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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

積水ハウス <日足> 「株探」多機能チャートより

■積水ハウス <1928>  2,042円 (+83.5円、+4.3%)

 積水ハウス <1928> が大幅高で3日続伸。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2-10月)連結決算は、売上高1兆7688億円(前年同期比1.9%増)、営業利益1348億2000万円(同13.0%減)、純利益889億6300万円(同24.3%減)と2ケタ営業減益となったものの、8-10月期では同0.5%営業増益となっており、これを評価する買いが入ったようだ。新型コロナウイルスの影響による販促イベントの自粛などで戸建住宅などの販売が減少し営業減益を余儀なくされた。ただ、営業活動の制限が緩和されていることにより足もとの月次受注額に回復が見られるほか、昨年10月に連結子会社となった鴻池組が業績に貢献した。なお、21年1月期通期業績予想は、売上高2兆4150億円(前期比横ばい)、営業利益1750億円(同14.7%減)、純利益1140億円(同19.3%減)の従来見通しを据え置いている。

■シュッピン <3179>  890円 (+37円、+4.3%)

 シュッピン <3179> が4日ぶりに大幅反発。7日の取引終了後に発表した11月度月次情報で売上高が前年同月比8.7%増となり、2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。うちEC売上高が同40.6%増となったほか、Web会員数が5ヵ月連続で5000人台増加して49万4585人に拡大した。主軸のカメラ、時計のEC売上高が、新品、中古品ともに引き続き好調に推移した。

■ラクーンHD <3031>  1,824円 (+65円、+3.7%)

 ラクーンホールディングス <3031> が大幅反発。8日の午前中、傘下のラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」が、BASE <4477> [東証M]が運営するネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」とサービス連携を開始したと発表しており、これが好感された。今回の連携により、「BASE」を利用する小売店や事業者がスーパーデリバリーで仕入れを行う場合、スーパーデリバリーで仕入れた商品の情報を拡張機能「スーパーデリバリー App」を通じて「BASE」で開設したネットショップに登録・販売することが可能となる。

■ブイキューブ <3681>  3,370円 (+115円、+3.5%)

 ブイキューブ <3681> が大幅反発に転じたほか、サイバーリンクス <3683> 、ソリトンシステムズ <3040> 、fonfun <2323> [JQ]、No.1 <3562> [JQ]などテレワーク関連株が軒並み切り返す動きをみせた。ここ、新型コロナワクチン開発期待が高まるなか、ウィズコロナで買われたテレワーク関連株は売りに押される展開にあったが、ここにきて国内外で感染者数の拡大と重症患者の増勢が改めて警戒されている。前日7日の米国株市場ではこうした事情を反映して在宅関連株が買い直されており、東京市場でもこの流れに追随する形で人的接触を回避する観点からテレワーク関連株の下値を拾う動きが顕在化した。

■インソース <6200>  3,405円 (+115円、+3.5%)

 インソース <6200> が大幅続伸。8日午前11時30分ごろ、12月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好感された。株式の流動性を高め、投資家層の更なる拡大を図ることが目的としている。

■アンジェス <4563>  1,331円 (+44円、+3.4%)

 アンジェス <4563> [東証M]が大幅反発。8日午前11時30分ごろ、開発中の新型コロナウイルスDNAワクチンについて、第2/3相臨床試験における接種を開始したと発表しており、順調な進展状況が好感された。同試験は500症例の被験者への接種を行い、ワクチンの用法及び用量における安全性と免疫原性の評価を行うのが目的。関西及び関東エリアの8施設で実施する予定で、接種期間は21年3月ごろまでを予定している。

■マーチャント <3121>  336円 (+11円、+3.4%)

 マーチャント・バンカーズ <3121> [東証2]が3日続伸。7日の取引終了後、特別目的会社としてMBK医療投資を設立し、医療分野への投資を強化すると発表しており、これが好感された。同社からの直接の投資に加え、医療分野への投資に関心の高い外部投資家の資金を活用することで、更に体制を強化するとしており、案件に応じてMBK医療投資で出資するか直接出資するかを検討するという。なお、MBK医療投資の第1号投資案件候補を既に選定し、投資家と検討を進めているという。

■セリア <2782>  3,775円 (+120円、+3.3%)

 セリア <2782> [JQ]が大幅反発。同社は7日取引終了後に、11月度の月次売上高を公表。既存店売上高は前年同月比5.9%増となり、2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。既存店の客数が前年同月比3.0%増と2ヵ月連続のプラスとなったことや、客単価は同2.8%増と堅調に推移していることが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同13.2%増だった。

■アイスタイル <3660>  423円 (+13円、+3.2%)

 アイスタイル <3660> が4日ぶりに反発。日本経済新聞電子版が8日午前11時ごろ、「中国ネット通販最大手アリババ集団と組み、日本の化粧品ブランドの中国への直接輸出を始める」と報じており、これが好材料視された。記事によると、一般的な越境電子商取引(EC)と比べ在庫の管理がしやすく、少量でも輸出できるのが特徴で、コストや手間をかけられない中小規模のブランドでも手軽に中国への参入ができるようになるという。今後1年間で300ブランドの参加を予定するとしており、業績への貢献が期待されている。

■アウトソシン <2427>  1,462円 (+34円、+2.4%)

 アウトソーシング <2427> が反発。SMBC日興証券が7日付で、投資評価「2」を継続し、目標株価を750円から1500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、新型コロナウイルスによる影響は20年12月期第2四半期にボトムを打ち、収益は拡大トレンドに入っていると指摘。海外製造及びサービス系、国内技術系、海外技術系、国内製造系の4分野の予想を引き上げ、20年12月期の営業利益予想を100億円から138億円へ、21年12月期を同126億円から180億円へ上方修正した。

■オプテックスG <6914>  1,976円 (+27円、+1.4%)

 オプテックスグループ <6914> が3日ぶりに反発。子会社のオプテックスは8日、欧州での事業強化を目的にオランダに新会社を設立したと発表しており、今後の展開などが期待されたようだ。新会社は、オランダから欧州大陸各国の顧客をカバーし、防犯関連事業の成長戦略のひとつである「センサーと画像を連携させた画像確認ソリューションビジネス」を担うという。

■東エレク <8035>  37,350円 (+460円、+1.3%)

 東京エレクトロン <8035> 、ディスコ <6146> 、アドバンテスト <6857> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連株が全体軟調相場に逆行し軒並み買い優勢の展開となった。7日の米国株市場ではNYダウは反落したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は3日続伸し連日で過去最高値を更新、また半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も続伸し最高値街道を走っている。半導体製造装置世界トップメーカーのアプライドマテリアルズも上場来高値を更新しており、これを受け東京市場でも同関連株が買い直される展開となった。

■任天堂 <7974>  58,390円 (+620円、+1.1%)

 任天堂 <7974> が全体軟調地合いに抗して3日続伸。売買代金は全上場企業の中でトップ。年末商戦を意識して家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」やその関連ソフトの売り上げが期待され、ここ新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念されるなか、再び巣ごもり消費関連の一角としても買い戻される流れにある。株式需給面の思惑では直近、三井住友トラスト・アセットマネジメントなどが共同保有の形で5%超の大株主に浮上したことが判明している。買い主体は投資信託などの買いとみられるが、株高思惑を後押しする材料となっている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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