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【注目】前週末17日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ヒロセ通商 <日足> 「株探」多機能チャートより

■ヒロセ通商 <7185>  1,774円 (+88円、+5.2%)

 外国為替証拠金取引(FX)大手のヒロセ通商 <7185> [JQ]が急反発。16日取引終了後に発表した3月の営業収益が前年同月比54.1%増の15億8600万円に拡大しており、これを好感する買いが向かったようだ。営業収益の前年比プラスは3ヵ月連続となる。3月は為替市場の値動きが大きく、外国為替証拠金取引が急増した。

■日エンター <4829>  243円 (+10円、+4.3%)

 日本エンタープライズ <4829> が大幅反発。16日の取引終了後、子会社and Oneがクロノス(東京都港区)とともに、初期費用なしですぐに利用できる電話会議システム「T-Macss電話会議」の提供を開始すると発表しており、これが好感された。同システムは、インターネット回線の状況によらず、品質の高い通話環境で会議を進行できるのが特徴。申し込み企業に電話会議ができる仮想会議室を用意し、利用者は会議時刻に、付与された共通の電話番号へ手持ちの電話(固定電話機/通信端末)から電話するだけで利用できるという。 新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた緊急事態宣言を受けて、各企業でテレワークが実施され、インターネットのトラフィックが逼迫しつつあるといわれていることから、注目されているようだ。

■ナガイレーベ <7447>  2,716円 (+109円、+4.2%)

 ナガイレーベン <7447> が4日続伸。16日の取引終了後、5月から医療施設向けにリユーザブルアイソレーションガウンの生産を開始すると発表しており、これが好感された。アイソレーションガウンは、手術室外周りや救急をはじめとして様々な医療現場で使用される個人防護具。同社では、新型コロナウイルス感染症を起因とする医療資材不足という社会課題に対応するため、繰り返し洗濯し使用できるアイソレーションガウンの開発を行ってきたが、開発にメドがついたため、5月から子会社ナガイ白衣工業で本生産を開始。6月以降に月産20万枚レベルに生産を引き上げ、全国の医療施設へ本格供給するとしている。

■コマツ <6301>  1,985円 (+77.5円、+4.1%)

 コマツ <6301> や日立建機 <6305> 、ファナック <6954> など中国関連株が高い。17日、中国国家統計局が発表した1-3月期国内総生産(GDP)は前年同期比6.8%減と大幅なマイナス成長となった。新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が止まった影響が出た。ただ、17日の東京市場で中国関連株への反応は限定的。NYダウ先物の上昇で全般相場が値を上げたほか、中国の新型コロナの感染はピークアウトし足もとで経済活動が正常化しつつあることも安心感を呼んでいる様子だ。

■東エレク <8035>  23,440円 (+870円、+3.9%)

 東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> など半導体製造装置関連株が高い。16日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数の上昇が目立ったほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も上昇、ザイリンクスやエヌビディアなどの上昇が目立ったほか、インテルなども買われており、この流れが東京市場にも波及している。外国為替市場で1ドル=108円近辺まで円安方向に振れたことも追い風材料となった。

■ビックカメラ <3048>  882円 (+32円、+3.8%)

 ビックカメラ <3048> が大幅続伸。17日付の日本経済新聞で、「ネット通販向けの物流施設を拡充し、荷物の発送能力を2倍に高める」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う“巣ごもり消費”などで、ネット通販の需要急増していることに対応するという。3月に千葉県船橋市にある倉庫のネット通販用のスペースを1.7倍に拡張し、発送能力を出荷数量ベースで2倍に高めるという。

■コニカミノル <4902>  388円 (+14円、+3.7%)

