【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):出前館、MDV、日清紡HD
出前館 <日足> 「株探」多機能チャートより
出前館<2484>が後場一段高。昼過ぎのNHKニュースで、「大阪府は府民に外食を控えてもらおうと、出前の利用者にポイントを還元するなど一定の条件を満たす出前の代行業者に対し、経費の一部を補助する制度を新たに設ける方針を固め、早ければ来週にも導入する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。報道によると、出前の代行業者が電子決済で1000円以上の注文を受けた際に、利用者に対して500円分のポイントを還元するという。府はポイント還元の半額にあたる250円を事業者に補助するとしており、出前の利用促進につながるとの思惑が働いているようだ。
■MDV <3902> 781円 +100 円 (+14.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
メディカル・データ・ビジョン<3902>がストップ高。8日の取引終了後、健康情報管理サービス基盤「ポケットカルテ」を運営するNPO法人である日本サスティナブル・コミュニティ・センターと、オンライン診療の推進で連携を強化すると発表しており、これが好感された。今回の連携強化により、MDVが展開する患者がスマホなどで健康・医療情報を閲覧できるWEBサービス「カルテコ」と「ポケットカルテ」が連携するサービスを開発・提供するという。これにより、今後オンライン診療に携わる医療者に対して、PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)がエビデンスに基づいた患者情報を入手する最適なツールであることを周知するとともに、患者がオンライン診療をより容易に受けられるよう、さらなる機能強化を図るという。
■弁護士ドットコム <6027> 5,440円 +440 円 (+8.8%) 本日終値
弁護士ドットコム<6027>が大幅反発。この日、医療機関を対象にクラウドサインの無償提供を開始すると発表しており、これが好材料視された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、厳しい状況にある医療現場の業務効率化、ペーパーレス化を支援するために無償で提供するとしており、採用時の雇用契約書や労働条件通知書、医療機器の申込書・売買契約書などへの活用が期待されている。国内の病院・診療所・保健所・保健センターなどの医療機関が対象で、将来の顧客獲得につながるとの思惑が買いにつながっているようだ。
■日清紡ホールディングス <3105> 704円 +30 円 (+4.5%) 本日終値
日清紡ホールディングス<3105>が4日続伸。9日付の日本経済新聞は、同社が「新型コロナウイルスの感染拡大を受けてシャツの生地の製造設備を転用し、布マスク用ガーゼの生産を始めたことが8日、分かった」と伝えた。5月末までにマスク200万枚分のガーゼを生産する計画だという。これを受け、この日の同社株は堅調に推移している。
■ベクトル <6058> 691円 +18 円 (+2.7%) 本日終値
ベクトル<6058>は4日続伸。同社はきょう、九州大学とESG投資分野で産学連携プロジェクトを開始すると発表しており、これが買い手がかりとなったようだ。同社はこのほど、ESG投資分野で先進的な研究と具体的活動を展開している九州大学の馬奈木俊介教授と提携。同教授がこれまでの活動で培った実績と、ベクトルグループのテクノロジー及びマーケティングコミュニケーション力を掛け合わせ、日本企業のESG情報の総合的なプラットフォームを開発するとしている。
■川崎重工業 <7012> 1,480円 +30 円 (+2.1%) 本日終値
川崎重工業<7012>は反発。同社はきょう、デュアル・フューエル(二元燃料)エンジン発電設備を沖縄電力<9511>から宮古第二発電所(沖縄県宮古島市)向けに2基受注したことを発表しており、これが好感されたようだ。今回は同社の離島向け発電設備の実績と技術力が評価する形で受注したという。同発電設備は、事業用発電で天然ガスと重油の両方を燃料とする国内初のエンジン発電設備となり、21年度内に運転開始予定としている。(注)タイトル末尾の「 」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。
■国際石油開発帝石 <1605> 673.1円 +10.9 円 (+1.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>が反発。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比1.46ドル高の1バレル=25.09ドルと上昇した。サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」がきょう開催される予定であり、市場には協調減産での合意に向けた期待が高まっている。
■マックスバリュ東海 <8198> 1,963円 +26 円 (+1.3%) 本日終値
マックスバリュ東海<8198>が反発。8日の取引終了後に発表した3月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比8.8%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同2.3%増、客単価が同6.4%増といずれも増加。なお、全店売上高は同59.6%増だった。
■住友商事 <8053> 1,211円 +7.5 円 (+0.6%) 本日終値
住友商事<8053>は一進一退。同社は8日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う事業環境の悪化や原油価格の下落により、20年3月期の連結純利益は従来予想の3000億円から1000億円程度悪化する可能性があると発表した。配当は80円の計画を維持するとした。ただ、足もとで原油や銅価格が反発基調にあることも追い風となり、この日の同社株の反応は限定的で株価は横ばい圏で推移している。
株探ニュース