【特集】「サイバーセキュリティ」関連が5位、DX推進と同時進行で重要テーマに<注目テーマ>
FFRI <日足> 「株探」多機能チャートより
1 デジタルトランスフォーメーション
2 遠隔医療
3 脱ハンコ
4 5G
5 サイバーセキュリティ
6 オンライン診療
7 2020年のIPO
8 人工知能
9 半導体
10 量子コンピューター
みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「サイバーセキュリティ 」が5位となっている。
新型コロナウイルスの感染拡大を背景に企業の テレワーク導入が加速したが、在宅勤務はアフターコロナ環境でもニューノーマルを象徴するひとつのビジネス形態として定着しそうだ。また、ここにきて次世代通信規格「5G 」の商用化サービスが広がるなか、株式市場では同関連株が再びテーマ買い対象として輝きを見せ始めている。米アップルは13日に行われる「iPhone」関連イベントで5Gに対応する機種を発表する見通しにあり、マーケットでも話題を集めている。こうしたテレワーク市場の拡大や5Gの本格離陸で扱われる情報データ量は今後飛躍的に拡大するが、それに伴いセキュリティー面の充実も強く求められる時代となっていく。
とりわけ菅政権の発足とともに、その看板政策としてデジタル庁の新設に始まるデジタル政策が加速していく流れにあり、年間最大12兆円の経済損失発生が懸念されている「2025年の崖」を回避する目的で打ち出されたデジタルトランスフォーメーション(DX)と相まって、株式市場ではデジタルシフトの担い手である銘柄に投資マネーが流れ込んでいる。企業はDX化を推進するうえで、サイバーセキュリティ分野への経営資源投下も怠れない状況にある。これによって商機を捉える銘柄にも光が当たることになる。
自民党は新組織として「デジタル社会推進本部」を設置し、まずはデジタル庁新設に必要な法案の党内調整に動き出す構え。本部長に下村政調会長、実務を仕切る座長に甘利税制調査会長が就任し、近く初会合が開かれる見通しだ。政府のIT政策の骨格となっていたIT基本法は20年ぶりの全面改正となるが、そこではサイバーセキュリティ基本法も改められる方向にある。DXとサイバー防衛はいわば両輪で取り組む必要があり、株式市場でもサイバー防衛で実績の高い銘柄への注目度が高まりそうだ。
関連銘柄としてはFFRI<3692>、イー・ガーディアン<6050>、ラック<3857>、セグエグループ<3968>、デジタルアーツ<2326>、GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>、セキュアヴェイル<3042>、テリロジー<3356>、ソリトンシステムズ<3040>などが注目される。
出所:MINKABU PRESS