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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):東エレク、トリケミカル、アンリツ

東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
■東京エレクトロン <8035>  23,515円  +1,090 円 (+4.9%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が800円超の上昇をみせたほか、アドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置関連株への買いが目立つ。前日の米国株市場では、FOMCの結果を受けてハイテク株など中心に広範囲にリスクを取る動きが優勢となった。そのなか、半導体セクターが総じて堅調で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が続伸、特に半導体製造装置世界最大手のアプライドマテリアルズが4.3%高と値を飛ばしており、この流れが東京市場にも波及している。

■トリケミカル研究所 <4369>  8,000円  +310 円 (+4.0%)  本日終値
 トリケミカル研究所<4369>が大幅続伸。きょうは外国為替市場で円高が進んでいることで輸出株には不利な環境にあるが、そのなか半導体関連株の健闘が目立つ。半導体向け化学薬品を手掛け、低誘電率の絶縁膜材料では世界トップクラスの商品競争力を有する。半導体の微細化ニーズが高まるなか、EUV(極端紫外線)露光装置の需要が旺盛となっており、多品種小ロット生産を強みとする同社に対する追い風が強い。直近では米ファンド大手のキャピタル・リサーチ・アンド・マネージメントが同社の5.6%超の大株主に浮上したことも思惑を呼んでいる。

■ルネサス <6723>  747円  +26 円 (+3.6%)  本日終値
 ルネサスエレクトロニクス<6723>が続伸、13週移動平均線を足場に700円台前半のもみ合いから離脱をうかがう動き。車載マイコンの大手で、きょうは東京エレクトロン<8035>やSUMCO<3436>などをはじめ半導体関連株全般に投資資金が流れ込んでおり、その流れに乗る形となった。自動車の電装化が進むなか、自動車業界の技術革新トレンドである「CASE」に絡む収益機会の高まりも想定される。また直近では、前日にミネベアミツミ<6479>とステッピングモーターのソリューション開発で協業することを発表しており、これも株価を刺激している。

■アンリツ <6754>  2,173円  +31 円 (+1.5%)  本日終値
 アンリツ<6754>はジリジリと上値追い。きょうは上げ幅こそ限定的ながら買い優勢を保ち、6日続伸と気を吐いている。政府が次世代高速通信規格「5G」の通信網整備を加速させるため、税制支援策を当初案よりも強化し、企業に対し投資額の15%を税額控除することを決定したことが伝わっている。これを受けて、5G関連株に幅広く物色の矛先が向いているが、そのなか通信計測器大手の同社は象徴株の一角として注目度が高まった。今後は海外に続いて、国内でも5Gのインフラ整備が加速すれば収益面での追い風が強まるとみられる。

■ジャパンミート <3539>  2,038円  -135 円 (-6.2%)  本日終値  東証1部 下落率7位
 11日に決算を発表。「8-10月期(1Q)経常は7%減益で着地」が嫌気された。
 ジャパンミート <3539> が12月11日大引け後(16:00)に決算を発表。20年7月期第1四半期(8-10月)の連結経常利益は前年同期比7.0%減の8.9億円に減り、通期計画の49.5億円に対する進捗率は18.0%となり、3年平均の19.9%とほぼ同水準だった。
  ⇒⇒ジャパンミートの詳しい業績推移表を見る

■JCRファーマ <4552>  8,770円  -290 円 (-3.2%)  本日終値
 JCRファーマ<4552>が4日続落。SMBC日興証券は11日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は7700円から8000円に見直した。同社の株価は、筆頭パイプラインであるハンター病を標的とするJR-141をメインに海外製薬企業へ導出する期待感から株価は大きく上昇してきた。しかし、同証券では「株価はライセンス契約とその収益性を既に織り込んでいる」と指摘。さらに、来期は今期に想定される契約一時金による収益貢献が無くなることから、減益を見込んでいる。20年3月期の連結営業利益は前期比6%増の52億4600万円(会社予想51億4000万円)に対し、21年3月期は38億7600万円を予想している。

■トヨタ自動車 <7203>  7,628円  -35 円 (-0.5%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株が総じて売りに押される展開。外国為替市場で足もと急速にドル売り・円買いが進んでおり、1ドル=108円40銭台まで円高方向に振れてきた。これを受けて輸出セクターには逆風が意識されており、特に為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算悪化への警戒感から売りを誘いやすい。

■プラザクリエイト本社 <7502>  420円  +80 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値
 プラザクリエイト本社<7502>がストップ高。同社はDPEの最大手でフランチャイズ化を進め、業績は改善傾向にある。11日取引終了後、仮想ライブ空間「SHOWROOM」でバーチャルタレント輩出プロジェクト「Avatar 2.0 Project」1期生5人分の1周年記念グッズ製作をSHOWROOMとの協業で10日からスタートさせたことを発表、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかける形となった。

■インスペック <6656>  2,662円  +500 円 (+23.1%) ストップ高   本日終値
 インスペック<6656>が4連騰、値幅制限上限まで買われる人気となった。前日までの3営業日で既に726円の上昇で株価を1.5倍化させていたが、更に上げ足を加速させる格好となった。市場では「同社は半導体などの配線回路の断線や接触などを検査する外観検査装置を製造するが、5G関連需要で同社製品のニーズが喚起されるという見方がある。きょうは国内証券会社が前日付で目標株価3000円で新規に強気フォローしたことが投資資金の流入を加速させた」(準大手証券ストラテジスト)という。5Gについては、政府・与党がインフラ整備を促進させる税制支援策として、これまでの投資額に対する9%控除の案を見直し、15%を法人税から控除することを決めたと伝わるなど、政策面でのフォローの風が意識されている。

■クロスプラス <3320>  899円  +150 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値
 クロスプラス <3320> [東証2]がストップ高。11日大引け後、20年1月期の連結経常利益を従来予想の4億円→7億円に75.0%上方修正。増益率が68.1%増→2.9倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。秋冬物の立ち上がりの遅れや大型台風の影響で売上高は計画を下回るものの、アパレル卸売の主力工場における生産強化やアセアン工場の活用による原価低減が進み、採算が大きく改善する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の10円→12円(前期は6円)に増額修正したことも評価材料となった。

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