【市況】今週の【早わかり株式市況】小反発、超閑散で方向感に乏しい展開
日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより
■今週の相場ポイント
1.日経平均は反発、ただ低調商いのなかで上昇は20円あまりと小幅にとどまる
2.クリスマス休暇に伴い海外投資家の参戦がほとんどなく、閑散相場が続く展開
3.25日は売買代金が1兆円強と記録的な閑散商状となり約7年ぶりの低水準に
4.週を通じ買い手控えムードは強かったが、26日は先物主導で140円強上昇
5.週末は個人の利食いの動きが顕在化、12月の配当落ちに伴う下げ圧力も働く
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比21円(0.09%)高の2万3837円と小幅ながら上昇、2週ぶりに水準を切り上げた。
海外投資家のクリスマス休暇に伴い全般は低調商いが極まった。模様眺めムードが強く、特に25日は記録的な薄商いとなった。ボラティリティも低まったが、日経平均は26日に先物主導で比較的大きく切り返し、週間ベースでもプラス圏で着地した。
23日(月)はわずかながら反発してのスタート。前週末に米株市場で主要株価が総じて堅調だったことを受けて買いが入ったが上値の重さは拭えなかった。24日(火)も同様で小幅ながら続伸したものの、外国人投資家不在で東証1部の売買代金は1兆2000億円台と超閑散商状でほとんど動きがなかった。25日(水)は更に売買代金は減少し1兆円強と、2012年12月以来実に約7年ぶりの低水準となった。ただ買いが見送られた一方、売り圧力も限定的であり下げ幅は41円強にとどまった。年内受け渡し最終日となった26日(木)は引き続き市場参加者は少なく実需の買いは限定的だったが日経平均は先物主導で浮揚力が働き、140円あまりの上昇をみせた。27日(金)は前日の米株高を受けやや買い先行で始まったものの、その後は軟化。相変わらず手掛かり材料に乏しく広範囲に個人投資家の利食いの動きが目立つ展開となった。12月末の配当落ち分による下げ圧力も反映され、結局日経平均はこの日の安値で着地している。
■来週のポイント
大納会1日だけの取引となる来週も方向感に乏しい展開が続きそうだ。
重要イベントとしては、国内では30日の大納会後は6連休となる中、1月1日に日米貿易協定が発効される。海外では31日に発表される中国12月製造業PMIや1月3日に発表される米国12月ISM製造業景況指数に注視が必要だろう。
■日々の動き(12月23日~12月27日)
【↑】 12月23日(月)―― 4日ぶり小反発、米株最高値で買い優勢も上値は重い
日経平均 23821.11( +4.48) 売買高 9億5578万株 売買代金 1兆4998億円
【↑】 12月24日(火)―― 小幅続伸、超閑散商状で模様眺めムードが強い
日経平均 23830.58( +9.47) 売買高 8億6585万株 売買代金 1兆2861億円
【↓】 12月25日(水)―― 3日ぶり反落、薄商いのなか利益確定売りが優勢
日経平均 23782.87( -47.71) 売買高 7億7659万株 売買代金 1兆0992億円
【↑】 12月26日(木)―― 反発、市場参加者は限定も主力株を中心に買い優勢
日経平均 23924.92( +142.05) 売買高 8億2186万株 売買代金 1兆3571億円
【↓】 12月27日(金)―― 反落、実質新年相場入りも利益確定売りが優勢
日経平均 23837.72( -87.20) 売買高 8億2578万株 売買代金 1兆4332億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、 14業種が上昇
(2)商船三井 <9104> など海運、サムコ <6387> など機械といった景気敏感株の一角は強含み
(3)輸出株はHOYA <7741> など精密機器、ソニー <6758> など電機が上昇も
トヨタ <7203> など自動車は軟調
(4)内需株もまちまち
大成建 <1801> など建設、SBG <9984> など情報・通信は上昇も、
JT <2914> など食品、三井不 <8801> など不動産は下落
(5)第一生命HD <8750> など保険、三菱UFJ <8306> など銀行といった金融株は弱含み
(6)王子HD <3861> など紙・パルプ、日本製鉄 <5401> など鉄鋼といった素材株は総じてさえない
(7)国際石開帝石 <1605> など鉱業株は大幅反落
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)
1(1) 5G
2(4) 半導体 ──── 始まった“半導体”大相場、マッハ上昇トレンドに乗る「驚速7銘柄」
3(5) 半導体製造装置
4(3) 全固体電池
5(2) 国土強靱化
※カッコは前週の順位
株探ニュース