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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

グッドコムA <日足> 「株探」多機能チャートより

■グッドコムA <3475>  2,225円 (+140円、+6.7%)

 グッドコムアセット <3475> が大幅に3日続伸し、昨年来高値を更新した。同社は20日取引終了後に、販売用不動産を購入すると発表。将来の収益への寄与などが期待されているようだ。この物件は21年10月に完成予定の神奈川県川崎市にできるマンション。購入先及び取引内容については非公表としており、収益への計上は21年10月期以降になる見込みだとしている。

■Sansan <4443>  6,380円 (+330円、+5.5%)

 Sansan <4443> [東証M]が急反発。岩井コスモ証券は20日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始し、目標株価は7500円に設定した。同社は、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan(サンサン)」を主力とする名刺管理サービス最大手。名刺のデジタル管理を事業機会とし、業務の効率化や名刺の有効活用に役立つサービスとして、企業の需要を取り込み高い成長を続けている。20年5月期の連結営業利益は7億2400万円の黒字(前期は8億4900万円の赤字)の見通し。21年5月期の同利益は13億円と今期予想比80%増の増益を予想している。

■長野計器 <7715>  1,029円 (+54円、+5.5%)

 長野計器 <7715> が急反発、全般地合い悪のなか大幅高で4ケタ大台を回復。5日移動平均線を絡めた下値切り上げ波動を鮮明としている。圧力計・圧力センサーの世界トップメーカーだが、主力とする車載向けのほか、半導体生産ライン向け構造圧力センサー、デジタル圧力計、圧力トランスミッターなどを手掛けており、メモリー市況底入れへの期待感から見直し人気となっている。また、燃料電池車に燃料を供給する水素ステーション向けでは高圧水素用圧力計測器を積極展開している。経済産業省が無人水素ステーション解禁に向け姿勢を強めるなか、収益機会の拡大を見込んだ買いが継続している。

■JTOWER <4485>  4,255円 (+160円、+3.9%)

 JTOWER <4485> [東証M]が大幅続伸。株価は一時、20日比11.8%高に買われた。SMBC日興証券は20日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は5400円とした。同社は、日本初の通信インフラシェアリング会社で昨年12月に東証マザーズに新規上場している。オフィス・商業施設内の通信インフラ共有化により事業が拡大し始めており、特に20年から始まる本格的な5Gインフラ投資を見据えて、屋外のタワー事業の立ち上げを進め、更なる成長の加速が期待されている。20年3月期の最終損益は2億5700万円の赤字(会社予想2億8900万円の赤字)見込みだが、同証券では21年3月期は4億9000万円への黒字転換を予想している。

■テリロジー <3356>  841円 (+24円、+2.9%)

 テリロジー <3356> [JQ]が続伸したほか、デジタルアーツ <2326> 、No.1 <3562> [JQ]、アズジェント <4288> [JQ]、エルテス <3967> [東証M]などサイバーセキュリティー関連の一角が高い。20日に三菱電機 <6503> が大規模なサイバー攻撃を受けたことを発表したが、中国系のハッカー集団とみられる大手ハイテク企業などへのサイバー攻撃に対する警戒感が一段と強まっている。これを受けて、サイバー防衛関連に位置付けられる銘柄群に物色の矛先が向いた。

■フューチャー <4722>  2,069円 (+50円、+2.5%)

 フューチャー <4722> が4日続伸。21日午前11時ごろ、子会社ワイ・ディ・シーが、統合物流ソリューション「LogiWorks」の提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「LogiWorks」は、YDCが販売物流システム導入で培った実績をもとに、国内や海外の特有文化に合わせたスピーディーなWMS(倉庫管理システム)共通基盤の構築や、オムニチャネル化に対応したリアルタイムな在庫管理、作業効率化を実現する倉庫管理を実現するソリューション。これにより本社・工場・配送・倉庫・3PL・店舗・消費までの情報統合による経営改革や業務改善など、物流環境の変化への適応を目的とした運営分析が可能となる環境を提供するとしている。

