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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ベース、SBG、トヨタ

ベース <日足> 「株探」多機能チャートより
■ベース <4481>  6,670円  +650 円 (+10.8%)  11:30現在
 ベース<4481>が大幅高で3日続伸している。9日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、12月16日付で東証2部から東証1部市場へ指定されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要を先取りする形で買いが入っている。同社は、金融系のシステム開発を得意とするソフトウェア受託開発会社。20年12月期連結業績予想は売上高119億5500万円(前期比23.1%増)、経常利益22億6400万円(同36.9%増)を見込む。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,985円  +496 円 (+6.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位
 ソフトバンクグループ<9984>が前日に引き続き急伸している。前日は一部メディアを通じて株式非公開化に向けた協議を進めていると報じられ、これが株式需給のタイト化につながるとの思惑から一時500円超の急伸をみせ年初来高値を更新、引けも400円近い上昇で着地した。きょうの寄り付きは米株安を受けた全体相場軟調のなか目先筋の利益確定売りを誘発したが、これに買い向かう動きが優勢となった。

■九州電力 <9508>  875円  +29 円 (+3.4%)  11:30現在
 九州電力<9508>が大幅高に買われ4日ぶりに反発している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が9日付で同社の投資判断を「ニュートラル(中立)」から「オーバーウエート(強気)」に引き上げるとともに、目標株価を1040円から1140円に増額したことが好感されている。レポートでは、課題であった川内原子力発電所の特重施設の建設工事にメドがついたことを評価。また、小売販売電力量が好調である点もポジティブな印象とし、同証券による21年3月期の経常利益予想を従来の257億円から470億円(会社予想450億円)に上方修正している。

■ハピネット <7552>  1,486円  +46 円 (+3.2%)  11:30現在
 ハピネット<7552>が高い。岩井コスモ証券は9日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は1750円に設定した。同証券では(1)M&Aで事業規模を拡大しており、統合ノウハウを持つことから更なるシナジーがある企業買収が見込める(2)アミューズメント事業で取り扱うカプセルトイの成長が期待できる(3)卸売業として特定分野で高いシェアを持ち、残存者メリットを享受できる(4)株主還元が魅力的――の4点を指摘。今期は巣ごもり需要が好調なうえに、「鬼滅の刃」などのキャラクター商材の人気が高いことから利益が出やすい状況にあることも好材料とみている。

■三櫻工業 <6584>  821円  +22 円 (+2.8%)  11:30現在
 三櫻工業<6584>が全体悪地合いに逆行し続急騰、前日比86円高の885円まで値を飛ばしたほか、カーリットホールディングス<4275>、ニッカトー<5367>など全固体電池関連株に位置づけられる銘柄に買いが流入している。10日付の日本経済新聞が電気自動車(EV)の次世代機関技術として本命視される「全固体電池」の実用化への動きが官民で加速し始めたと報じており、これが関連株を強く刺激する格好となっている。脱炭素社会で電気自動車(EV)の普及が加速していくとの思惑が高まっており、その動力源として基幹部品である車載用2次電池市場が拡大している。EV向け2次電池では現在のところリチウムイオン電池が主流だが、リチウムイオン電池は航続距離の問題や中にある電解液が燃えやすいという欠点があるが、それを補うのが電解液の部分を固体材料(電解質)に変えた全固体電池で、発火リスクを解消できるほか、電気貯蔵能力も高い。三桜工は出資先の米ソリッドパワーと全固体電池を共同開発していることで関連有力株として注目度が高いが、このほか関連素材を手掛ける三井金属<5706>が急動意するなど、全固体電池に絡む銘柄に波状的に投資資金の攻勢が観測されている。

■ツガミ <6101>  1,640円  +40 円 (+2.5%)  11:30現在
 工作機械株がしっかり。ツガミ<6101>やオークマ<6103>、DMG森精機<6141>が買い先行で値を上げている。日本工作機械工業会が9日に発表した11月の工作機械受注(速報値)は前年同月比8.0%増の882億2200万円と18年9月以来、2年2カ月ぶりにプラス圏に浮上した。北米の自動車関連や中国向けなど外需が牽引役となっている。工作機械受注の回復期待が強まるなか関連株に見直し買いが流入している。

■ブレインパッド <3655>  4,620円  +100 円 (+2.2%)  11:30現在
 ブレインパッド<3655>が続伸、210円高の4730円まで上値を伸ばした。11月下旬を境に戻り足を強めている。アセットマネジメントOneなど大株主の資産運用会社が保有株を減らす動きを見せていたが、売り圧力が一巡し12月に入ってからは上値が軽い。人工知能(AI)を活用した企業向けビッグデータ分析などアナリティクス事業を軸に、ソリューション事業やマーケティングプラットフォーム事業も展開し、AI関連の代表格に位置づけられる。前日に米国株市場(ニューヨーク証券取引所)ではAIソフトを提供するC3Ai(シースリーエーアイ)が上場し、公開価格の2.2倍でこの日の取引を終えている。これもブレインPの株価の刺激材料になった。目先は日米ともに再生可能エネルギーやEV関連株が人気だが、コロナ禍のなかでAIサービス市場の拡大も続いており、新規上場したシースリーエーアイの試算によると20年以降24年までの4年間でAIサービス市場は約1000億ドルもマーケットが膨らむとされている。

