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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ビックカメラ、日産自、郵船

ビックカメラ <日足> 「株探」多機能チャートより
■UACJ <5741>  2,429円  +64 円 (+2.7%)  本日終値
 UACJ<5741>が5日ぶりに反発。SMBC日興証券は8日、同社株の投資評価「2」を継続するとともに目標株価を1730円から2400円に引き上げた。懸案だったタイの事業が最悪期を脱したほか、米国市場ではペットボトルからアルミ缶へのシフトが進んでおり米国子会社TAAは製缶会社と長期契約を締結し、値上げも浸透していることなどを評価した。ただ、海外は想定以上に改善しているが、国内事業がブレーキをかけていると指摘。一段の株価上昇には「国内事業のリストラの進捗」や「米国やタイの生産拡大」などが必要との見方を示している。

■ビックカメラ <3048>  1,248円  +30 円 (+2.5%)  本日終値
 ビックカメラ<3048>は反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2019年9~11月期の連結営業利益は前年同期比4割増の40億円程度だったもようだ」と報じられており、9~11月期として過去最高となったとの観測が好材料視された。記事によると、10月の消費増税前に駆け込み需要が発生し、洗濯機や冷蔵庫など白物家電の売れ行きが良かったほか、東京五輪を控えて高画質で価格の高いテレビも伸長したという。なお、決算発表は1月10日を予定している。

■日産自動車 <7201>  644.3円  +14.3 円 (+2.3%)  本日終値
 日産自動車<7201>が反発。カルロス・ゴーン元会長は日本時間の8日夜に記者会見を行い、日本の検察や日産自の経営幹部の姿勢を批判した。同氏の逮捕・起訴は仕組まれたものだったとし、特に西川広人前社長兼最高経営責任者(CEO)らの実名も挙げ非難した。ただ、この日の株式市場では懸念された記者会見を通過したことから、いったん安心感が強まり、株価は値を上げて推移している。今後もゴーン元会長の動向は注視されるものの、足もとの新車販売は不振が続いていることから、業績面への関心が強まることも予想されている。

■日本郵船 <9101>  1,903円  +31 円 (+1.7%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>などをはじめ海運株が軒並み高。ここ米国とイランの軍事衝突の可能性が意識されるなか、原油タンカーなどの運航に支障をきたすとの見方が同セクターの売り材料となっていた。しかし、イランによるイラクの米軍駐留基地攻撃に対し、トランプ米大統領は演説で「軍事力の行使を望んでいない」と述べたことで、目先的に米国による武力行使の可能性は低くなった。中東の地政学リスク後退を背景に、ここ売り込まれた海運株は一斉に買い戻される展開となっている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,670円  +53 円 (+0.7%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>、マツダ<7261>といった自動車株が反発。前日はイラン情勢の緊迫化で一時、1ドル=107円後半への急激な円高が進行したが、トランプ米大統領は演説で、イランは「行動を抑制しているようだ」と述べ、軍事力の行使を否定した。これに伴うリスク回避姿勢の後退で、この日の東京市場では午前9時30分時点で1ドル=109円20銭近辺へとドル高・円安が進行。円安への巻き戻しが好感され、為替感応度の高い自動車セクターを買い直す動きが強まっている。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,155円  -32 円 (-2.7%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株は全体相場に逆行し売られる展開となっている。イランによるイラクの米軍駐留基地へのミサイル攻撃に対しトランプ米大統領は軍事的な報復を否定する演説を行ったことで、中東における地政学リスクが後退、これを背景に原油市況は急反落に転じた。WTI原油先物価格は前日終値ベースで3ドルを超える暴落で1バレル=60ドル台を割り込んでおり、原油価格と株価連動性の高い資源開発関連株にとってはネガティブ材料となった。

■フジ <8278>  1,879円  -35 円 (-1.8%)  本日終値
 フジ<8278>は続落。8日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、売上高を3155億円から3130億円(前期比0.2%増)へ、営業利益を84億円から63億円(同12.1%減)へ、純利益を60億円から51億円(同29.7%減)へ下方修正したことが嫌気された。消費税増税による消費マインドの低下や販売競争の激化などで店舗での売り上げが低調に推移していることに加えて、競争力強化の一環として商品価格の値下げを行ったことや増税対策としてポイント付与による販促を強化した結果、粗利率が低下したことが響いた。なお、同時に発表した第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高2326億7500万円(前年同期比0.5%増)、営業利益44億3100万円(同6.1%減)、純利益36億3800万円(同15.4%増)だった。

■ヤマシタHD <9265>  2,017円  +400 円 (+24.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 ヤマシタヘルスケアホールディングス <9265> がストップ高。8日大引け後に発表した20年5月期上期(6-11月)の連結経常利益が前年同期比2.9倍の5億8200万円に急拡大して着地したことが買い材料視された。消費増税前の駆け込み需要を背景に、高度医療機器や低侵襲治療機器などの販売が伸びたことが寄与。併せて、通期の同利益を従来予想の4億5300万円→6億3900万円に41.1%上方修正。従来の26.6%減益予想から一転して3.6%増益見通しとなった。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の32円→45円(前期は42円)に大幅増額修正したことも評価材料となった。同時に、NTT東日本と協業し、医療機関向けICTサービスを開始すると発表。Wi-Fi導入・運用支援のほか、クラウドカメラを提供するとしている。

■スタジオアタオ <3550>  834円  +123 円 (+17.3%) 一時ストップ高   本日終値
 スタジオアタオ<3550>が急反発、25日移動平均線を足場に大きく切り返す動きをみせている。都市部中心に自社ブランドのバッグや財布を販売し、eコマースに強みを持つ。8日に発表した19年3~11月期決算は営業利益が前年同期比1.8%増の6億9600万円と増益を確保、中間期時点では減益だったが盛り返している。また、キャラクターブランド「イルメール」の米国・シンガポールへの越境ECを開始することも発表、これが株価を強く刺激する格好となった。

■クラウドワークス <3900>  1,050円  +80 円 (+8.3%)  本日終値
 クラウドワークス<3900>が高い。同社は8日、新しい人材活用マッチングサービス「CrowdLinks(クラウドリンクス)」を始めたと発表。クラウドリンクスは、「仕事を依頼したい企業」と「副業・兼業で経験やスキルを発揮したい個人」をインターネットで素早くマッチングするサービス。事前登録により、既に事業開発、経営企画、経理財務、人事など2000人を超える高度人材が登録しているという。

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