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【特集】きちりHD Research Memo(6):2021年6月期業績見通しは未定だが、前第4四半期を底に回復を目指す

きちりHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■今後の見通し

1. 2021年6月期の業績見通し
きちりホールディングス<3082>の2021年6月期の業績は、新型コロナウイルス感染症の動向が依然不透明で、合理的な業績予想の算出が困難なことから未定としており、適正かつ合理的な算出が可能となった段階で、速やかに開示する方針としている。2020年7月の売上高は全店ベースで前年同月比31.5%減、既存店ベースで同42.5%減とマイナス幅は同年6月から縮小したものの、同年8月に入って感染者数が再拡大したことを受け、東京都や大阪府で居酒屋等の営業時間短縮を要請するなどの動きがあり、回復にはまだしばらく時間を要するものと考えられる。主力の「KICHIRI」業態の客層について見ると若者世代は戻ってきているが、企業の宴会需要が冷え込んだままの状況となっている。

このため、当面は前期末から取り組み始めたデリバリーサービスやテイクアウト商品の販売、D2C事業、除菌サービス事業など、コロナ禍で逆にニーズが高まっている領域で売上げを伸ばし、店舗売上の落ち込みをカバーしていく戦略となっている。四半期業績の推移で見ると、前第4四半期(2020年4月?6月)が底となるが、店舗の損益分岐点は平均すると前年比で80%程度の水準と見られることから、2021年6月期第1四半期についてもまだ営業損失が続く可能性が高く、同社では新規事業の拡大と合わせて、既存店舗の家賃見直し交渉などコスト削減の取り組みを進めていく方針だ。

なお、2021年6月期の出店計画は特に定めておらず、条件の良い立地場所があれば出店を検討していく。新規出店済みの店舗は、2020年7月に池袋の大規模複合商業施設「ハレザ池袋」内に、老舗洋食店のハンバーグをカジュアルに楽しめる「グリル デミ玉」をオープンしている。また、退店の計画はないものの、今後の新型コロナウイルス感染症の動向や、家賃交渉次第では退店を検討する店舗も出てくる可能性がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《KS》

 提供:フィスコ

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