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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「期日向かいで頭打ち」

株式評論家 富田隆弥

◆いまテレビではドラマの再放送が盛んだ。新型コロナウイルスの影響で新作ドラマの制作がストップしていたためだが、2ケタ台の視聴率を出す番組も多いというから関係者にはうれしい誤算だろう。ステイホームで、自宅で過ごす中高年がきっと懐かしく見ているに違いない。そういう筆者も、ダイジェスト版の「やまとなでしこ」と「半沢直樹」を録画して見てしまった。

◆ちなみに、「やまとなでしこ」に登場する「魚春」はわが家(文京区の実家)の前の魚屋さんで撮影していたので思い出深い。また、「半沢直樹」は新シリーズの放送が始まる。今度は証券会社が舞台というから楽しみだ。チャートを見ながら「倍返しだッ!」と決めゼリフを言うのだろうか。

◆さて、株式市場。日経平均株価は15日に2万2965円のザラバ高値をつけ、1ヵ月続くもみ合い相場から上放れの構えを見せたが、翌16日は175円安の2万2770円と反落した。2万3000円に乗せることなく、勢いがいま一つ感じられない。

TOPIXを見れば、15日のザラバ高値が1590ポイント止まりで節目の1600ポイントに届かず、チャートは1530~1600ポイントの往来ゾーンにとどまっている。騰落レシオは10日に70.6%まで低下し(16日時点81.3%)、信用買い残の評価損率も10日現在-18.7%と停滞するなど、個別株全体の採算改善が鈍化している。これでは日本株に勢いが感じられないのも無理はない。

◆関東地方が梅雨入りしたのが6月11日で、日経平均が2万2000円台のもみ合いに入ったのもその日からだった。7月も下旬となり、梅雨明けとともに株式市場の上放れに期待したいところだが、1月17日高値(2万4115円)に対する期日向かいで上値を抑えられている動きは芳しくない。

◆日経平均は2万2000円台のもみ合いからの「放れ」が引き続きポイントになるが、日米で新型コロナの感染拡大が続いているだけに、急落した3月株式市場の再演(再放送)だけには注意しておきたい。

(7月16日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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