど異例の事態となっている。そうしたなか、半導体受託生産世界トップのTSMCなどが半導体の値上げを検討していることなども伝わっており、関連銘柄の株価を強く刺激している。東エレクは半導体製造装置の国内トップメーカーで、台湾半導体メーカー向けで今後一段の受注獲得が見込めるとの思惑が買いを誘っている。

■村田製作所 <6981>  10,650円  +70 円 (+0.7%)  本日終値
 村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>が軟調地合いに抗して上値指向を鮮明としている。米株市場ではアップルの快進撃が止まらない状況で、前日もNYダウが一時400ドル超の下げをみせるなど波乱含みの展開となったが、同社株は5連騰と気を吐き連日で上場来高値を更新している。「iPhone」の販売好調で5G対応製品の伸びを見込んで目標株価を引き上げる動きなどが相次いでいる。これを受け、東京市場でもアップルの有力サプライヤーである大手電子部品メーカーに国内外機関投資家とみられる買いが継続している。

■日本電産 <6594>  14,400円  +80 円 (+0.6%)  本日終値
 日本電産<6594>が上場来高値を更新。市場でも注目度の高かった25日取引終了後の同社の決算発表だったが、営業利益段階で前年同期比24%増の1155億3500万円と好調だった。これを受け21年3月期営業利益予想を従来見通しの1400億円から1550億円(前期比41%増)に大幅上方修正。また、発行済み株式数の0.68%にあたる400万株、金額ベースで500億円を上限とする自社株買いを実施することも発表、これらを好感する買いを引き寄せた。パソコンやゲーム機向け精密小型モーターが売り上げを伸ばしたほか、ロボット向けなども好調で業績に寄与している。電気自動車(EV)向け駆動モーターは投資が先行しているが、欧州や中国などをはじめ世界的な自動車環境規制強化の動きを背景に今後の収益貢献に対する期待が大きい。

■日本製鉄 <5401>  1,252.5円  -53 円 (-4.1%)  本日終値
 日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株や三菱マテリアル<5711>や住友金属鉱山<5713>など非鉄株が軟調。米国では製薬大手のメルクがワクチン開発を中止するなど今後の普及が遅れることへの警戒感が浮上、経済活動正常化に支障をきたすとの思惑から、グローバル景気に敏感なセクターにとってはネガティブ材料となっている。東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で、「鉄鋼」や「非鉄」は業種別騰落率でも値下がり率上位に売り込まれている。

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