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【市況】株価指数先物【引け後コメント】TOPIX型のインデックス買いが断続的に入り、保ち合い合いレンジ上限を捉える


大証9月限
日経225 22710 +420 (+1.88%)
TOPIX 1570.0 +31.0 (+2.01%)

 日経225先物は、前日比420円高(+1.88%)の2万2710円で取引を終了。ギリアド・サイエンシズによる新型コロナウイルス感染症治療薬「レムデシビル」の良好な分析結果を材料視した米国市場の上昇を受けて、寄り付きは2万2610円とシカゴ先物清算値(2万2600円)にサヤ寄せして始まった。現物の寄り付き直後に付けた2万2540円を安値に強含みの展開が続き、前場半ばには2万2600円を中心レンジとした推移から、前引け後には保ち合いレンジの上限レベルである2万2700円を回復。その後は2万2700円を挟んでの高値もみ合いが続く中、現物の大引け後には2万2780円まで上げ幅を拡大する場面もみられた。

 これまで日経平均のけん引役だった東京エレクトロン <8035> が上げ一服となり、上値の重さが意識されるかに思えたが、本日はTOPIX型のインデックス買いが断続的に入ったことにより、終日強含みの相場展開となった。利食いから始まった上海指数が上昇に転じたほか、グローベックスのNYダウ先物が200ドル高程度で推移していたことも手掛けやすさにつながった。週明けの米国市場が上昇する傾向にあることも好循環に向かわせたようである。

 需給面では、先週上値の重荷となったETFの分配金支払いのための売り需要が通過。加えて、本日は300円を超えるギャップスタートとなり、その後も強含みに推移した結果、レバETFに絡んだ調整買いが引けで650億円ほど観測されたことが、引け後の日経225先物の一段高につながっている。これまでの保ち合いレンジの上限を捉えてきており、週初の米国市場の上昇によってレンジを上放れてくる展開となれば、センチメントは大きく改善することが期待されよう。

 なお、本日はTOPIX優位の展開となったが、資金シフトについては見極めが必要であろう。今週は米国で主要金融企業の決算発表が予定されていることもあり、米金融セクターの決算を受けた反応次第ではTOPIX型シフトが強まる可能性は意識しておきたい。

 手口面では日経225先物において、ABNアムロが3100枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが1800枚、メリルが890枚、クレディスイスが660枚程度の買い越し。TOPIX先物では、ソジェンが3770枚、BNPパリバが2070枚程度の売り越し。一方で、クレディスイスが2500枚、ゴールドマンが1740枚程度の買い越しだった。

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