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【市況】先物主導によるインデックス買いで日経平均は2万円回復へ/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 30日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。29日の米国市場ではNYダウが532ドル高と大幅に上昇。原油価格の反発や新型ウイルスの治療薬として期待される製薬会社ギリアド社のレムデシビルの臨床試験で、半数以上で効果が確認されたことが好感されたほか、トランプ政権において新型コロナウイルス対策チームを率いるファウチ氏も「結果が著しい効果があることを示唆している」と楽観的な見解を示した。

 また、連邦公開市場委員会(FOMC)では、当面大規模緩和を維持する姿勢を示すと、引けにかけて上昇幅を拡大している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比590円高の20400円。円相場は1ドル106円60銭台とやや円高に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、日経平均はこれまでのもち合いレンジの上限を突破してくることになりそうだ。節目の2万円回復によっていったん利益確定の流れが意識されてくるだろうが、一方でゴールデンウイーク後半を前に、ショートカバーの流れも強まりやすいところである。国内では緊急事態宣言が1カ月ほど延長される可能性が高いが、これが上値の重石となったとしても相当程度織り込まれていると考えられ、ショートポジションを積み上げる流れにはならないと考えられる。

 日経平均は2万円を上回っての推移が続くようだと、これまでのもち合いレンジ上限レベルが支持線として機能し出すことが期待される。1カ月程度もち合いが続いていた水準でもあるため、センチメントを明るくさせそうである。また、VIX指数も調整が続いており、31ポイント台まで低下している。VIX先物のショートポジションも積み上がっていないため、需給状況も悪くないだろう。

 物色の流れとしては先物主導によるインデックス買いが主導することになるため、指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好となりそうだ。また、コロナ関連の材料株へはやや利食いが意識されそうだが、マザーズ銘柄には個人の値幅取り狙いの流れが活発化する可能性がありそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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