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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ニューテック <日足> 「株探」多機能チャートより

■ニューテック <6734>  2,598円 (+442円、+20.5%)

 ニューテック <6734> [JQ]が全体相場に逆行高、新型肺炎の対策関連株以外では異色の急騰をみせた。ストレージ開発・販売を主力とし、人工知能(AI)やディープラーニング分野に積極展開、ハードとソフトが一体化したオールイン型の深層学習環境「Deep Station」は収益への貢献が期待されており、AI関連の有力株として頭角を現している。20年2月期第3四半期(19年3-11月)営業利益は前年同期比73%増の2億400万円と急拡大、来期以降の業績も産業機器向け小型NAS製品の大型受注の寄与で業績成長路線を走る公算が大きい。

■ブイキューブ <3681>  916円 (+150円、+19.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ブイキューブ <3681> が全体波乱相場のなかにあって投資資金の流入が加速。値幅制限上限の150円高となり3日連続のストップ高、2016年10月以来約3年半ぶりに900円台に乗せた。Web会議など遠隔地にいる人同士を映像でつなげる配信ビジネスを展開しており、新型肺炎の影響で大勢の人間が一堂に会するイベントが減少するなかで、同社の商機が高まるとの思惑が人気を後押ししている。

■PSS <7707>  573円 (+72円、+14.4%) 一時ストップ高

 プレシジョン・システム・サイエンス <7707> [東証M]が続急騰、一時ストップ高。同社では全自動遺伝子検査装置(リアルタイムPCR検査装置)を手掛けていることから、新型肺炎関連物色が波及しているようだ。加藤勝信厚生労働相は25日、新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べるウイルス検査を公的医療保険の適用対象にする考えを明らかにしたと伝わっており、保険適用されれば、医療現場で診断や治療のための検査がしやすくなり、検査装置への需要増に対する思惑が働いている。

■すららネット <3998>  6,840円 (+800円、+13.3%) 一時ストップ高

 すららネット <3998> [東証M]が一時ストップ高となったほか、チエル <3933> [JQ]も高い。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今朝の閣議後記者会見で、萩生田光一文部科学相が地域の学校で感染者が出た場合は、感染者がいない学校も含め地域全体で臨時休校とするとの考えを示したことが伝わったことからオンライン学習関連銘柄に思惑的な買いが入った。このほかにも、同様にeラーニングが主力のアイスタディ <2345> [東証2]がストップ高となった。

■VIX短先物 <1552>  5,800円 (+660円、+12.8%)

 国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が急伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。24日の米VIX指数は前週末に比べ7.95(46.55%)ポイント高の25.03に急上昇した。新型肺炎の世界的な感染拡大懸念を背景に同日のNYダウは1031ドル安と急落した。これを受け、VIX指数は警戒水域とされる20の大台を一気に上回った。

■リプロセル <4978>  398円 (+42円、+11.8%) 一時ストップ高

 リプロセル <4978> [JQG]が続急騰、一時ストップ高。24日付の日本経済新聞朝刊で、「今月、幹細胞を注射する治療薬の臨床試験(治験)を始めた」と報じられており、これを好材料視した買いが流入した。記事によると、対象になるのは「脊髄小脳変性症」など小脳の神経細胞の変性で生じる疾患で、骨や血管、神経などにも分化できるとされる「間葉系幹細胞」を患者に注射するという。治療薬は、提携している台湾のステミネント社から取得したものを使用するが、台湾で既に実施した治験では、症状の進行をおさえる傾向が確認されたとしている。

■第一商品 <8746>  376円 (+38円、+11.2%) 一時ストップ高

 第一商品 <8746> [JQ]が4連騰。一時、ストップ高の418円に上昇した。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受けて、安全資産として金を買う動きが世界的に加速しており、24日のニューヨーク金先物相場は8日続伸し一時、1トロイオンス1691.7ドルまで上昇し、13年1月以来7年1ヵ月ぶりの高値を付けた。これを受けて、引き続き金などの商品先物取引会社には取引活発化への思惑が働いており、岡藤ホールディングス <8705> [JQ]、フジトミ <8740> [JQ]にも買いが流入した。

