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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱自、コマツ、JR東日本

三菱自 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱自動車工業 <7211>  201円  +11 円 (+5.8%)  本日終値
 三菱自動車工業<7211>が急反発。同社はきょう、30年先を見据えた新環境計画パッケージを策定したと発表。30年までに新車と事業活動で排出される二酸化炭素(CO2)の40%削減及び電動車比率50%の達成を目指すとしており、これが評価材料となっているようだ。新環境計画パッケージは、中長期的な展望を織り込み改訂した「環境方針」、50年までに目指したい社会像と自社の取り組みの方向性を定めた「環境ビジョン2050」、このビジョンに基づく30年までの具体的な取り組みを明確にした「環境ターゲット2030」で構成。具体的には、プラグインハイブリッド(PHEV)を中心とした電動化の推進、ICE(ガソリンやディーゼル燃料などシリンダー内で燃料を燃焼させるエンジン)車の燃費改善、再生可能エネルギーの導入などが掲げられている。

■シーティーエス <4345>  957円  +47 円 (+5.2%) 一時ストップ高   本日終値
 シーティーエス<4345>は一時ストップ高に買われ、年初来高値を更新した。10月30日の取引終了後に発表した21年3月期上期(4~9月)の連結決算で経常利益は前年同期比19.8%増の9億6100万円となり、従来の5.2%減益予想から一転して増益で着地したことが好感された。システム事業でモバイル回線・入出力機器が一体となった建設現場向けITインフラサービスのレンタルなどが既存顧客を中心に受注が好調だったことが寄与。測量計測事業でレンタル売上高が伸長したことに加え、営業活動の効率化やセミナー休止で販管費が減少したことも一転増益に貢献した。

■トーカロ <3433>  1,090円  +52 円 (+5.0%)  本日終値
 トーカロ<3433>が大幅反発。10月30日の取引終了後、21年3月期連結業績予想について、売上高を365億円から370億円(前期比2.4%減)へ、営業利益を58億円から66億円(同0.8%増)へ、純利益を38億8000万円から44億円(同0.1%減)へ上方修正したことが好感された。テレワーク拡大や5G通信サービスの開始を背景に半導体製造装置向けの溶射加工が増加し、第2四半期累計(4~9月)決算が、売上高190億9300万円(前年同期比1.6%増)、営業利益40億9100万円(同22.2%増)、純利益26億8800万円(同25.1%増)となり、従来予想の営業利益33億円を大きく上回り2ケタ営業増益となったことが寄与する。

■住友化学 <4005>  356円  +16 円 (+4.7%)  本日終値
 住友化学<4005>が大幅反発。10月30日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を700億円から1050億円(前期比24.6%減)へ、最終利益を200億円から300億円(同3.0%減)へ上方修正したことが好感された。売上高は2兆2150億円(同0.5%減)の従来見通しを据え置いたものの、上期において医薬品や情報電子化学の出荷が堅調に推移したことが利益押し上げに寄与する見通し。また、医薬品における条件付対価にかかる公正価値変動について、抗がん剤として開発中のナパブカシンの開発スケジュールを見直したことで費用の減少を見込むことも寄与する。なお、第2四半期累計(4~9月)連結決算は、売上高1兆467億円(前年同期比5.5%減)、営業利益507億7600万円(同50.5%減)、最終損益10億8900万円の赤字(前年同期297億900万円の黒字)だった。

■日新電機 <6641>  1,086円  +46 円 (+4.4%)  本日終値
 日新電機<6641>が4日ぶりに反発。10月30日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高525億3000万円(前年同期比3.9%増)、営業利益44億2800万円(同47.0%増)、純利益29億8400万円(同46.2%増)と大幅増益となったことが好感された。電力機器事業で国内の一般民需及び中国の電力会社向けに売り上げが増加し、採算も改善したことが業績を牽引した。また、新エネルギー・環境事業の損益が改善したことも寄与した。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高1300億円(前期比10.6%増)、営業利益140億円(同22.0%増)、純利益100億円(同18.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本ガイシ <5333>  1,547円  +64 円 (+4.3%)  本日終値
 日本ガイシ<5333>が急伸。株価は一時、前日に比べ6%超高に買われた。30日取引終了後、21年3月期連結業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は4200億円から4350億円(前期比1.6%減)に見直したほか、営業利益は330億円から420億円(同23.6%減)、純利益は210億円から280億円(同3.2%増)に修正した。費用削減が進んだほか、中国をはじめとした自動車市場が想定を上回るペースで回復し、自動車関連製品の需要が上向いていることなどが寄与する見通しだ。

