市場ニュース

戻る

【特集】「WEB就活元年」、新型コロナの感染拡大で商機獲得の“勝ち組株”選抜 <株探トップ特集>

2021年春に卒業予定の大学生の就職活動が本格的にスタートした。採用の転換期を迎える日本で、新型コロナウイルスの影響によりWEB就活が一気に普及する可能性が出ている。

―Webを利用した採用活動が活発化、就活イベントの相次ぐ中止で追い風が吹く―

 3月1日に企業の採用広報が解禁され、2021年春に卒業予定の大学生の就職活動が本格的にスタートした。今年から採用日程に関する経団連ルールが廃止されるため、1953年に始まった就職協定以来、約70年にわたって続いてきた「3月1日説明会解禁・6月1日選考解禁」という就職・採用に関するスケジュールの目安がなくなることになり、日本における採用の転換期を迎えることになる。

 これに伴い、学生の就職活動及び企業の採用活動がともにスケジュールを前倒しすることが予想されていたが、 新型コロナウイルスの感染拡大で、このスケジュール感にも修正が求められるようになってきた。また、感染拡大の防止に向けて、就活イベントや会社説明会を取りやめるケースが増える一方、WEBを活用する企業も増えている。今年をきっかけに「WEB就活」が一気に普及しそうだ。

●就活イベント相次ぎ中止へ

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、就職情報大手が行う大学生向けの就活イベントが相次いで中止を余儀なくされている。リクルートホールディングス <6098> の傘下で、新卒学生向けの就活イベントを手掛けるリクルートキャリア(東京都千代田区)は2月20日、44都道府県で開催を予定していた就職情報サイト「リクナビ2021」の合同企業説明会を、3月1日から31日まで全て中止すると発表した。また、マイナビ(東京都千代田区)も2月26日、新卒学生向け合同企業説明会を3月1日から15日までの期間、中止・延期すると発表し、3月9日には31日まで中止すると追加した。また、これら大手だけではなく、中小就職情報会社や大学などが開催する就活イベントも中止されるケースが増加している。

 一方、企業側も新卒者向けの会社説明会や見学会、座談会などを取りやめるケースが相次いでいる。そればかりか、インターンシップ(就労体験)や社員と就活生が一対一で会うOB訪問を禁止する企業も続出しており、学生からは不安の声も聞かれる。

●WEB就活の存在感増す

 こうしたなか、存在感を増しているのが、WEBを利用した採用活動だ。これまで行ってきた説明会は、動画配信や双方向機能を搭載したWEB配信になり、面接もオンラインの面接システムを活用したWEB面接となる。

 WEBを活用する動きはここ近年で増えているものの、新型コロナウイルスの感染拡大で、一気に加速する可能性もある。相場が落ち着きを取り戻すとともに、関連銘柄への関心も高まることになろう。

 関連銘柄の代表格といえるのはブイキューブ <3681> だ。WEB会議サービスを主力とすることから、テレワーク関連として注目度の高い企業だが、文字や音声、映像も含めたビジュアルコミュニケーションサービス全般を手掛けていることから、会議システム以外にもWEBセミナー(ウェビナー)やビデオチャットなども展開しており、会社説明会や面接などでも利用されるケースが多い。3月11日に20年12月期連結業績予想について、最終利益のみ1億8500万円から2億5500万円(前期比7.5倍)に上方修正したが、「多くの企業でテレワークやオンラインイベント・セミナーの採用・検討が行われており、当社の展開するサービスにも数多くの問い合わせを受けている」としていることから、本業の部分でも上方修正が期待されている。

●学情のWEB面接に注目

 学情 <2301> は、国内最大規模の合同企業セミナー「あさがくナビの就職博」を開催していることから、今後の状況の変化によってはイベント中止などの影響はあるものの、オンライン面接システム「スマ面」を手掛けていることが注目されている。このシステムは、同社が展開する新卒向けサイト「あさがくナビ」や、第2新卒・ヤングキャリア向けサイト「Re就活」に掲載する企業と登録する学生・求職者が無料で利用できるサービス。企業側がオフィスの自席やリモート先から面接を実施できるようになるほか、学生は自宅で面接を受けることが可能になることから、今後利用が増えそうだ。

 じげん <3679> は、人材業界向けシステムを手掛ける子会社ブレイン・ラボが2月27日、提供する人材会社向け基幹システム「MatchinGood」を導入した顧客に向けて、WEB面談機能を初期費用無償で提供すると発表した。ZENKIGEN(東京都千代田区)が提供するWEB面接ツール「HARUTAKA」を利用しており、「MatchinGood」の将来の顧客獲得につながることが期待されている。

●イノベーション子会社はウェビナーツールを無料提供

 Jストリーム <4308> [東証M]は、自社でのウェビナー開催やライブ配信のアウトソーシングなどに対応しており、バーチャル株主総会や新卒内定式のライブ中継などの実績がある。特にライブ配信のサポートでは年1800件以上の実績があり、採用活動などへの活用も今後増えそうだ。

 イノベーション <3970> [東証M]は2月20日、ウェビナーツールを手掛ける子会社コクリポが、「コクリポウェビナー」を新規契約者に対して無料提供を実施すると発表した。同ツールは、1600社を超える主催者に採用実績がある。今回は3月末までに新規に利用を開始する顧客を対象に、初期費用と1ヵ月間の利用料金を無料で提供するというもので、WEBでの就職・採用活動を支援する。

 また、シャノン <3976> [東証M]も3月2日、年間数万回のセミナーで利用されている「SHANON MARKETING PLATFORM」のウェビナー対応パックを期間限定で提供すると発表した。採用活動向けとはしていないものの活用が期待されるほか、非対面でのマーケティング活動支援の観点からも注目したい。

株探ニュース

日経平均