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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):タカラバイオ、フロンテオ、大林組

タカラバイオ <日足> 「株探」多機能チャートより
■古河電池 <6937>  918円  +150 円 (+19.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 古河電池<6937>がきょうも物色人気が集中し連日のストップ高に買われた。同社は9日、リチウムイオン電池比でトータルコストを半分以下に抑えることが可能な次世代2次電池である「バイポーラ型蓄電池」を古河電気工業<5801>と共同開発したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。バイポーラ型蓄電池は再生エネ活用の本命にも位置付けられ、21年度中にサンプル出荷、22年度から電力会社などに製品を出荷する予定。

■タカラバイオ <4974>  3,385円  +503 円 (+17.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 タカラバイオ<4974>がストップ高買われ、年初来高値を更新した。10日付の日本経済新聞は「新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査で、2時間弱で最大5000件超を検査する手法を開発した」と報道した。スイスの製薬大手ロシュの手法に比べて処理能力は14倍以上向上するという。米食品医薬品局(FDA)の緊急使用許可を申請中で近く承認が得られる見通し。この報道を受け、同社株には買い人気が膨らみ株価は大きく値を飛ばした。

■PCデポ <7618>  701円  +100 円 (+16.6%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率4位
 9日に発表した「5月全店売上高は12.4%増」が買い材料。
 5月全店売上高は前年同月比12.4%増と2ヵ月連続で前年実績を上回った。

■三井ハイテック <6966>  1,651円  +197 円 (+13.6%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 三井ハイテック<6966>がマドを開けて大きく買われ、前日比18.4%高の1722円まで上値を伸ばした。9日取引終了後に発表した21年1月期第1四半期(2~4月)の連結決算は、売上高216億8900万円(前年同期比5.3%増)、経常損益1億8000万円の黒字(前年同期は2億2600万円の赤字)で着地しており、これを好感する買いが入った。半導体パッケージの内部配線としてに使われるリードフレームを手掛ける電子部品事業の業績が急回復したことが寄与。新型コロナウイルス感染症拡大を背景とする操業停止から早期回復した生産拠点を活用し供給不足に対応したことに加え、生産性向上や原価低減を進めたことも利益改善に大きく貢献した。一方、新型コロナウイルスの業績への影響が見通せないため、従来の通期業績予想を取り下げ、未定に変更した。

■オプティム <3694>  3,005円  +160 円 (+5.6%)  本日終値
 9日に発表した「補助者なし目視外飛行の実証実験実施」が買い材料。
 農林水産省と連携し、空の産業革命レベル3を実現する、固定翼ドローンによる補助者なし目視外飛行の実証実験を実施。

■FRONTEO <2158>  859円  -54 円 (-5.9%)  本日終値
 FRONTEO<2158>が続落。9日取引終了後、東証と日証金が10日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施すると発表しており、信用規制による人気離散を警戒した売りが優勢となっている。東証は委託保証金率を現行の30%以上から50%以上(うち現金を20%以上)に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%から50%(うち現金を20%)とする。

■大林組 <1802>  1,063円  -55 円 (-4.9%)  本日終値
 大林組<1802>が8日ぶりに反落。SMBC日興証券は9日、同社株の目標株価を1400円から1350円に引き下げた。投資評価の「2」は継続した。同社では21年3月期の業績は未定としているが、同証券では連結営業利益は前期比4%減の1460億円と底堅い業績を予想。ただ、20年3月期末に工事損失引当金が増加したことは懸念材料としているほか、株主還元に関して他の大手ゼネコンが自己株式取得を実施するなか、同社は未実施であることなどを評価が上がらない点と指摘。当面実施の可能性は低いとみているが、仮に自己株取得を開始すれば同社に対する評価は大きく高まるとみている。

■三菱UFJ <8306>  469円  -9.5 円 (-2.0%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>といったメガバンクが続落。9日の米10年債利回りは前の日に比べ0.053%低い0.827%に低下した。10日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されるが、市場には国債利回りに誘導目標をつけるイールドカーブ・コントロール(YCC)の導入に向けた思惑が広がった。YCCが導入されると長期金利の上昇は抑制され、銀行にとって長短金利差の拡大が見込みにくくなることが警戒要因となっている。

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