【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本製鉄、国際石開帝石、IBJ
日本製鉄 <日足> 「株探」多機能チャートより
日本製鉄<5401>が反落。7日の取引終了後、東日本製鉄所鹿島地区第1高炉(茨城県鹿嶋市)と関西製鉄所和歌山地区第1高炉(和歌山市)の2基の高炉を4月中旬から順次、一時休止すると発表しており、業績への影響を懸念した売りが出た。同社では、新型コロナウイルスの感染拡大などを受けた鋼材需要の大幅な減少に対し、高炉出銑比の引き下げや、休風時間延長などによる減産対応を行っているが、足もとの更なる需要の減少を踏まえて、高炉を一時休止するとしている。
■国際石油開発帝石 <1605> 662.2円 -16.2 円 (-2.4%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>が5日ぶりに反落。石油資源開発<1662>やJXTGホールディングス<5020>も値を下げた。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は前日比2.45ドル安の1バレル=23.63ドルと大幅安となった。米原油在庫が予想を上回り増加したことが警戒された。また、9日にもサウジアラビアやロシアなど主要産油国が会合を開いて協調減産が検討される見通しだが、複数の国から米国が減産に加われば減産に応じるとの考えが示されている様子であり、原油市場の先行きには不透明感が強いとの見方が広まった。
■三菱UFJ <8306> 407円 -8.6 円 (-2.1%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが軟調。今週に入って戻り足に転じていたが、目先は利益確定の動きに押されている。市場では「新型コロナウイルスの感染拡大による内需に及ぼす影響が、緊急事態宣言が出されたことで改めて警戒される。そのなか、銀行セクターは企業の与信管理などで負担が大きくなりそうとの思惑が出ている。直近では大手証券による三菱UFJなどメガバンクの投資判断や目標株価引き下げの動きもネガティブ材料となっている」(準大手証券ストラテジスト)としている。
■買取王国 <3181> 635円 +100 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値
買取王国<3181>がストップ高。7日の取引終了後、集計中の20年2月期単独業績について、営業利益が5600万円から1億800万円(前期比3.2倍)へ、純利益が3600万円から6300万円(同5.3倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。工具専門店業態の出店が計画未達となった一方、既存店舗の売り上げが好調に推移し、売上高は従来予想の49億200万円に対して48億9300万円(同3.2%増)とほぼ計画通りで着地した。ただ、出店費用や店舗運営費用が想定を下回ったことで利益は上振れたという。なお、未定としていた期末配当は5円(前期無配)にするとしている。同時に3月度の月次売上概況を発表しており、既存店売上高は前年同月比0.5%減と3カ月ぶりに前年実績を下回った。工具やメディアなどは好調だったが、ファッションやホビーが振るわなかった。
■ギグワークス <2375> 989円 +150 円 (+17.9%) ストップ高 本日終値
ギグワークス<2375>が急騰。エンジニア派遣やコールセンターコンサルなどの人材派遣ビジネスを主力展開、20年10月期第1四半期決算の低調に加え、新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした全体波乱相場に流され、2月下旬以降の1カ月で株価は3分の1以下に売り込まれた。しかし、時価総額の割に出来高流動性が高く、急落の背景には株券調達による売り仕掛けの動きも指摘されていた。目先はこの買い戻しと目先値ごろ感に目をつけた短期資金の攻勢で急速に出直る動きをみせている。業務内容は多彩でAI・IoTロボットなど新商材のフルフィルメントにも展開するほか、国内商用サービスが開始した次世代通信規格5Gでは、基地局工事の受託業務も手掛けている点などが注目されている。
■インテリックス <8940> 531円 +80 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
インテリックス <8940> がストップ高。7日大引け後に発表した20年5月期第3四半期累計(19年6月-20年2月)の連結経常利益が前年同期比2.1倍の5.8億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。不動産小口化商品「アセットシェアリング博多」の販売に加え、商業ビルや新築マンションを売却したことが収益を押し上げた。主力の中古マンション再生流通事業で地方主要都市を中心に販売件数が増加したことも大幅増益に貢献した。
■IBJ <6071> 571円 +80 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率4位
IBJ<6071>がストップ高。7日の取引終了後に発表した3月度の月次概況(速報)で成婚者数が1120人となり、前月比140人増となったことが好感された。コロナウイルスに対する政府の要請や都知事の会見により、一部のサービス運営で抑制を余儀なくされているものの、結婚相談所および加盟店事業への影響は軽微という。また、結婚相談所の入会は伸び悩んでいるが、結婚意識が高い既存会員は堅調に活動を続けているとしている。
株探ニュース