■国際計測器 <7722>  981円 (+77円、+8.5%)

 国際計測器 <7722> [JQ]が全体相場が波乱安の局面でも強さを発揮、5連騰で連日の新高値と抜群の強さを誇っている。タイヤなどを中心に遠心力のばらつきを測るバランス測定装置の大手で電気サーボモータ式振動試験機などにも展開する。次世代自動車部品向け3軸同時振動試験機に期待が大きい。同社は世界的に開発競争が進む自動運転分野に焦点を合わせ、安全と信頼を得るプロセスで商機を捉えていく構えをみせている。20年3月期営業利益は従来予想の16億円から19億円に上方修正しており、前期比3倍の高変化を見込んでいる。PERは10倍近辺で割高感はなく、配当利回りも3.7%台と高い。

■ショクブン <9969>  308円 (+23円、+8.1%)

 ショクブン <9969> [東証2]が4連騰。中部や関西圏で一般家庭向けに食材の宅配サービスを展開しており、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大の影響で、外出をせずに食材を購入する人が増えるとの思惑から買いが入ったようだ。

■サーバワクス <4434>  14,300円 (+990円、+7.4%)

 サーバーワークス <4434> [東証M]が急反発。全般安に連れ朝安でスタートしたものの、その後切り返し上場来高値を更新した。前週末21日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、売上高を60億500万円から67億5300万円(前期比50.8%増)へ、営業利益を3億7200万円から4億2100万円(同25.7%増)へ、純利益を2億9200万円から3億3200万円(同6.7%減)へ上方修正したことを好感した買いが入った。既存顧客の大型化に加えて、アマゾンのクラウドコンピューティングサービス「AWS」の利用促進が進み、事業の核となる「リセール」の売り上げが予想を上回ったことに加えて、製造原価や販管費の抑制が奏功した。同時に、デジタルプロダクト事業を行うモンスター・ラボ(東京都渋谷区)と資本・業務提携を行うと発表した。両社の経営資源を活用することで、AWSを活用したアプリケーション層からインフラ層までの顧客ニーズに包括的に対応する能力を強化するのが狙い。資本面ではモンスター・ラボが第三者割当増資により2283株を発行し、取得価額1億円を上限にサーバワクスがそれを引き受けるという。

■メドレー <4480>  1,807円 (+120円、+7.1%)

 メドレー <4480> [東証M]が大幅高で4連騰し連日の上場来高値更新となった。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受けて、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部は25日、「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を決定。なかで適切な相談をせずに医療機関を受診することは、かえって感染するリスクを高めることになることを呼び掛けるとしていることから、同社やMRT <6034> [東証M]にはオンライン診療が広まるとの思惑から買いが入ったようだ。

■日経Dインバ <1357>  946円 (+57円、+6.4%)

 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> [東証E]が続急伸。25日は全市場を通じ日経平均連動型ETFのNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が断トツの売買代金をこなしたが、第3位の売買代金をこなしたのが日経Dインバだ。同銘柄は日経平均に逆方向に連動するETFで、変動率は日経平均の2倍に設定されており、日経レバの裏銘柄的な位置づけになっている。直近は、日経Dインバの信用買い残が大幅に減少する一方、売り残は増勢にあり、個人投資家の先高期待がむしろ強まっていたが、ここにきてその思惑とは逆に振れている。

■ソフトフロン <2321>  148円 (+7円、+5.0%) 一時ストップ高

 ソフトフロントホールディングス <2321> [JQG]が大幅高で4日続伸。傘下のソフトフロントがテレビ会議ソフトなどを手掛けていることから、テレワーク関連として注目が高まっていたことに加えて、25日の朝方、クラウド自動電話サービス「telmee(テルミー)スクリプトコール」が明和ライフサポート(東京都渋谷区)の管理員休務受付に採用されたと発表しており、これを好感した買いが入った。明和ライフサポートはマンションを中心とした管理員業務・清掃業務を手掛ける企業で、管理員や清掃員の電話による休務連絡などで担当部署の負荷が大きいという課題があったことから、受付業務の一部をtelmeeスクリプトコールによる自動受付に移行することにしたという。これにより、担当部署の従業員は本来の業務に注力できるほか、業務全体の効率アップを図れるなどの効果があるという。

