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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ワタベ、鈴与シンワ、ビーグリー

鈴与シンワ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ワタベウェディング <4696>  396円  +80 円 (+25.3%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 ワタベウェディング<4696>がストップ高。21日の複数のメディアで、政府が現在、少子化対策として行っている30万円を上限とする新婚世帯への費用補助について、21年度から最大60万円に倍増する方針を固めたと報じられており、ブライダル大手の同社にも恩恵を期待した買いが入ったようだ。

■鈴与シンワート <9360>  2,010円  +400 円 (+24.8%) ストップ高   本日終値
 鈴与シンワアート<9360>の上げ足が止まらない。同社はシステム開発会社でNTTデータ<9613>と協力して需要開拓を進めている。菅新政権ではデジタル行政の推進に積極的で、2021年秋までにデジタル庁の新設に取り組む構えが伝えられている。その際、業界最大手で元締め的な存在のNTTデータに商機が大きいとの見方も強く、NTTデータの2次請け開発を手掛ける鈴与シンワにも収益機会が高まるとの思惑が株価を押し上げている。また、同社は前週にビジネスチャットのAPI連携により、在宅勤務でも押印が可能なほか、ワークフロー処理の時間を大幅に短縮できる印鑑Bot「Biz-Oin(ビズ オーイン)」の提供を開始することを発表しており、これも引き続き株価の刺激材料となっているもようだ。

■ビーグリー <3981>  2,027円  +400 円 (+24.6%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 ビーグリー<3981>がストップ高。同社は電子コミックなどを中心に電子書籍配信ビジネスを展開している。前週末18日取引終了後、総合出版社のぶんか社、海王社、新アポロ出版、文友舎、楽楽出版を傘下に持つNSSK-CC(東京都港区)の全株式を取得し、子会社化することを発表(取得価額は約53億円)しており、これによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込む格好となった。

■ダントーHD <5337>  473円  +80 円 (+20.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 ダントーホールディングス<5337>がストップ高。この日の寄り前、米住宅金融子会社SREモーゲージ・アライアンス社が17日、アクソス銀行(カリフォルニア州)と月間1億ドルのクレジットライン契約を締結したと発表。これにより住宅ローン供給の総取扱金額の増加が可能となることから、これを好感した買いが入った。なお、同件が20年12月期業績に与える影響は軽微としている。

■東邦金属 <5781>  915円  +150 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値
 東邦金属<5781>はストップ高。18日の取引終了後、同社と核融合科学研究所らの研究グループが、プラズマを利用した異種金属接合技術を新たに開発したと発表しており、これが好感された。今回開発に成功した新技術は、将来の核融合炉へ向けた開発研究の過程で生まれたもので、融点の高いタングステンと熱伝導性の高い銅合金など、性質の全く異なる金属の高品質な接合に成功したという。東邦金では交通・建設機器や、社会インフラを支える送電設備などに用いられる部品の性能向上など、産業分野への貢献を期待しているという。

■Jテック・C <3446>  3,690円  +475 円 (+14.8%)  本日終値
 ジェイテックコーポレーション<3446>が急伸。18日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、9月28日付で東証マザーズから東証1部へ市場変更されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買いが入った。同社は、国内外の研究・実験施設向けの高精度X線ナノ集光ミラーや自動細胞培養装置を開発・製造する研究開発型企業。21年6月期単独業績予想は売上高14億4300万円(前期比40.4%増)、経常利益2億3700万円(同7.0倍)を見込む。

■ITbook <1447>  915円  +102 円 (+12.6%)  本日終値
 ITbookホールディングス<1447>が急騰。菅新首相はデジタル行政の加速を政策として掲げており、来年秋までに「デジタル庁」が新設される見通しが伝わっている。また、菅氏は行政デジタル化のカギを握るのはマイナンバーカードとの認識を示しており、マイナンバーカード活用に関するコンサルティングで実績の高い同社株に改めてマーケットの注目が集まっている。

■アクモス <6888>  567円  +39 円 (+7.4%)  本日終値
 アクモス<6888>が動意。菅新首相はデジタル行政に取り組む姿勢を明示するなか、マイナンバーカードの活用が重要との認識を示しており、関連銘柄に改めて物色の矛先が向いている。同社はM&A戦略を駆使したベンチャー企業連合を形成、幅広くITソリューション事業を手掛けるが、自治体へのICTサービス提供でも強みを持ち、マイナンバー制度に対応するためのクラウドサービスを展開するなど同分野での実績も高い。また、ここ医療ICT関連の有力株に位置づけられるソフトマックス<3671>が急騰するなど、コロナ禍にあってヘルステック周辺株に買いが向かっている。医療システム開発に強いアクモスはその出遅れ銘柄としてもマーケットの視線が向いている。

■ニーズウェル <3992>  880円  +51 円 (+6.2%)  本日終値
 ニーズウェル<3992>が5連騰。今年1月22日につけた864円を上回り、8カ月ぶりの年初来高値更新となった。独立系システムインテグレーターで勘定系、チャネル系、外部接続系など金融機関向け基幹系業務システム開発では高い競争力を有する。菅新首相は地銀再編に前向きに取り組む構えをみせているが、第2地銀を含めると全体でその数は100行以上に及ぶこともあり、同社など金融系システムに強い企業の収益機会が高まっている。同社はRPAとAI技術を融合させたソリューションやサイバーセキュリティーなどのソリューションでも実績が高く、「デジタル庁」新設に動き出した菅新政権をバックに官民を挙げてのデジタルトランスフォーメーション(DX)投資加速の流れも、追撃買いを誘っている。

■サムコ <6387>  2,844円  +141 円 (+5.2%)  本日終値
 サムコ<6387>は高い。東海東京調査センターは18日、同社株のレーティング「アウトパフォーム」を継続するとともに、目標株価を2600円から3300円に引き上げた。同社が11日に発表した20年7月期の営業利益は前の期比2.7倍の9億200万円と堅調に推移。第4四半期(5~7月)の受注高は前年比28%増と好転した。電子部品メーカー向けSAW(表面弾性波)や米国の炭化ケイ素(SiC)メーカー向け洗浄装置などの引き合いが強かった。高性能センサー「LiDAR(ライダー)」やSiC、マイクロLED関連など次期成長分野の受注高が拡大している。21年7月期の同利益は11億円(会社予想10億円)、22年7月期は16億円と連続増益を見込んでいる。

●ストップ高銘柄
 ブロードバンドタワー <3776>  605円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値
 HENNGE <4475>  6,840円  +1,000 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値
 ログリー <6579>  7,320円  +1,000 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値
 ソルクシーズ <4284>  1,146円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   本日終値
 など、10銘柄

●ストップ安銘柄
 ポート <7047>  822円  -150 円 (-15.4%) ストップ安   本日終値
 など、2銘柄

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