市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

タメニー <日足> 「株探」多機能チャートより

■タメニー <6181>  207円 (+50円、+31.9%) ストップ高

 タメニー <6181> [東証M]がストップ高。7日付の読売新聞で、「政府は来年度から、少子化対策の一環として、AI(人工知能)を活用した自治体の婚活支援事業を後押しする」と報じられた。同社は、独自開発のAIによる結婚支援システム「parms」を手掛け、直近では福井県へ提供開始するなど自治体への導入実績もあることから、思惑的な買いが入っているようだ。そのほか、リンクバル <6046> [東証M]やIBJ <6071> 、ネットマーケティング <6175> など婚活関連銘柄の一角も高い。

■ジェコー <7768>  3,065円 (+500円、+19.5%) ストップ高

 ジェコー <7768> [東証2]がストップ高。デンソー <6902> が7日の取引終了後、株式交換により同社を完全子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。デンソーグループの技術、人材などのリソースや情報などを活用することで、ジェコーの企業価値向上を図るのが狙い。ジェコー株1株に対して、デンソー株0.55株を割り当て交付するとしており、21年4月1日に株式交換を実施する予定。それに伴い、3月30日付でジェコーは上場廃止となる予定だ。なお、同件がデンソーの連結業績に与える影響は現時点では軽微となる見通しという。

■日電波 <6779>  692円 (+100円、+16.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。日本電波工業 <6779> がストップ高。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が7日付で、投資判断を「オーバーウエイト」とし、目標株価を750円としたことが好材料視された。同社では20年6月の決算発表と同時に、中期経営計画(23年3月期に売上高420億円、営業利益約30億円)を発表したが、同証券では21年3月期における構造改革の進捗状況から中計達成の確度が高まったと判断したという。営業利益は21年3月期を32億円(特殊要因37億3000万円を除き実質5億3000万円の赤字)、22年3月期18億円、23年3月期32億円と予想している。

■D・アクシス <4245>  1,094円 (+150円、+15.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。ダイキアクシス <4245> がストップ高。8日正午ごろ、インドのデリー開発公社から浄化槽を受注したと発表しており、これが好感された。今回の受注は、同社子会社が製造する浄化槽について、インド水環境省から分散汚水処理分野でインド初となる推奨認可を受けたことが好影響したとしており、公園内のトイレや手洗いからの排水や公共下水を原水として、浄化槽で処理したものを再利用する計画で浄化槽を23台受注したという。プロジェクト総額は約1億円で、工期は21年2月末。同社では、デリー開発公社管理下には同様の計画対象の公園が1100ヵ所あることから、新たな提案をしているという。

■クシム <2345>  689円 (+77円、+12.6%) 一時ストップ高

 クシム <2345> [東証2]が大幅4日続伸。学習ソフトの製造販売を手掛けるほかブロックチェーンなどITソリューション分野にも積極展開する。7日取引終了後、子会社クシムソフトのシステムエンジニアリングサービスにおける11月エンジニア稼働率は96.0%とシステムエンジニアリングサービス事業の単月黒字となる損益稼働率を達成し、同時にクシムソフト目標値を達成したと発表、これが株価にポジティブに働いている。株式需給面ではライツ・オファリングにより発行する新株予約権行使に絡む思惑も市場では取り沙汰されるほか、直近は外形証券経由の空売り急増でその買い戻しへの思惑も株価を刺激しているもようだ。

■岩谷産 <8088>  6,110円 (+570円、+10.3%)

 東証1部の上昇率7位。岩谷産業 <8088> が急反騰。そのほかオーバル <7727> 、加地テック <6391> [東証2]、長野計器 <7715> 、山王 <3441> [JQ]など水素関連株に位置づけられる銘柄に買いが入った。政府は国内での水素利用を2030年時点で1000万トン規模とする目標を設ける調整に入ったと8日付の日本経済新聞が報じたことを受け、これが材料視された。脱炭素社会の実現に向けて水素を主要燃料にする構えで、これが関連銘柄の株価を強く刺激している。政府は脱炭素社会のための研究開発基金を創設、2030年の開発目標を設定しており、そのなか水素関連技術は重要分野に置かれている。