■牧野フライス製作所 <6135>  3,710円  +145 円 (+4.1%)  本日終値
 牧野フライス製作所<6135>が6日ぶりに反発。10月30日の取引終了後、上限を28万株(発行済み株数の1.15%)、または10億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。取得期間は20年11月1日から21年3月31日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためという。また、21年3月期の連結業績予想について、営業損益を71億の赤字から60億円の赤字(前期35億1400万円の黒字)へ、最終損益を69億円の赤字から56億円の赤字(同8億3000万円の黒字)へ上方修正したことも好感された。売上高は1135億円(前期比28.8%減)の従来予想を据え置いたものの、環境の変化に対応したコスト削減が想定以上に進んだという。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高496億3400万円(前年同期比33.4%減)、営業損益37億1600万円の赤字(前年同期10億6700万円の黒字)、最終損益33億600万円の赤字(同8億7500万円の黒字)だった。

■いすゞ自動車 <7202>  875円  +32 円 (+3.8%)  本日終値
 いすゞ自動車<7202>は大幅反発。前週末10月30日の取引終了後にボルボ・グループ(スウェーデン)と、昨年12月に締結した覚書をもとに商用車分野での戦略的提携に関する基本契約を正式に締結したと発表しており、これが好感されたようだ。同社はボルボ・グループから一部事業を取得する予定で、これにより大型トラックビジネスの更なる強化を図るとともに、大型トラックのプラットフォームの共同開発なども行うという。また、先進技術分野では、商用車の自動運転、コネクテッド、電動化などの将来を見据えた技術開発を加速していくとしている。

■コマツ <6301>  2,425.5円  +84.5 円 (+3.6%)  本日終値
 コマツ<6301>や日立建機<6305>やファナック<6954>、資生堂<4911>といった中国関連株が高い。この日発表された財新・中国10月製造業購買担当者景気指数(PMI)は53.6と市場予想(52.8)を上回った。同指数は11年1月以来、9年9カ月ぶりの高さとなり、中国景気の底堅さを裏付けた。これを受け、建機や機械、消費財といった中国関連株に買いが流入した。

■JR東日本 <9020>  5,647円  +190 円 (+3.5%)  本日終値
 JR東日本<9020>、JR西日本<9021>が大きく切り返しに転じたほか、東武鉄道<9001>、東急<9005>、小田急電鉄<9007>など私鉄各社も軒並み高に買われた。きょうは日経平均が先物を絡め急速に買い戻される展開となったが、業種別では電鉄株の上げがとりわけ目立つ状況にある。世界的な新型コロナウイルス感染拡大への懸念を背景に、前週はコロナの影響が収益に及びやすい業態に売りがかさんだが、JR東を筆頭に電鉄セクターはその一角に挙げられていた。しかし、きょうは前週末に売り込んだ向きの買い戻しが表面化した。市場では「バイデン氏勝利を読んでバリュー株を急いで買い戻す動きが出たようだ。米長期金利が足もと上昇傾向にあることもバリュー株に優位に働いている。電鉄株などはその典型で買われている」(国内中堅証券アナリスト)という。

■テノ.ホールディングス <7037>  1,480円  +300 円 (+25.4%) ストップ高   本日終値
 テノ.ホールディングス<7037>がストップ高。10月30日の取引終了後、東証が11月12日付で同社株を市場1部に市場変更すると発表しており、これが好材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。併せて、21万4300株の立会外分売を実施すること、及び子育て支援事業を展開するオフィス・パレットの全株式を取得し子会社化することも明らかにしている。

●ストップ高銘柄
 リアルワールド <3691>  605円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値
 グロームHD <8938>  950円  +150 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 セキド <9878>  769円  +90 円 (+13.3%) ストップ高   本日終値
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 コムシード <3739>  327円  -80 円 (-19.7%) ストップ安売り気配   本日終値
 テクノホライゾン <6629>  661円  -150 円 (-18.5%) ストップ安   本日終値
 アクモス <6888>  373円  -80 円 (-17.7%) ストップ安   本日終値
 ISID <4812>  5,570円  -1,000 円 (-15.2%) ストップ安   本日終値
 WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値
 など、5銘柄

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