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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):日清食HD、明治HD、アンリツ

日清食HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■日経Dインバ <1357>  1,260円  +103 円 (+8.9%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が急反発。日経平均株価に対し逆方向に連動するETFで価格変動率がマイナス2倍に基本設定されている。前日までの日経平均の急反騰に呼応してマドを開けて急落していたが、きょうは全体相場が再びリスクオフ一色に傾いていることで、切り返しに転じた。テクニカル的には25日移動平均線近辺でかろうじて踏みとどまりリバウンドに転じており、強弱感が対立する今の東京市場の市場心理を代弁しているような足となっている。

■片倉工業 <3001>  981円  +60 円 (+6.5%)  本日終値
 片倉工業<3001>は4日続伸。25日の取引終了後、20年12月期営業利益予想を26億円から28億円(前期比9.0%増)へ上方修正しており、これが好感されたようだ。新型コロナウイルス感染症の影響により、コクーンシティなどの商業施設で客数が減少し売上高は419億円から416億円(同5.5%減)へ下方修正したが、希望退職に伴い、年間約10億円の労務費削減効果が期待できることから営業利益は上方修正した。なお、4月30日付で138名の希望退職者が発生することに伴い、特別退職金と再就職支援にかかる費用を特別損失として計上することで純利益予想を22億円から21億円へ見直した。

■日清食HD <2897>  8,860円  +530 円 (+6.4%)  本日終値
 日清食品ホールディングス<2897>や東洋水産<2875>が急伸。東京都で新型コロナウイルスの感染者数が増加していることに伴い、小池百合子都知事は25日、週末は不要不急の外出を自粛するように都民に要請した。これを受け、巣ごもり需要の増加で、即席麺に対する需要増の観測が出ている様子だ。特に、東洋水産はこの日、一時5000円まで上昇し、今月24日につけた5030円の昨年来高値に迫る強調展開を続けている。

■フィード・ワン <2060>  161円  +7 円 (+4.6%)  本日終値
 フィード・ワン<2060>に投資マネーが流入、全体相場急落のなか4連騰で上値指向を強めている。飼料業界では全農に次ぐシェアを有する。大型酪農家が増加するなか、畜産飼料の販売数量が増勢傾向にあり、全農から民間にシェアがシフトされる傾向が強まっていることで同社の商機につながっている。20年3月期は増収増益が見込まれ、3月期末一括配当でインカムゲイン狙いの買いも流入しているもよう。GPIFの新理事長が農林中金出身であることも思惑につながっているほか、鮮魚販売のヨンキュウ<9955>の第三者割当増資15万株の払い込みを完了、資本・業務提携関係にあることで今後の養殖魚事業の展開力にも期待がかかっている。

■明治ホールディングス <2269>  7,400円  +260 円 (+3.6%)  本日終値
 明治ホールディングス<2269>が大幅高。東京都が週末の外出自粛を要請したことを受け、この日は巣ごもり需要の増加思惑から日清食品ホールディングス<2897>をはじめとした食品株の一角が買われており、この流れが同社株にも波及したようだ。また、同社は25日に、中国での商品供給量の拡大を目的に牛乳やヨーグルトなどの生産ラインを増設すると発表しており、これが買い手掛かりとなっている面もあるもよう。投資金額は約23億円で、生産能力は増設前の約1.3倍になるとしている。あわせて、京都工場でプロテイン製品「(ザバス)MILK PROTEIN」などを生産するラインを増強することも明らかにしている。

■ヤクルト本社 <2267>  6,350円  +150 円 (+2.4%)  本日終値
 ヤクルト本社<2267>が続伸。東京都が週末の外出自粛を要請したことで新型コロナウイルスに対する不安感が増すなか、免疫力向上への期待感から乳酸菌飲料の関心が高まっているもよう。また、同社は24日に新型コロナ感染拡大の影響について、国内2月度の乳製品売上数量は前年同月比2.6%増で、3月度も前年実績を上回る見通しを示したほか、中国の2月度売上数量は1割程度の落ち込みにとどまり、3月度は第3週まで前年同月比1割増で推移していると明らかにしたことも買い安心感につながっているようだ。また、同社と日本セルヴィエ(東京都文京区)は25日、日本セルヴィエが抗悪性腫瘍剤「オニバイド点滴静注 43mg」について、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な膵癌を効能・効果として国内製造販売承認を取得したことを発表した。19年10月に締結した契約に基づき、日本セルヴィエが製造販売、流通を行い、ヤクルト本社がプロモーション活動を実施するとしている。

■アンリツ <6754>  2,034円  +34 円 (+1.7%)  本日終値
 アンリツ<6754>は全体相場急落のなか異色の強さを発揮、4連騰で75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消した。3月中旬から株価は急速な上値追い態勢に入っている。次世代通信規格「5G」の国内商用サービスが今週25日のNTTドコモ<9437>を皮切りにスタートしており、5G向け通信計測器でトップメーカーである同社株はそのシンボルストックとして注目度が高まっている。国内証券系調査機関などで5G向け計測器需要は今後長期化するとの見方が改めて買いを呼び込む形となっている。

■ステラ ケミファ <4109>  2,511円  +31 円 (+1.3%)  本日終値
 ステラ ケミファ<4109>が5日続伸。25日の取引終了後、子会社ステラファーマのホウ素中性子捕捉療法(BNCT)用ホウ素薬剤「ステボロニン」が、「切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部がん」を効能・効果として製造販売承認を取得したと発表したことが好感された。ステラファーマは、住友重機械工業<6302>と共同で頭頸部がんを対象とする国内第2相臨床試験を実施し、19年10月に承認を申請。25日付でBNCTに用いる医療用医薬品として世界初となる製造販売承認を取得したという。なお、同件による20年3月期連結業績予想への影響はないとしている。

■内田洋行 <8057>  3,465円  +30 円 (+0.9%)  本日終値
 内田洋行<8057>が4日続伸。岩井コスモ証券は25日、同社株の投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価は4800円(従来4300円)とした。第2四半期(19年7月21~20年1月20日)の営業利益は39億1600万円(前年同期比5.7倍)と大幅な増益となった。ウィンドウズの更新需要や消費税改定の特需が発生した。これを受け、同社では20年7月通期業績の増額修正を発表し、営業利益は39億円から58億円(前期比52.1%増)に見直した。この業績予想に対して同証券では、60億円への一段の上乗せを予想している。新たにテレワークのニーズが出ていることも業績の拡大要因とみている。義務教育を受ける児童生徒に1人1台の学習者用パソコンを導入し、高速ネットワーク環境などを整備するGIGAスクール構想の需要取り込みも、今後の成長に寄与すると予想している。

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