【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:アークス、東エレク、ソフトバンクG

アークス<9948>は大幅に3日続伸し、年初来高値を更新した。前週末3日取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算は、売上高1404億9000万円(前年同期比11.5%増)、営業利益58億4800万円(同2.3倍)、純利益42億4900万円(同2.2倍)となり、大幅増益となったことが好感されている。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う内食傾向が強まるなか、来店頻度を減らす一方でまとめ買いが増えたことにより、主力のスーパーマーケット事業で既存店売上高が前年同期比8.4%増となったことが寄与した。また、特売広告・ポイント倍増セールなどの販促企画を自粛したことがコスト削減につながったほか、前期第3四半期に連結子会社化した伊藤チェーンも業績拡大に貢献した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高5300億円(前期比2.1%増)、営業利益132億円(同8.9%増)、純利益85億円(同23.7%増)の従来見通しを据え置いている。
■ジンズホールディングス <3046> 7,030円 +690 円 (+10.9%) 11:30現在 東証1部 上昇率9位
ジンズホールディングス<3046>が大幅続伸している。前週末3日の取引終了後に発表した6月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比11.8%増と2ケタ増となり、4カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。当月は、新型コロナウイルスの影響による外出自粛を機に、テレワークやオンライン授業などによるパソコンやスマートフォンの利用が増え、それに伴いブルーライトカットレンズの需要が高まり、オンラインショップや一部店舗で実施しているブルーライトカットレンズの追加料金無料キャンペーンが高い支持を得たという。また、6月18日に発売したヘアメイクアップアーティストのイガリシノブとコラボレートした「JINS×イガリシノブ」も10代から30代の女性に好評だったとしている。
■スマレジ <4431> 3,530円 +195 円 (+5.9%) 11:30現在
スマレジ<4431>が大幅続伸している。3日の取引終了後に発表した6月度のクラウドPOSレジ「スマレジ」月次登録店舗数が前月比795店増の8万5265店舗となり、登録店舗数が順調に積み上がっていることが好感されている。無料プランが同500店増の68955店舗となったほか、有料プランが同295店増の1万6310店舗となった。
■ワールド <3612> 1,581円 +85 円 (+5.7%) 11:30現在
ワールド<3612>が大幅高で6日ぶりに反発している。前週末3日の取引終了後に発表した6月度の国内小売事業売上高で、既存店売上高が前年同月比14.1%減となり、4月の同84.5%減、5月の同71.8%減から減収率が大幅に縮小したことが好感されている。緊急事態宣言の解除により6月3日から全店舗で営業を再開し、上旬から想定以上のスピードで力強く回復しているものの、集客力の高い都心部の駅ビルや百貨店では、週末を中心に依然として客数の戻りが緩慢という。アイテム別では、気温の上昇を受けて羽織物が低調となった一方、ニットプルオーバーなど軽衣料が好調に推移。また、家での過ごし方を充実させる生活雑貨への需要も旺盛だったとしている。なお、EC販路は顧客流入の傾向が継続しており、同56.2%増と大幅に伸長した。
■内田洋行 <8057> 6,390円 +320 円 (+5.3%) 11:30現在
内田洋行<8057>が大幅続伸している。前週末3日の取引終了後、従来90円を予定していた20年7月期の期末一括配当予想を30円増額して120円にすると発表したことが好感されている。20年2月に創業110円を迎えたことから、記念配当30円を実施するとしている。なお、前期実績に対しては30円の増配になる予定だ。
■堀場製作所 <6856> 5,810円 +180 円 (+3.2%) 11:30現在
堀場製作所<6856>が続伸。SMBC日興証券は3日、同社株の投資評価「1」を継続した。目標株価は8500円(従来8800円)に設定した。NANDフラッシュメモリーを筆頭とした半導体の多層化・3D化で複雑化するガス流量制御に対応する超薄型マスフローコントローラー(MFC)の収益拡大が利益を拡大すると予想。自動車計測の一時的停滞を考慮しても、魅力的と評価している。
■日経レバ <1570> 19,550円 +550 円 (+2.9%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が一時600円高で1万9000円台後半に歩を進めている。ここ日米ともに新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が強まるなか、不安定な動きを強いられており、日経平均に連動するETFで変動率が2倍に基本設定された同銘柄は個人投資家を中心とする短期資金の格好の物色対象となっている。売買代金は既に1000億円を上回っており、全上場企業で断トツの水準をこなすソフトバンクグループ<9984>を更に大きく引き離している。全体相場は先物主導で非常に強い地合いを継続、日経レバを直近空売りした向きの買い戻しを誘発している。
■アドヴァン <7463> 1,318円 +36 円 (+2.8%) 11:30現在