■ヤマウ <5284>  423円 (+9円、+2.2%)

 ヤマウ <5284> [JQ]が3日続伸。21日は寄り付きマドを開けて買われた後上ヒゲをつける形となったが、根強い買いが入っている。道路向けコンクリート2次製品を手掛け、公共投資に強く政府の景気対策の恩恵を受けやすい。M&Aで業容を拡大しているが、同社も年11円配当で2.6%前後の配当利回りを確保しているにも関わらず、PBRが0.5倍台と解散価値の半値近い水準で割安感が際立つ。道路業界の再編思惑に乗るほか、テクニカル的にも日足一目均衡表の雲抜けを達成し、波動転換を印象づけている。

■バンクオブイ <4393>  2,505円 (+46円、+1.9%)

 バンク・オブ・イノベーション <4393> [東証M]が反発。21日午前11時ごろ、中国の上海東方明珠迪希文化伝媒(OPD2C)と、Re:アクションなりきりRPG「ミトラスフィア―MITRASPHERE―」をタイ・シンガポール・マレーシアで配信することを前提とした独占ライセンス契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。「ミトラスフィア」は、天空を巨大な海が覆う世界「ミトラスフィア」で、その天海を漂う生命樹から降り注ぐ結晶「ミトラ」を巡る物語を描くファンタジーRPG。プレイヤーはアバターや武具、ボイスなどの組み合わせでなりたい自分になりきり、冒険を楽しむことができるのが特徴で、17年8月の配信開始から国内の累計ダウンロード数は700万を突破している。では、「密特拉之星」として展開する予定で、20年9月期第2四半期中にタイ、シンガポール、マレーシアでの配信開始を予定しているという。なお、業績への影響は未定としている。

■SOU <9270>  2,404円 (+41円、+1.7%)

 SOU <9270> [東証M]が続伸。21日午後1時ごろ、ヴィンテージセレクトショップ「ALLU」ECサイトの越境販売を開始すると発表しており、これが好感された。実店舗に来店した訪日外国客からの「帰国後も商品を購入したい」といったニーズに対応したもので、ジグザグ(東京都渋谷区)が運営する越境EC対応サービス「WorldShopping BIZ チェックアウト」を導入し実現。これにより、世界125ヵ国からの購入が可能になったとしている。

■大有機 <4187>  1,798円 (+19円、+1.1%)

 大阪有機化学工業 <4187> が反発。東海東京調査センターが20日付で、投資判断「アウトパフォーム」、目標株価2840円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同社は半導体用フォトレジスト原料、自動車用塗料、粘接着剤などの中間体原料であるアクリル酸エステルの製造販売を軸に事業を展開しており、ArFレジストやEUVレジスト原料などフォトレジスト原料の伸びが業績を牽引している。同センターでは、20年11期の営業利益を前年比10%増の40億3000万円(会社予想37億円)、21年11月期を同11%増の44億8000万円と予想。なお、会社側では中期経営計画で、EUVレジスト原料などの新規の半導体材料を牽引役に、24年11期の営業利益50億円以上(19年11月期36億6300万円)を目指すとしている。

■東京建物 <8804>  1,750円 (+17円、+1.0%)

 東京建物 <8804> が4日続伸。20日の取引終了後、1月31日付で自社株779万5700株(発行済み株数の3.59%)を消却すると発表しており、需給が締まるとの期待から買われたようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  7,854円 (+74円、+1.0%)

 トヨタ自動車 <7203> が4連騰で7900円近くまで上昇、8000円大台回復となれば15年8月以来約4年半ぶりとなる。21日は外国為替市場で1ドル=110円台まで円安が進んだことで、輸出セクターのなかでも為替感応度が群を抜いて高い同社株に追い風となった。また、米インディアナ州の生産工場に770億円規模の追加投資を発表しSUVの増産体制を築くなど、トランプ米政権とも良好な関係が見込まれることから、これを好感した海外機関投資家などの継続的な買いが株高のベースとなっているもようだ。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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