■ザイン <6769>  1,112円 (+47円、+4.4%)

 ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]に買いが継続し大幅続伸、昨年来高値を更新した。同社は21日に、最大16人の体温を同時に非接触で検知するAI顔認証ソリューションを3月までにリリースすると発表し、前週末にはストップ高まで上昇。新型コロナウイルス肺炎の感染者が世界的に拡大するなか、同社株への関心が続くかたちとなっている。このソリューションはグループのキャセイ・トライテックが企画しリリースするもので、新型コロナウイルス対策が「国内発生の早期」フェーズに対応する必要性が生じたことを受け、大勢の人が集まる場所で体温の高い人を同時多数かつ高速に検知するニーズに応えることが目的。従来のサーモグラフィー測定の多くは、一人ずつなど少数の測定をベースにするため、大勢の人の流れを高速に処理することが難しいが、このソリューションは同時多数者に適用可能なAI(人工知能)顔認証ソリューションを、黒体(赤外線を活用する温度計の参照物)を併用したサーマルカメラ上で実行することで可能となる。

■ファンデリー <3137>  1,039円 (+43円、+4.3%)

 ファンデリー <3137> [東証M]が大幅続伸。25日午前10時ごろ、塩分摂取量を適正に保つことを通じて健康改善の実現を目指す「らくだ6.0プロジェクト」を4月1日に開始すると発表しており、これが好感された。同プロジェクトは、「減塩」が高血圧や糖尿病等の疾病を持つ方だけが取り組むべきものではなく、誰しもが若い頃から意識して取り組むべきものであることを、各種コンテンツを通じて発信するというもの。プロジェクトを通じて減塩に取り組む企業・商品に対する評価が高まることで、塩分2.0グラム未満のメニューを販売している「ミールタイム」の中長期的な売り上げ向上が期待できるとしている。

■ACCESS <4813>  992円 (+34円、+3.6%)

 ACCESS <4813> [東証M]が5日続伸。21日大引け後、東証が28日付で市場1部に市場変更すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■富士フイルム <4901>  5,567円 (+153円、+2.8%)

 東証1部の上昇率10位。富士フイルムホールディングス <4901> が続伸。主力大型株が軒並み大きく売り込まれるなかにあって異彩を放っている。同社が2008年に買収した富山化学が開発した「アビガン」は新型インフルエンザ薬として注目されていたが、これが新型コロナウイルスにも効果があるとの見方から物色人気を集めている。厚生労働省は22日、新型肺炎患者を対象にこの薬の投与を始めたことを発表しており、同社株に買いを誘導している。

■ユニゾHD <3258>  6,010円 (+160円、+2.7%)

 ユニゾホールディングス <3258> が続伸し新高値。米投資ファンドのブラックストーン・グループは24日、ユニゾHDに対するTOB(株式公開買い付け)価格を6000円に引き上げると発表した。従来は5600円だった。これを受け、25日の株価はTOB価格にサヤ寄せする動きとなっている。同社を巡っては、米ブラックストーンとユニゾHD従業員と米投資ファンドのローンスターが設立したチトセア投資、それに米フォートレス・インベストメント・グループによる買収合戦となっている。

■ファンコミ <2461>  443円 (+7円、+1.6%)

 ファンコミュニケーションズ <2461> が高い。前週末21日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、全般安のなかにあっても力強い動きとなった。今回発表の自社株買いは、上限を250万株(発行済み株数の3.30%)、または10億円としており、取得期間は3月2日から5月29日まで。機動的な資本政策の遂行や株主へのより一層の利益還元を図るのが目的としている。

※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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