■バイセル <7685>  5,090円 (+430円、+9.2%) 一時ストップ高

 BuySell Technologies <7685> [東証M]が急反発。7日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を2株へ株式分割すると発表したことが好感された。投資単位あたりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めるとともに投資家層の拡大を図ることが目的という。

■学情 <2301>  1,293円 (+94円、+7.8%)

 学情 <2301> が急反発。7日の取引終了後に発表した21年10月期単独業績予想で、売上高65億円(前期比13.6%増)、営業利益15億7000万円(同32.1%増)、純利益11億3000万円(同21.8%増)と大幅な営業増益を見込み、年間配当を前期比3円増の33円を予定していることが好感された。オンライン上での採用活動やリアルとオンラインを併用した採用ツールへの企業ニーズが高まっているなか、通年採用・業種別採用対応型のサイト「あさがくナビ」及び20代専門転職サイト「Re就活」をブラッシュアップして業績の向上につなげる。また、少人数制マッチングイベント「就活サポートMeeting」などオンライン・デジタル新商品の開発に注力するほか、公的機関による雇用支援事業の増大も寄与する。なお、20年10月期決算は、売上高57億2000万円(前の期比18.6%減)、営業利益11億8800万円(同38.7%減)、純利益9億2700万円(同33.9%減)だった。

■ホシデン <6804>  965円 (+59円、+6.5%)

 ホシデン <6804> が急反発。7日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を200万株(発行済み株数の3.42%)、または20億円としており、取得期間は20年12月8日から21年1月29日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためという。

■ヘリオス <4593>  2,013円 (+121円、+6.4%)

 ヘリオス <4593> [東証M]が急反発。SMBC日興証券が7日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を3000円から3200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、今後6ヵ月でカタリストが豊富であり、現在進行中の臨床試験の成功確率は高いと考えていると指摘。特にマルチステムの急性呼吸窮迫症候群(ARDS)のフェーズ2試験は、試験結果開示が3ヵ月以内に近づいたことから、成功確率を60%から100%へ上方修正したという。

■エディア <3935>  503円 (+24円、+5.0%)

 エディア <3935> [東証M]が急反発。8日正午ごろ、ベネッセコーポレーション(岡山市北区)のオンライン相談サービス「いぬ・ねこのきもちペットケアONLINE」に関する業務を受託したと発表しており、これが好感された。「いぬ・ねこのきもちペットケアONLINE」は、12月7日にサービスを開始した、利用登録をした犬・猫の飼い主が、ペットとの生活で悩みがちな5つのテーマである「健康・病気」「しつけ」「フード」「保険」「生活」について、パソコンまたはスマートフォンから気軽に相談することができるサービス。エディアは開発・運用業務を受託しており、サービス開始後の運用業務についても引き続き受託したという。なお、21年2月期業績への影響は現在精査中としている。

■電算システム <3630>  3,315円 (+155円、+4.9%)

 電算システム <3630> が3日ぶり大幅反発。7日の取引終了後、画面にタッチすることなくアプリを操作できる「非接触ユーザーインターフェース」(非接触UI)のプロトタイプを開発したと発表しており、これが好感された。非接触UIは、米マイクロソフト社が提供する小型AIセンサーデバイス「Azure Kinect DK」のボディトラッキングを利用して、画面をタッチせずにタップ操作やドラッグ操作などができるインターフェース。タッチパネルに限らず、タッチ機能のない一般的なディスプレーやプロジェクターでも利用することができるのが特徴で、デジタルサイネージのほか、教育現場や各種文化施設での展示など、さまざまな場所での活用が期待できるという。

■中京医薬 <4558>  382円 (+17円、+4.7%)

 中京医薬品 <4558> [JQ]が7日ぶり反発に転じたほか、川本産業 <3604> [東証2]、アゼアス <3161> [東証2]、重松製作所 <7980> [JQ]など新型コロナウイルス対策の消毒薬やマスク・防護服関連株に買いが優勢となっている。国内でも新型コロナウイルスの感染拡大が再び勢いを増しており、重症者は7日時点で過去最多の530人に達したことが報じられている。新型コロナ感染防止へのニーズが再び高まるとの思惑が、防疫関連株の再動意につながっている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均