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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):古河池、GMOペパボ、ケネディクス

古河池 <日足> 「株探」多機能チャートより
■古河電池 <6937>  1,589円  +293 円 (+22.6%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 古河電池<6937>が急騰。自動車用を主力とする2次電池メーカーだが、親会社の古河電気工業<5801>と共同開発した「バイポーラ蓄電池」に市場の関心が高まっている。同製品は表と裏にそれぞれ正極と負極がある電極基板を積層したもので、現行のリチウムイオン電池と比較して消費電力当たりの単価が半分以下に抑えられ、稼働時の温度管理コストも削減できることで、導入・運用のトータルコストも半分以下に低減することができる優れもの。来年度中にサンプル出荷を始める見通しにあり、再生可能エネルギー関連の有力株として頭角を現してきた。

■GMOペパボ <3633>  6,210円  +1,000 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 GMOペパボ<3633>はストップ高。GMOグループで個人向け主体のサーバー貸し出しやネット店舗支援サービスを展開、業績は高成長路線を走っている。前週末20日取引終了後、業績予想と配当予想の修正を発表、最終利益を従来見通しの5億4200万円から7億5500万円(前期比39%増)に大幅増額したほか、配当は52円50銭から72円50銭に大幅上乗せした。更に12月11日付で東証2部から東証1部へ市場変更されることも発表した。これに伴い、TOPIX連動ファンドなどの組み入れニーズも見込まれる状況となり、好業績に対する評価と合わせて投資資金を呼び込む格好となった。

■FDK <6955>  1,361円  +198 円 (+17.0%)  本日終値
 FDK<6955>は大幅続伸。前週末に高値圏もみ合いを上放れ年初来高値を更新したが、きょうは更に上げ足を加速し、2018年10月以来約2年1カ月ぶりの高値圏に浮上している。全固体電池をはじめとする次世代電池の開発に力を入れているほか、究極の蓄電池と呼ばれる空気電池の開発にも取り組む。直近では積層可能な10Ah水素/空気二次電池を開発したことを発表し、同製品を用いた蓄電池システム開発を進めており、22年度の量産化を目指している。業績面でも評価され、21年3月期営業利益は従来計画の10億円から13億円(同54.5%増)へと大幅増額修正している。

■ケネディクス <4321>  755円  +100 円 (+15.3%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率6位
 ケネディクス<4321>がストップ高。前週末20日の取引終了後、三井住友ファイナンス&リース(東京都千代田区、以下SMFL)が同社株の非公開化を目指し、SMFLみらいパートナーズインベストメント2号を通じてTOBを実施すると発表しており、TOB価格750円を意識した展開となっている。ケネディクス株を非公開化することで、SMFLグループと一体となることによる信用力や財務基盤の補完が期待できるほか、グループの中核事業の一つと位置付ける不動産事業を強化するのが狙い。買付予定数は1億7587万5200株(下限1億234万8200株、上限設定なし)で、買付期間は11月24日から来年1月8日まで。なお、TOB成立後ケネディクスは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所はケネディクス株を11月20日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■サンバイオ <4592>  1,910円  +182 円 (+10.5%)  本日終値
 サンバイオ<4592>が急伸。23日付の日本経済新聞朝刊で、「けがなどで傷ついた脳の機能を回復する画期的な医薬品を開発する」と詳細されており、これが好材料視されたようだ。同社の「SB623」に関してのことで、「21年1月までに国内で承認申請する計画で、開発の最終局面に入る」とされており、既に今年9月に会社側が発表している内容に沿ったものだが、改めて記事にされたことで買いを呼び込んだようだ。

■BASE <4477>  9,580円  +600 円 (+6.7%)  本日終値
 BASE<4477>が大幅反発。20日の取引終了後、同社のネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」が、枻(エイ)出版社(東京都世田谷区)内稲妻オンラインフェス実行委員会が主催する巨大ショッピングイベント「稲妻オンラインフェス」に出店する72ブランドのネットショップ開設をサポートしたと発表しており、これが好感された。稲妻フェスティバルは11月28・29日に開催される、ライフスタイルにこだわる大人向けの巨大ショッピングイベントで、今年で16年目。今回、BASEでは物販EC化支援として、同イベントに出店する72ブランドのネットショップ開設から決済申請、商品掲載、フェスティバル事務局との連携をサポートするとしている。

■日本毛織 <3201>  1,106円  +65 円 (+6.2%)  本日終値
 日本毛織<3201>が急伸。前週末20日の取引終了後、20年11月期の連結業績予想について、営業利益を73億円から85億円(前期比18.8%減)へ、純利益を44億円から70億円(同7.4%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は予想通り進捗していることから、1030億円(同18.5%減)の従来見通しを据え置いたもののの、第3四半期から自動車関連資材に回復の兆しが見えてきた産業機材事業や、新規M&A会社が業績寄与した人とみらい開発事業、新型コロナウイルス禍における巣ごもり需要を取り込んだ生活流通事業などが計画を上回る見通し。また、全体的な経費減も寄与するという。

■東京エレクトロン <8035>  33,940円  +1,800 円 (+5.6%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が大幅高で上場来高値を大幅に更新している。前日の米国株市場ではワクチン開発期待を背景とした経済再生期待で景気敏感株を中心に買われたが、半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズが5%近い上昇を示すなど半導体関連株にも物色の矛先が向いた。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は史上最高値を更新している。コロナ禍をものともせず、グローバルベースで半導体大手の業績は絶好調に推移し、上位10社の20年7~9月期の最終利益合計が四半期ベースで2年ぶりの高水準に達したことが伝えられており、同社株をはじめ日本の半導体関連銘柄にも強い追い風となっている。

■日本製鉄 <5401>  1,277円  +60 円 (+4.9%)  本日終値
 日本製鉄<5401>が続伸。この日、室蘭製鉄所構内で製銑設備を保有する北海製鉄第2高炉について、7月8日に「吹き止め」して改修工事を実施してきたが、11月22日に「火入れ」を行い、稼働を再開したと発表しており、これが好感された。今回の改修では、同社では初めてとなる高炉本体を覆う「鉄皮(てっぴ)」をそのまま残した状態で、関連設備・耐火物の更新を行う工法を採用。また、最新の高度ICTとして、数学モデルを用いた炉内状況予測システムを導入し、鉄鉱石などの原料投入量や炉内への熱風吹込み量についてAIにて最適な操業条件を自動で調整することを可能としたという。これにより、高炉操業安定化が図れるとともに、高炉作業オペレーターの負荷軽減にもつながるとみられ、更に同高炉の運用により得られた結果を他製鉄所の高炉にも活用することで、全社ベースでの安定生産や生産性向上を図るとしている。

■日経レバ <1570>  26,220円  +1,230 円 (+4.9%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅高。同銘柄は日経平均リンク型のETFで変動率が2倍に設定されており、全体相場のボラティリティが高まる場面では個人投資家をはじめとする短期資金の商いが活発化する。きょうは前日の米国株市場でNYダウが300ドルを超える上昇をみせ、このリスク選好の流れが東京市場にも波及した。日経平均は前週末まで3営業日続落しており目先スピード調整が一巡したとの見方から、上値を買う動きが予想以上に強まっており2万6000円台を回復、日経レバもこれに連動する動きとなった。信用取組は売り長で直近信用倍率は0.8倍弱と取組妙味も指摘される。

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