【材料】クロス・マーケティンググループ---1Q純利益30.1%増、国内リサーチ事業が堅調に推移
クロスマーケ <日足> 「株探」多機能チャートより
クロス・マーケティンググループ<3675>は6月30日、2020年12月期第1四半期(20年1月-3月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比2.0%減の46.18億円、営業利益が同4.3%増の4.27億円、経常利益が同12.8%増の4.12億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同30.1%増の2.50億円となった。
リサーチ事業の売上高は前年同期比1.3%増の38.34億円、セグメント利益(営業利益)は同29.2%増の7.58億円となった。国内では、主力のクロス・マーケティングを中心に営業組織体制の強化や、デジタルマーケティング領域を含む新サービスの開発・提供を行った。2月下旬から新型コロナウイルス感染症の拡大により、感染防止の観点からオフライン調査の延期・中止が相次ぐなか、インターネット調査案件の受注・サービス提供に努め、国内の売上高は前年を上回る水準となったが、海外子会社は各国主要都市で都市封鎖措置・外出規制等が実施され、多くの海外拠点で営業活動・事業活動が大きく制限され始めていたため、前年同期を下回る結果となった。セグメント利益(営業利益)については、売上高の増加、オフラインリサーチ案件の減少によりインターネットリサーチの案件比率が一定程度増加した事による粗利率の上昇等により、前年同期を上回った。
ITソリューション事業の売上高は前年同期比7.6%減の7.72億円、セグメント利益(営業利益)は同98.8%減の0.01億円となった。受注活動においては概ね想定通りに推移し、第2四半期に向けて堅調に推移しているが、大型の受託開発案件への対応のためリソースが集中し、他の案件対応に遅れが生じていること等により、売上高は前年同期をやや下回る水準で推移した。
その他の事業の売上高は前年同期比8.4%減の1.90億円、セグメント利益(営業利益)は同18.1%増の0.39億円となった。プロモーション事業を行うディーアンドエムを中心にプロモーションサービスの販売・提供をしている。営業体制の強化、並びにマーケティング・プロモーション関連サービスを提供している企業との業務提携・サービス連携を推進し、既存商品の強化に努めたが、3月に入り新型コロナウイルス感染症の影響により、一部案件の延期等が発生し売上高は前年同期をやや下回った。セグメント利益(営業利益)は、粗利率管理の徹底、販売促進費用の見直しなどにより、前年同期を上回った。
2020年12月期通期の連結業績予想については、同日、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を合理的に見積もることが困難なため、未定とすることを発表した。なお、業績予想の合理的な算出が可能となった段階で速やかに開示するとしている。
《ST》
提供:フィスコ