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【特集】見えないコロナ収束の日、休校長期化で「学童保育関連株」に存在感 <株探トップ特集>

新型コロナウイルス感染拡大に歯止めが掛からず、小中学校などの休校期間も長期化の可能性が高まっている。こうしたなか需要が高まっているのが学童保育だ。

―幼児教育・保育無償化も追い風、拡大する需要の行き先は―

 新型コロナウイルス感染拡大の収束が見通せない状況下、安倍首相は3月28日の会見で「この闘いは長期戦を覚悟する必要がある」と最大限の警戒を呼び掛けた。ロックダウン(都市封鎖)が以前に比べて現実味を増すなか、感染予防対策として実施されている小中学校などの休校措置は長期化の様相が色濃くなっている。その場合、行き場をなくした子どもたちの受け皿となっている学童保育の需要が続くことになり、その存在感は一段と増しそうだ。また、全世代型社会保障への転換を掲げる安倍政権にとって、少子化対策につながる 待機児童の解消が喫緊の課題となっていることもあり、学童保育関連銘柄を改めて見直してみたい。

●政府は運営補助を増額

 政府が全国の小中学校などに臨時休校を要請したことに伴い、内閣府と厚生労働省は需要が急増している学童保育の支援策として運営費を補助することを決めている。いつも放課後に預かっている子どもを午前中から受け入れた場合、当初は1支援・1日当たり1万200円を加算するとしていたが、3月6日には更に開所に必要となる人材確保費用の補助として2万円を上積みし、計3万200円にすると発表。新たにクラスを設けて子どもを預かる場合の補助額も3万6000円から6万2000円に増やし、障害児を受け入れる場合には6000円を新たに補助することを通知した。

 ただ、午前中からの学童保育実施要請に現場の指導員(放課後児童支援員)は懸命に対応しているものの、「ウイルス感染への対策が十分に取れない」「職員不足ですぐに対応できない」「校舎の一部を緊急に開放したが支援体制が整っていない」など、さまざまな混乱と困難が生じているのが実情。以前から女性の就業率の上昇を映すかたちで学童保育の需要が増加しており、厚労省が昨年12月下旬に公表した同年5月1日時点の待機児童数は1万8261人(前の年に比べ982人増)に上っている。

 同省は2021年度末までに25万人分を整備し、学童保育の待機児童を解消するとしているが、昨年10月から幼児教育・保育の無償化が始まったことに伴って保育のニーズが拡大していることから、将来的には学童保育の必要性が更に高まることが予想される。

●JPHDは自治体と連携

 こうしたなか、期待されているのが民間企業の活躍で、関連銘柄のひとつとして挙げられるのが、 子育て支援施設の運営やコンサルティングを手掛けるJPホールディングス <2749> だ。同社は19年12月末時点で保育所209園、学童クラブ72施設、児童館11施設、民間学童クラブ4施設、幼稚園(海外施設)1園を運営しており、子育て支援施設の合計は297施設。同社は全国の自治体と連携し、シュア拡大に注力しているほか、保育士の採用強化と保育サービスの質的向上を図ることで、既存施設での受け入れ児童数の増加につなげている。

●SERIO規模拡大へ体制強化

 SERIOホールディングス <6567> [東証M]は女性の就労支援と小学生の放課後事業、保育事業が3つの柱となっている。19年11月末時点の放課後施設は、公立(地方自治体からの受託)が116施設、私立小学校アフタースクール10施設、民間2施設を運営。保育事業では、認可保育園16施設、小規模認可保育園9施設、企業主導型保育園3施設、地域子育て支援拠点など2施設を手掛け、放課後・保育両事業の規模拡大に対応する運営体制づくりを推進中だ。

●首都圏中心に運営するGキッズ

 グローバルキッズCOMPANY <6189> は首都圏を中心に19年12月末時点で、認可保育所118施設、認証保育所・認定こども園など保育施設23施設、企業主導型保育所11施設、学童クラブ・児童館13施設、児童発達支援事業所1施設を営んでおり、更に今月には東京都を中心に認可保育所を新たに7施設開設する予定。また、前年度から新規参入した児童発達支援事業所を2~3施設を開設する計画となっている。

●幼児活動研究会やライクキッズなどにも注目

 このほか、放課後児童クラブや児童館などの受託運営を行っているシダックス <4837> [JQ]、学童クラブの機能を兼ね備えた長時間預かり型学習塾を展開している明光ネットワークジャパン <4668> 、直営認可保育園のほか小学生以下を対象とした学童クラブなどを手掛けているライクキッズ <6065> 、学童保育や放課後などの遊び場づくり事業を展開しているテノ.ホールディングス <7037> [東証M]、自社の豊富なコンテンツをフル活用した学童保育を行っている学研ホールディングス <9470> 、英語で過ごす新しいタイプの学童保育を営むウィザス <9696> [JQ]などの動向にも注目。

 幼児活動研究会 <2152> [JQ]は認証保育所や幼児・学童向け塾を手掛けるほか、園児・小学生への体育指導を行っていることから学童施設の増加が追い風となりそうだ。

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