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【市況】リバランスを繰り返しながらもじり高基調が継続【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

10日の日経平均は反発。33.92円高の23124.95円(出来高概算12億5700万株)で取引を終えた。米国市場では4月JOLT求人件数が2014年来で最小を記録し速やかな回復期待が後退、投資家心理の悪化が嫌気されNYダウが300ドル安となった流れもあり、朝方は売り優勢の展開で始まった。

しかし、米ハイテク株の一角が強い動きをみせており、これが波及する格好から値がさハイテク株への物色が下支えとなった。日経平均は寄り付き直後に付けた22900.30円を安値に切り返しており、前場半ばに上昇に転じると、その後も底堅い値動きの中、大引けにかけては23175.82円まで上昇する局面もみられた。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、サービス、化学、精密機器、医薬品、非鉄金属、電気機器、その他製品がしっかり。半面、鉱業、不動産、鉄鋼、建設、保険が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、中外薬<4519>、エムスリー<2413>、東エレク<8035>、アドバンテ<6857>、信越化<4063>がけん引。一方で、ファナック<6954>、KDDI<9433>、第一三共<4568>が重石に。

日経平均は利食い先行で始まったが、テクニカル面では5日線が支持線として意識される格好であり、底堅い相場展開だった。もっとも、週末のSQを前に積極的な売買は限られており、日経平均型のインデックス買いが指数を押し上げた格好であろう。一方で、売り込まれていた銘柄への買い戻しの流れから足元堅調だったセクターは一服をみせており、TOPIXはマイナスで終えるなど、リターンリバーサルの流れといったところであろう。

積極的にポジションを傾ける動きにはならないだろうが、リバランスを繰り返しながらもじり高基調が続いており、需給状況は良好だろう。中小型株についても材料が出た銘柄等に資金が集中する流れであるが、足元で利食いに押されている銘柄についても、調整局面での押し目買い意欲が強そうであり、個人のセンチメントも明るいだろう。

《CN》

 提供:フィスコ

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