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【特集】ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (28)逆張り戦略に適した銘柄には短期売買を心がけよう【銘柄探検】


株価の方向性に逆らった取引は短期勝負!

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆逆張りで使うテクニカル指標(2) 「MACD」

 次に、「MACD/買いシグナル」と「MACD/売りシグナル」をみていきましょう。MACD(マックディー)は「Moving Average Convergence and Divergence」の略で、移動平均収束拡散指標とも言われます。MACDは2本の線で構成されていて、指数平滑移動平均が使われています。指数平滑移動平均は、過去の株価よりも現在の株価の方が影響力は高いと考えて、直近の株価に重きを置いて計算したものです。短期と長期の指数平滑移動平均を使って計算されるのがMACD、それを移動平均したものがシグナルです。このMACDとシグナルの2本の線の位置で過熱感を見たり、クロスするタイミングで売り時や買い時を分析したり、2本の線の方向性を見ることで相場の強弱を判断することができます。

 「MACD/買いシグナル」の一覧にある「エディオン <2730> 」のチャートマークをクリックすると、個別銘柄のチャートのページを表示させることができます(図8、図9)。MACDは下段に表示されるチャートのことです。「MACD」(株探では青色)、「シグナル」(緑色)、「ヒストグラム」(赤色)で構成されています。

図8 「MACD/買いシグナル」一覧【タイトル】

図9 エディオン <2730> のMACD日足チャート
【タイトル】

 チャートをご覧いただくと、青色の線のMACDが先に動き、その後を追いかけるように緑色の線のシグナルが遅れて動きます。移動平均線と同じく、MACDがシグナルを下から上に突き抜けると「ゴールデンクロス」で買いサインとなり、反対にMACDがシグナルを上から下に突き抜けると「デッドクロス」で売りサインになります。

 また、中央値をゼロ(0)とし、「ゼロライン」と呼びます。ゼロラインよりも上にMACDがある場合は株価は買われすぎ、下にある場合は株価は売られすぎと考えられています。さらに、MACDとシグナルの離れ具合(MACD-シグナル)を棒グラフで表示したものを「ヒストグラム」と呼びます。ヒストグラムが大きいほど2本の線が離れていることを表しますので、カイリの確認に利用することができます。プラス圏にあるヒストグラムがピークを打ってゼロラインに近づけばデッドクロスが接近していることを意味し、逆にマイナス圏にあるヒストグラムが底を打ってゼロラインに近づけばゴールデンクロスの接近を意味します。ヒストグラムはトレンドの転換をわかりやすく視覚化したものです。

 「MACD/買いシグナル」では、「MACD」がゼロラインより下にあり、ゴールデンクロス(=買いシグナル)が出た銘柄を一覧で表示しています。反対に、「MACD/売りシグナル」では、「MACD」がゼロラインより上にあり、デッドクロス(=売りシグナル)が出た銘柄を一覧で表示しています。

 MACDは中級者以上の方が好んで使われることの多いテクニカル指標の一つですが、注意点もあります。MACDは通常、株価が上昇すれば上昇傾向になりますが、株価と逆行するようにMACDが反対の方向に動くことがあります。この現象は「ダイバージェンス」と呼ばれており、他のテクニカル指標と合わせて確認するようにしましょう。

 以前の水準と比べて株価が安いからといって「いずれ上がるだろう」と考えるのは、安易な個人的な思い込みでしかありません。株価は企業の成長もしくは低迷を織り込んで動きますが、どのような成長企業であっても「〇〇ショック」といわれる歴史に残るような不測の事態に逆らってまで動くことは難しいでしょう。

 そうした不測の事態に直面した時に、身動きがとれない状態になってしまっては、一発退場という事態が起こり得る可能性もあります。できるだけそうした状態の時にもダメージを小さくするために、日頃からその銘柄のファンダメンタルズなどの情報を確認しておくことが必須となります。これはどのテクニカル指標にもいえることです。反対に、ファンダメンタルズだけを重視してテクニカル指標を軽んじてしまっても同様の罠に陥ってしまいます。
 
 私たち投資家はつい儲かると自信過剰になってしまい、欲に負けて売買を判断しがちです。欲や感情に左右されずに客観的に株価の動きを判断するためにも、テクニカル指標とファンダメンタルズ指標の両方を組み合わせて活用してみることが大切です。その時々の相場に合った取引手法での売買を行うように心がけましょう。

 次回からは、日本の大株主など他の項目について解説していきます。

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