アドヴァン<7463>が反発している。前週末3日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高43億1600万円(前年同期比14.1%減)、営業利益10億8500万円(同2.1%減)、純利益10億7500万円(同58.2%増)と大幅な最終増益となったことが好感されている。同社では、商品仕入れ時の為替変動リスクを一部ヘッジしているが、期末の洗い替え処理によるデリバティブ評価益を計上したことが要因としている。なお、21年3月期通期業績予想は、新型コロナウイルスの影響を合理的に判断することが困難であるとして引き続き未定としている。
■東京エレクトロン <8035> 29,350円 +630 円 (+2.2%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株は売り買い交錯のなかも買い優勢。前週末の米国株市場は休場だったが、週を通じて半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は強含みで推移した。半導体市況は新型コロナウイルスの感染拡大を契機として世界的にテレワークを導入する動きが加速していることで、データセンターの増設など構造的に需要増勢にあるとの認識が強まっている。一方、目先は米国などで新型コロナの感染に歯止めがかかっていないことから景気回復が遅れるとの懸念が改めて浮上、半導体セクターに対する楽観的な見方もやや後退しており、強弱感が対立する状況にあるようだ。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,878円 +100 円 (+1.7%) 11:30現在
ソフトバンクグループ<9984>が5連騰と上値指向鮮烈、5900円近辺まで上昇し2月12日につけた年初来高値5871円を約5カ月ぶりに更新した。新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした出資先企業の投資価値減少で業績が急速に悪化したことなどで株価も一時5000円を割り込む水準まで売り込まれる場面があったが、その後はバランスを取り戻した。米通信大手TモバイルUS株の売却などで調達した資金の一部を自社株買いに使う姿勢を見せるなど積極的な株価対策が功を奏した形だ。きょうは売買代金も東証1部上場企業のなかで2位の任天堂<7974>の約3倍と群を抜いている。
■ライフネット生命保険 <7157> 1,167円 -76 円 (-6.1%) 11:30現在
ライフネット生命保険<7157>が急落。3日の取引終了後、海外募集による800万株の増資と上限120万株の追加発行を行うほか、既存株主による419万4400株の株式売り出しを実施すると発表。新株発行が最大で発行済み株式数の17.9%におよぶ規模とあって、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが向かっているようだ。なお、最大で約81億円の調達資金については、新契約獲得に伴うマーケティング費用などに充てるという。発行価格は7月13日から15日までのいずれかの日に決定する。
■レック <7874> 1,481円 -56 円 (-3.6%) 11:30現在 東証1部 下落率7位
レック<7874>が大幅反落している。5日午前1時すぎに同社の静岡第2工場(静岡県吉田町)で火災が発生したことが嫌気されている。消防隊員など4人が亡くなったとされている。
■アイケイ <2722> 869円 +150 円 (+20.9%) ストップ高 11:30現在
アイケイ<2722>がストップ高まで買われている。同社は3日、6月度の連結売上高(速報値)が前年同月比30.8%増の16億4000万円になったと発表。4カ月連続で前年実績を上回り、増収率が5月(14.6%増)から拡大したことが好感されているようだ。内訳をみると、BtoC事業が前年同月比85.1%増に上伸したほか、BtoBtoC事業が同9.8%増と堅調に推移。BtoC事業におけるショップとBtoBtoC事業の店舗ルート(小売店舗への化粧品卸)には新型コロナウイルスの感染拡大の影響が残っているものの、一方でテレビショッピングの売り上げが大きく伸び全体を牽引した。
■麻生フオームクリート <1730> 630円 +100 円 (+18.9%) ストップ高 11:30現在
麻生フオームクリート<1730>はストップ高に買われる人気となったほか、日特建設<1929>、ライト工業<1926>、不動テトラ<1813>などが上値を伸ばしている。熊本の豪雨被害を受け、その復興を担う建設資材や特殊土木建設周辺の銘柄に上値を見込んだ投資資金の流入が急だ。これまで安倍政権が打ち出す国土強靱化の国策に乗る銘柄として折に触れ注目されていたが、今回の豪雨被害がメディアを通じ大きく報じられるなか、マーケットの関心が一気に高まった。
■ペッパーフードサービス <3053> 535円 +80 円 (+17.6%) ストップ高 11:30現在
ペッパーフードサービス<3053>が8日ぶりに急反騰。同社は経営不振のなか人員削減などリストラ策を打ち出しているが、3日取引終了後、ステーキチェーンの「ペッパーランチ」事業を投資ファンドのJ-STAR(東京都千代田区)に売却することを発表した。売却額は約85億円で、これに伴う経営体質改善を見込んだ買い戻しを呼び込む格好となっている。
●ストップ高銘柄
ヤマックス <5285> 467円 +80 円 (+20.7%) ストップ高買い気配 11:30現在
ヤマウ <5284> 499円 +80 円 (+19.1%) ストップ高 11:30現在
ネクステージ <3186> 943円 +150 円 (+18.9%) ストップ高 11:30現在
ロコガイド <4497> 6,510円 +1,000 円 (+18.2%) ストップ高 11:30現在
など、12銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース