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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~全般こう着の中でマザーズ銘柄の出遅れ修正に関心

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し: 全般こう着の中でマザーズ銘柄の出遅れ修正に関心
■前場の注目材料:豊田合、20/3期業績予想を下方修正、子会社譲渡で事業整理損失を計上
■テクノスマート、滋賀工場に25億円投資、リチウム電池用フィルム増産


■全般こう着の中でマザーズ銘柄の出遅れ修正に関心

25日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開が続きそうである。22日の米国市場ではNYダウが100ドルを超える上昇となった。米中協議を巡り、習近平国家主席やトランプ大統領が協議進展に前向きな発言を行ったことが材料視されている。しかし、米連邦通信委員会(FCC)が米企業に対してファーウェイやZTEの製品に連邦補助金を使用することを禁じたことから上値は限られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の23165円。円相場は1ドル108円60銭台で推移している。

先週の日経平均は米中協議を巡る報道等に翻弄される格好となったが、結局はチャート上に長い下ヒゲを残して23000円を回復している。今週も米中協議に関連する報道等に振らされやすいだろうが、この下ヒゲを残している局面ではセンチメントは悪化しないだろう。23000円処での底堅さが意識される局面においては、買い戻しの流れが意識されやすいだろう。

先週の急落後の戻りの速さについては、短期筋のショートカバーのみではなく、大幅調整局面において依然として買い戻したい需給が存在していることが挙げられよう。ポジションは依然として大きくロングに傾いている訳ではないとみられ、また、個人の需給状況についても売り越し基調となるなど、10月以降の上昇局面によって、利益確定を進めている格好である。キャッシュポジションの高さから、押し目買い意欲は強そうである。

さらに、足元でマザーズ指数が出直りをみせてきており、中小型株物色が徐々に活気づいてきていることも、センチメントを明るくさせてきているとみられる。昨年の中小型株の急落によるトラウマから慎重姿勢は崩せないところだったこともあり、それ故にセンチメントが改善することによって、次第に年末高への意識も高まってきそうである。

また。今週は米国では感謝祭の祝日明けから、クリスマス商戦に入る。ブラックフライデー、翌週のサイバーマンデーなどにおいて好調な売上が示されるようだと、良好な米個人消費を手掛かりにセンチメントを明るくさせるだろう。物色の流れとしては、米国の感謝祭を控えて海外勢のフローは次第に減っていく中、個人を主体に引き続き出遅れが顕著であるマザーズ銘柄への物色も続くだろう。


■豊田合、20/3期業績予想を下方修正、子会社譲渡で事業整理損失を計上

豊田合は22日、2020年3月期の業績予想を下方修正した。連結子会社の株式譲渡および事業整理損失計上によるもので、営業利益は従来の410億円から210億円、当期純利益を250億円から120億円に修正している。合理化の一環で、ドイツ子会社を株式譲渡し追加費用が生じる。


■前場の注目材料
・日経平均は上昇(23112.88、+74.30)
・NYダウは上昇(27875.62、+109.33)
・ナスダック総合指数は上昇(8519.89、+13.67)
・シカゴ日経225先物は上昇(23165、大阪比+35)
・1ドル108円70-80銭
・VIX指数は低下(12.34、-0.79)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い


・トヨタ<7203>「レクサス」EV投入、まず中国・欧州から
・豊田合<7282>欧事業を再編、生産子会社の全株式譲渡
・テクノスマート<6246>滋賀工場に25億円投資、リチウム電池用フィルム増産
・フェローテク<6890>中国に8インチウエハー工場、月産10万枚
・パナソニック<6752>21年度までに「赤字撲滅」、トップダウンで改革
・テルモ<4543>米アオルティカ買収、個別化医療を推進


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・日中外相会談
・ローマ教皇訪日(26日まで)

<海外>
・特になし

《SF》

 提供:フィスコ

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