 コニカミノルタ <4902> が3日ぶり大幅反発。17日、グループ会社で遺伝子診断大手の米アンブリー・ジェネティクス(AG)社が、州政府などの要請に応えてPCR検査を立ち上げると発表しており、これが好材料視された。AG社はFDA(米食品医薬品局)が承認済みのウイルス検知検査を今後数週間で立ち上げ、1週間当たり数千件の検体の検査キャパシティーを持つ予定という。また並行して、感染症でトップレベルの学者・研究者や企業パートナーと連携し、拡大可能な抗体ベースの検知テストの評価技術開発にも取り組むという。

■太陽誘電 <6976>  2,937円 (+94円、+3.3%)

 太陽誘電 <6976> が3日ぶりに大幅反発。17日の午前中、 IoT関連機器向けにセンサーノード開発キットの販売を開始すると発表しており、これが好感された。同商品は、Bluetoothモジュールの評価ボードに温度、照度、加速度の3種類のセンサーとそれらを動作させるサンプルコードを組み合わせ、IoT関連機器を開発するうえで課題となるハードウエア、ソフトウエアなどを1つにまとめ、簡単にセンサーノードを試作できる開発キット。これまでIoT関連機器を試作するためには、各種センサーや無線モジュール、更にそれらを接続するための専用の基板やコネクターなどを準備する必要があり、調達にかかる手間や時間などのコストが課題となっており、手軽にセンサーノードを開発できるよう開発キットを販売することにしたという。

■住友化 <4005>  316円 (+9円、+2.9%)

 住友化学 <4005> が反発。16日の取引終了後、新型コロナウイルス感染症対策支援として医療用ガウン向けフィルムを提供すると発表しており、これが好感された。従来、他の用途に提供しているグループのポリエチレンフィルムのうち、同用途に合致するフィルムを緊急かつ優先的に提供するという。製品はサンテーラ社などのグループ会社が加工し、日本政府の指定を受けたガウン縫製企業に供給するもので、縫製されたガウンは医療現場に届けられるという。

■ディスコ <6146>  24,570円 (+570円、+2.4%)

 ディスコ <6146> が続伸。17日付の日本経済新聞朝刊で「2020年3月期の連結営業利益は360億円程度だったようだ」と報じられており、会社側が1月23日に発表した従来予想325億円を35億円程度上回るとの観測が好材料視された。記事によると、5Gの本格普及を見据えた投資が動き出したことで、中国や台湾の半導体製造の「後工程」の請負会社向けの需要が想定より増えたという。ただ、スマートフォンなど最終製品の需要落ち込みが長引く懸念があることから、先行きには不透明感が残るともしている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,756円 (+154円、+2.3%)

 トヨタ自動車 <7203> 、ホンダ <7267> など自動車株が総じて堅調。外国為替市場でドルが買われ1ドル=108円近辺まで円安が進んだことで輸出株セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株に追い風材料となった。当然ながら米国経済の急激な落ち込みは需要減退につながるが、時価はかなり織り込みが進んでおり、信用取組も直近の信用倍率がトヨタは0.75倍、ホンダは0.9倍といずれも売り残が買い残を上回る状態にあり、株式需給面でも浮揚力が働いた。

■オプティム <3694>  2,473円 (+38円、+1.6%)

 オプティム <3694> が続伸。16日の取引終了後、 オンライン診療プラットフォームをOEM提供すると発表しており、これが好感された。同社が提供するオンライン診療プラットフォームは、ビデオ通話機能をはじめとして、統合的かつセキュアなID管理や決済機能、予約機能、ヘルスケアデバイスとの連携機能などを備えているのが特徴。同プラットフォームを利用することで、オンライン診療にとどまらず、在宅医療や保健指導、健診、人間ドック、検査機関などさまざまな医療サービスの提供を開始することが可能になるとしている。

■プレミアムW <2588>  1,700円 (+25円、+1.5%)

 プレミアムウォーターホールディングス <2588> [東証2]が4日続伸。16日の取引終了後に3月度の月次概況を発表しており、新規契約件数が2万9357件となり、前年同月比9.7%増、前月比16.1%増と大幅増となったことが好感された。これにより保有契約件数は100万2466件と100万件を突破した。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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