■丹青社 <9743>  840円  +18 円 (+2.2%)  11:30現在
 丹青社<9743>は3日続伸。9日の取引終了後、21年1月期の連結業績予想について、営業利益を37億円から40億円(前期比29.5%減)へ、純利益を24億円から28億円(同31.3%減)へ上方修正しており、これを好感した買いが入っている。売上高は、売り上げ計上時期が翌期となる案件がいくつか見込まれるため、706億円から694億円(同15.0%減)へ下方修正したが、収益性を重視した事業活動を展開したことや、営業経費などが抑制されていることなどから、利益は計画を上回る見通しだ。また、未定としていたい期末配当を18円にするとあわせて発表した。中間配当と合わせた年間配当は40円となり、前期実績に対しては2円の減配になる予定だ。なお、同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高540億5100万円(前年同期比10.4%減)、営業利益45億400万円(同0.6%増)、純利益31億400万円(同2.1%減)だった。

■トヨタ自動車 <7203>  7,470円  +121 円 (+1.7%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>が売買代金を膨らませ、株価も上値追いが鮮明。前日の米株安にも関わらず海外投資家とみられる機関投資家の買いが流入しているもようで、売買代金は東証1部で第3位にランクイン。株価は11月25日につけた戻り高値7524円奪回を目前に捉えている。電気自動車(EV)向け全固体電池を実用化させる動きが伝わるなか、同社では全固体電池の搭載車を20年代前半を目標に取り組んでおり、業界内でも先駆的な位置にいることから注目を集めている。直近、発売した新型燃料電池車「ミライ」に対する海外からの関心も高いようだ。また、足もとの業績についても米国や中国の新車販売が好調で上向きにあり、21年3月期の業績が想定を上回るとの思惑に加え、22年3月期収益急回復を見込んだ実需買いを呼び込んでいる。

■ミライトHD <1417>  1,677円  +26 円 (+1.6%)  11:30現在
 ミライト・ホールディングス<1417>が3日続伸している。9日の取引終了後に発表した月次受注状況で、11月の受注高が前年同月比14.2%増の322億円となり、5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。主力のNTT事業が大幅に増加したほか、ICTソリューション事業、マルチキャリア事業の受注も伸びた。

■住友林業 <1911>  1,895円  +19 円 (+1.0%)  11:30現在
 住友林業<1911>は3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が9日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を1900円から2200円に引き上げており、これが好感されている。レポートでは、米国の戸建住宅市場の好調を背景とした中期の利益成長のストーリーは健在と報告。ミレニアル世代の住宅取得活発化などにより、米国では住宅需要が新規供給を上回る状況が続いており、22年3月期以降も新築戸建住宅販売は拡大すると予想している。

■三栄建築設計 <3228>  1,602円  -107 円 (-6.3%)  11:30現在  東証1部 下落率8位
 三栄建築設計<3228>が大幅続落している。9日の取引終了後、主力とする戸建分譲住宅事業の業績動向を発表。11月の契約棟数は前年同月比9.6%増、契約金額は同3.3%増だった。契約棟数、金額ともに6月から10月までは30%前後の増加だったことから、伸び率が縮小したことが嫌気されているようだ。なお、20年6月から11月累計では、契約棟数が前年同期比29.1%増、契約金額は同30.3%増となっている。

■セーレン <3569>  1,548円  -17 円 (-1.1%)  11:30現在
 セーレン<3569>が反落。同社は9日取引終了後、150億円のユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行すると発表したことが警戒された。同時に自社株買いも実施した。同CBは25年12月を満期とする5年債。調達資金は国内外の設備投資などに充てる。転換価格は1878円で決定した。また、30億円を上限とする自社株取得枠も設定。10日の取引開始前に、191万6900株を東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において1株1565円で買い付けている。

■天昇電気工業 <6776>  621円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   11:30現在
 天昇電気工業<6776>が連日のストップ高。株価は11月末に急動意してから、需給相場に突入、わずか9営業日で株価は2倍以上に変貌した。プラスチック成型品を手掛けるが、医療廃棄物専用の容器を製造していることからワクチン関連のテーマで人気化した。一方、同社のプラスチック成型品の主力は自動車部品であり、電気自動車(EV)関連株が総花的に人気化するなか、車体軽量化ニーズを取り込み同社の商機が高まるとの思惑も物色人気を後押ししているもようだ。

■那須電機鉄工 <5922>  12,440円  +1,940 円 (+18.5%)  11:30現在
 那須電機鉄工<5922>が一時2200円高の1万2700円に買われる人気となったほか、加地テック<6391>は550円高の4730円まで上値を伸ばし、山王<3441>、澤藤電機<6901>、木村化工機<6378>など一連の水素関連株が軒並み高に買われている。前日にトヨタ自動車<7203>が新型燃料電池車「ミライ」を発売し市場の話題を集めたが、脱炭素社会に向けた取り組みでエコカーへのシフトが進むなか、電気自動車(EV)だけではなく、水素を活用して走る燃料電池車への注目度も高い。きょうは全固体電池分野に展開する銘柄群が買われているが、それと同時に水素関連株にも投資資金の流入が目立っている。

●ストップ高銘柄
 ドーン <2303>  2,706円  +500 円 (+22.7%) ストップ高   11:30現在
 メディア工房 <3815>  489円  +80 円 (+19.6%) ストップ高   11:30現在
 極東産機 <6233>  634円  +100 円 (+18.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 フレアス <7062>  959円  +150 円 (+18.5%) ストップ高   11:30現在
 リード <6982>  1,055円  +150 円 (+16.6%) ストップ高   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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