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【市況】【村瀬智一が読む!深層マーケット】 ─ コロナ禍を跳ね返す成長期待株の押し目を拾う!

RAKAN RICERACA 代表取締役 会長 村瀬智一

「コロナ禍を跳ね返す成長期待株の押し目を拾う!」

●煮詰まり感強まる三角保ち合い、絞り込まれる物色対象

 日経平均株価は6月半ばの乱高下以降は、狭いレンジ内でのこう着が続いている。2万2000円を幾度か下回る場面がみられたが、2万2000円処での底堅さが意識されており、200日移動平均線が心理的な下値支持線として機能している。

 一方で、25日移動平均線に上値を抑えられる形状であり、日中値幅も縮小してきていることもあって、煮詰まり感が強まってきている。6月以降の形状では三角保ち合いを形成しており、一目均衡表では遅行スパンが実線に接近しているため、こう着が続くと来週にもシグナルが悪化する。保ち合いを上放れ、遅行スパンが実線に沿った上昇をみせる可能性もあるが、来週は7月8日と10日に主なETF(上場投資信託)の分配金基準日となる。分配金捻出のために、現物と先物の合計で7000億円超の売りが発生すると推計されており、需給面での重荷となる。想定線ではあり、これを手掛かりに下値を仕掛けてくる流れは考えづらいが、それでも東証1部銘柄には売り需要を警戒した買い手控えがみられよう。

 また、米国では全米規模で新型コロナウイルス感染者数が増加しており、2日に発表された雇用統計は予想を上回ったとはいえ、再開した経済活動に影響が出るとの警戒感は根強い。東京都の1日の感染者数が3ケタに乗せてきたことも投資家心理を慎重にさせよう。

 中小型株においても、ここにきて値動きの荒さが目立ってきており、短期資金の逃げ足の速さが目立つ。大きく値を下げた銘柄では自律反発狙いの動きもみられるが、早い段階で高値を取れないと、戻り待ちの売り圧力が次第に警戒されてくるだろう。そのため、物色対象は徐々に絞られてくることが考えられ、コロナ禍において成長性が期待されている銘柄の押し目を拾うスタンスとなろう。

 そのほか来週は、高島屋 <8233> 、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス <3222> 、ヨンドシーホールディングス <8008> 、イオン <8267> 、ローソン <2651> 、くら寿司 <2695> 、セブン&アイ・ホールディングス <3382> 、ファーストリテイリング <9983> 、良品計画 <7453> など小売セクターの決算発表が集中する。なお、安川電機 <6506> は10日に決算を発表する予定であるが、中国の財新製造業購買担当者景気指数(PMI)の改善も見られる中でアク抜けを想定し、注目銘柄として取り上げている。

●今週の活躍期待「注目5銘柄」

◆安川電機 <6506>
21年2月期第1四半期(3-5月)決算の発表が10日に予定されており、手掛けづらさはある。ただし、6月の中国の財新製造業PMIが好不況の分かれ目となる50を上回るなど中国景気に対する過度な警戒感が和らいでおり、第1四半期決算がアク抜けにつながる可能性が期待される。株価は6月8日高値4105円をピークに足もとで調整が続いており、アク抜け期待の買いは積み上がっていないと考えられ、決算がネガティブ視されたとしても、失望売りは限られよう。

◆ソウルドアウト <6553>
中小・ベンチャー企業向けにデジタルマーケティング支援を行う。今般の新型コロナウイルス感染症拡大によってテレワークなどビジネスのデジタル化が一段と加速する可能性が高い。中小企業においてはデジタルシフトが遅れており、デジタル化に伴う構造改革が同社への追い風になるだろう。株価は上昇する25日移動平均線を支持線としたトレンドが継続しており、調整があっても25日線レベルでの押し目拾いのスタンスで臨みたい。

◆FDK <6955> [東証2]
ニッケル水素電池をはじめとする電池事業やDC-DCパワーモジュールなどの電子事業を展開する。同社は6月29日に交通インフラ・産業用途向けDC24Vニッケル水素バッテリーシステムの7月発売を発表している。同システムは鉛蓄電池からの置き換えが容易なうえ、電池劣化の兆候をリモート監視可能で点検コストの低減につながるものとしてニーズが高まりそうである。株価は直近急伸後に調整をみせているが、支持線として意識される25日移動平均線に接近しており仕切り直しが期待される。

◆新光電気工業 <6967>
半導体パッケージ製品を中核とし、5Gの実用本格化やIoT人工知能(AI)の活用進展などを背景に、サーバー向けなどを軸に中長期的な需要増加が予想される。足元では新型コロナウイルス感染症拡大の影響から自動車向けの半導体需要が影響を受けているとみられるが、データセンター向けなどの高性能半導体の需要拡大が見込まれており、先行きへの期待は根強い。株価は25日移動平均線を支持線とした上昇トレンドが継続。

◆丸和運輸機関 <9090>
EC物流や低温食品物流、BCP物流をコア事業と位置付け、3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)事業を展開する。EC物流事業については、国内EC市場規模が拡大傾向にあるほか、アマゾンジャパン向け売上高が2ケタ成長となるなか、成長する市場・顧客に経営資源を集中。株価は25日移動平均線を挟んでのこう着だが、足元では支持線として機能してきている。また、75日移動平均線も支持線として意識されてきており、保ち合いレンジ上限の突破を想定する。

2020年7月3日 記

株探ニュース

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