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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】米国株下落の影響は限定的も、売り仕掛けのトレードが出やすい点に留意


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 23260 -140 (-0.59%)
TOPIX先物 1637.0 -8.0 (-0.48%)
シカゴ先物 23270 -130
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 6日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックが下落。8月の貿易赤字が拡大したほか、8月の求人件数が4カ月ぶりに減少したことが重荷となるものの、追加経済対策の合意期待が高まるなか、買い先行で始まった。しかし、トランプ大統領が追加景気対策案の協議を選挙後まで延期するよう指示したと伝わると急反落。引けにかけて下げ幅を広げる展開となった。

 シカゴ先物清算値(12月限)は大阪比130円安の2万3270円だった。日経225先物ナイトセッションは日中比30円安の2万3370円で始まり、米国市場の取引開始時には2万3430円と日中取引の高値(2万3420円)を上回る場面もみられた。しかし、トランプ大統領の指示が伝わった直後には一気に2万3240円まで急落している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好で売り先行で始まりそうだ。トランプ大統領の選挙戦に向けた戦略とも取れる発言によって、方向感のつかみづらい展開となろう。もっとも、昨日の東京市場は買い一巡後はこう着感の強い相場展開であり、後場の日経225先物の値幅は30円程度と狭いレンジでの推移だった。東証1部の売買代金は約1カ月ぶりに2兆円を下回るなど模様眺めムードが強く楽観的なムードは乏しかったことから、米国市場の下落による影響も限られそうである。

 ただし、権利行使価格の2万3375円を固められなかったことで、2万3250円と2万3375円辺りでのレンジ推移が想定される。基本的には米国の追加経済対策や大統領選に関する報道に市場は振らされる状況が継続する。出来高も膨らみづらい中で、2万3000円から2万3500円のレンジ相場が続く形だろう。なお、国際通貨基金(IMF)は来週発表を予定している世界経済見通しにおいて、今年の成長率を小幅に上方修正すると伝わっており、下値の堅さは意識されやすい。

 昨日は、手口面で大きな傾きは見られなかったが、クレディスイスがTOPIX先物を売り越しており、売り仕掛けのトレードが出やすいところでもある。引き続き一方向にポジションを傾けるのは厳しく、NTロング(日経225先物買い、TOPIX先物売り)によるスプレッド狙いを継続。2万3375円突破を待ちつつ、日経225先物のロング比率を高めるタイミングを見極めたいところであろう。

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