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【市況】【↑】日経平均 大引け| 3日続伸、アジア株高や円安で景気敏感株に買い (5月19日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  20469.52
高値  20659.46(09:15)
安値  20433.45(15:00)
大引け 20433.45(前日比 +299.72 、 +1.49% )

売買高  15億8951万株 (東証1部概算)
売買代金  2兆5408億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日続伸、一時500円高超に買われる場面も
 2.前日のNYダウは経済回復期待でリスクオン、900ドル高に
 3.アジア株高や為替の円安基調も追い風に景気敏感株中心に高い
 4.米中関係悪化に対する警戒感も根強く、買い一巡後は伸び悩む
 5.引けにかけ手仕舞い売り、値上がり銘柄は全体の77%占める

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比911ドル高と大幅に3日続伸した。新型コロナウイルスに対するワクチン開発に向け前進したとの観測から幅広い銘柄で買いが優勢となった。

 東京市場では、前日の米株市場で主要株指数が大幅高に買われたことを受けリスク選好の流れが継続、日経平均株価の上げ幅は500円を超える場面もあった。

 19日の東京市場は、前日に米国株市場でNYダウが900ドル超の急騰をみせたことで、主力株をはじめ広範囲に買いが優勢となった。米国では経済回復への期待感を背景に景気敏感セクターや金融株が買われ、全体相場を押し上げたが、東京市場もこの流れを引き継ぐ格好となった。日経平均の上げ幅は朝方に500円を超え2万0600円台まで上値を伸ばす場面もあった。アジア株が総じて堅調に推移したことや、為替が1ドル=107円台前半で円安含みに推移したことも買い安心感につながった。ただ、米中関係の悪化に対する警戒感も根強く、後場終盤は手仕舞い売りに日経平均は伸び悩み、結局2万0400円台まで水準を切り下げ、この日の安値で引けた。もっとも東証1部の値上がり銘柄数は前引け時点よりも増加し、東証1部の77%の銘柄が上昇した。

 個別では、ソニー<6758>が高く、トヨタ自動車<7203>も上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが上昇したほか、オリエンタルランド<4661>も値を上げた。ファナック<6954>、キーエンス<6861>、日本電産<6594>なども上値を追った。双信電機<6938>、古河電池<6937>はストップ高に買われ、ケイアイスター不動産<3465>も急騰、リンクアンドモチベーション<2170>、ダブル・スコープ<6619>なども大幅高となった。
 半面、ソフトバンクグループ<9984>が売りに押され、任天堂<7974>も下落した。エムスリー<2413>も安い。THEグローバル社<3271>が一時ストップ安に売られクスリのアオキホールディングス<3549>も大きく値を下げた。大幸薬品<4574>、日医工<4541>なども大幅下落となった。エレコム<6750>も安い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファナック <6954> 、テルモ <4543> 、信越化 <4063> 、ファストリ <9983> 、TDK <6762> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約79円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、エムスリー <2413> 、KDDI <9433> 、アステラス <4503> 、中外薬 <4519> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約46円。うち27円はSBG1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち32業種が上昇し、下落は情報・通信業のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)鉄鋼、(2)保険業、(3)海運業、(4)その他金融業、(5)ガラス土石製品。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)水産・農林業、(2)その他製品、(3)食料品、(4)医薬品、(5)小売業。

■個別材料株

△ミサワ中国 <1728> [JQ]
 21年3月期業績はV字回復見通し。
△地域新聞社 <2164> [JQG]
 折込チラシ配布事業拡大を目的にラクスルと業務提携。
△ケイアイ不 <3465>
 20年3月期2ケタ増収で営業8%増益。
△ビザスク <4490> [東証M]
 信用取引の臨時措置を解除。
△レントラクス <6045> [東証M]
 4月売上高が前年同月比65%増と急拡大。
△デザインワン <6048>
 45万株を上限とする自社株買いを実施。
△双信電機 <6938>
 21年3月期は営業損益の黒字転換を見込む。
△フロンティM <7038> [東証M]
 情報プラットフォーム運営のZuvaと資本・業務提携。
△ミクリード <7687> [東証M]
 信用取引の臨時措置を解除。
△進学会HD <9760>
 20万株を上限とする自社株買いを実施。

▼ダイドー <3205>
 前期最終を赤字拡大に下方修正。
▼日医工 <4541>
 今期業績回復見通しも市場予想は下振れ。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)双信電機 <6938> 、(2)古河池 <6937> 、(3)ソニーFH <8729> 、(4)ケイアイ不 <3465> 、(5)LINK&M <2170> 、(6)ニチコン <6996> 、(7)イチケン <1847> 、(8)サンケン <6707> 、(9)WSCOPE <6619> 、(10)進学会HD <9760> 。
 値下がり率上位10傑は(1)レナウン <3606> 、(2)グローバル社 <3271> 、(3)丸文 <7537> 、(4)ヤマエ <8108> 、(5)クスリアオキ <3549> 、(6)大真空 <6962> 、(7)大幸薬品 <4574> 、(8)ピラー <6490> 、(9)日医工 <4541> 、(10)エレコム <6750> 。

【大引け】

 日経平均は前日比299.72円(1.49%)高の2万0433.45円。TOPIXは前日比26.76(1.83%)高の1486.05。出来高は概算で15億8951万株。東証1部の値上がり銘柄数は1678、値下がり銘柄数は426となった。日経ジャスダック平均は3273.21円(31.41円高)。

[2020年5月19日]


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