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【市況】米国株式市場見通し:サンタクロースラリーに期待、追加経済対策が鍵


史上最高値付近での警戒感に慎重派も増え始めたが、クリスマスラリーに期待したい。季節的要因に加えて、ワクチン接種の開始で新型コロナウイルス感染の状況も落ち着く可能性がある。ファイザーやモデルナに続き特に量産が期待されるジョンソン・アンド・ジョンソンのワクチンの早期実用化も待たれる。

何より、FRBが12月FOMCでゼロ金利を2023年まで維持する見通しを示したほか、最大雇用やインフレ2%での安定という目標達成に著しく近づくまで量的緩和(QE)を継続するとガイダンスを強め、長期にわたり大規模緩和を維持する姿勢を明確化したことは、投資意欲をさらに強めるだろう。来週後半にはクリスマスの祭日を控えているが、追加経済対策の行方が鍵を握る。追加経済対策で与野党が合意にこぎつけ、年内の成立が確認されれば、景気の2番底への脅威も緩和しさらなる上昇につながりそうだ。

FRBがストレステストの結果を受けて、主要大手銀の自社株買いを容認したことも金融市場の自信に繋がるだろう。JPモルガンやゴールドマンサックスは早速来年第1四半期の自社株買い計画を発表、銀行株を支援する。

S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは、電気自動車メーカーのテスラをS&P500種株価指数の構成銘柄として21日に一度に採用する。 テスラ株は21日の取引開始前に同指数に採用される。 同指数に連動するファンドの大半は週末に同社株を購入済み。この採用が市場全体に影響を与えるには必至と、採用後の相場動向にも注目だ。

経済指標では、11月シカゴ連銀全米活動指数(21日)、7-9月期国内総生産(GDP)確定値、12月消費者信頼感指数、11月中古住宅販売件数、11月リッチモンド連銀製造業指数(22日)、11月耐久財受注速報、新規失業保険申請件数、11月個人所得・支出(PCE)、PCEコアデフレーター、10月FHFA住宅価格指数、12月ミシガン大消費者信頼感指数確定、11月新築住宅販売件数(23日)などが予定されている。

来週は、クリスマスイブで24日は短縮取引、25日は休場となる。

企業決算ではクルーズ船運営のカーニバル(21日)、中古自動車販売のカーマックス(22日)、供与・人事関連アウトソーシングのペイチェックス(23日)などが予定されている。パンデミックで、運営の再開の目処がたたないカーニバルは引き続き業績不振が警戒される。一方で、パンデミックの影響で自動車需要が急増している影響でカーマックスの決算には期待が集まる。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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